WORLD'S END UMBRELLA

ハチ 作

地を覆う大きな傘。
中央に塔が一本建ち、それが機械の塊を支えている。
当然 真下にある集落には陽が当たらず、機械の隙間から漏れる「雨」ひ苛まれている。
人々は疑わない。
それが当たり前だったから。
何て事はない。

ただの「掟」なのだから。

Picture book

A spark fell in the world.

The world was polluted and even ozone broke.


That which was being lit up up to that has turned the form instant to a devil.


The surface where I was bathed in light is a sore.
A body, from inside, affection
It's driven away to death.

We have no choice but to run away.


The depths of the earth were dug and a safe division was made relatively.

A roof of the iron was installed in the dome type by leading with 1 stay.

We wouldn't go up from the underground.
When we assume that it rises, that means death.

The fault by which we're the human race is an immeasurable one.

You're never supposed to go out of here.

ー Umbrella ー

The day when it rains

私たちは変わったところに住んでいる。
鉄の大きな柱から8本の骨組みのようなものが伸び、それに這わせたかのように薄い鉄の空が広がっている。
ドーム状に囲われ、端から端まで2日もあればいけるだろう。
生まれた時からここにいる私にはこれが広いのか狭いのか、そもそもそれすらわからない。

その鉄空の隙間からは水が定期的に溢れている。みんなはそれを「雨」だと言っていた。
雨ってなに?と聞いても誰もわからないのに雨らしい。
一見恵みにも思える水だけど、その中には有毒な何かが含まれているみたいで、昔の人たちはとても困っていたらしい。
私達はある程度耐性があるみたいで肌に触れるくらいならなんともない。

今日も変わらず朝から雨が降っていた。
この世界では雨が降るとサイレンが鳴る。
一応そう言った決まりが昔から守られているみたいだ。
なんだかこの世界は掟に厳しくて、破るものは酷い目に合うらしい。

「イフ」

ふと私の名前を呼んだのは幼馴染の男の子で名前はレジ。地味目のフード付きのレインコートをいつも着ている。髪色は茶色で目も茶色。
この世界にはいろんな見た目の人がいて、肌の色もチグハグだ。私は髪の毛が白くて目が赤かったりする。

「おはようレジ。今日も雨だね」

「あぁ。最近多いと思うし、鬱陶しいかな」

「そうね」

レジはいつも傘をささない。子供ながらに世界への反抗心を剥き出しにしてるつもりらしい。
「あの塔っていつからあるのかな」
ふと私が疑問を呟くとレジは答えてくれた。

「何百年も前さ。何百年も前に先祖が命がけで建てたって文献にあった。下の方に扉があるのは知ってる?」

「えぇ、知ってるわ。掟を破った人達があそこに入れられちゃうんだよね?」

「見たことはないけど親からはそう釘を刺されて。入ることを許してくれないんだよ」

「何があるのかな。お化けとか?」

「そんなものいるはずがないだろ?」

レジは鼻で笑いイフには持ちかけた。

「なぁ 昔に約束したこと覚えてる?」

「この絵本のこと?」

2人が幼い頃にイフの祖父が死に際に託してくれた絵本があった。
その絵本は見たことのない文字で書かれているが、絵から内容は想像できた。

「あの絵本の空に鉄空はなくて丸くて赤い物体とその周りを纏う煙があっただろ。俺はずっと考えた末にその場所は実在すると結論付けたんだよ」

「っていうのは?」

「つまりは、あの塔を登っていけばそこに行けると思ってる。イフと約束した見たことのない空を見に行くんだよ」

「面白そうだし、行きたいけど、、怒られないかな?」

「簡単なことさ。破るんだよ掟を。怒らせておけばいいさ、夢見ることを忘れた大人クズ共なんて。戻ってくるなと言われるなら違う世界で生きていけばいい」

レジはたれ目でやる気のない顔をしているけど、瞳は誰よりも真っ直ぐに構えている子だ。

「う〜ん」

「ビビることなんかねーよ。さ、役場に行くか」

役場は町の真ん中に構える大きい建物で、一区画の統括をしている。
世界は骨組みに沿って八区画に区分されていて、私達は第6区に住んでいる。

「役場に行って何するの?」

「塔について詳しく調べるんだよ。あそこの書庫ならなにかしらわかるだろ」

「そうね」


歩いてそれほどかからずに役場に着いた。
受付の人に要件を伝え、昔の文献を読みたい。とだけ伝えた。

「あるのかなぁ。塔の文献てほとんどが閉鎖書庫にあって読むことを禁じられてるじゃなかったかしら」

「そうだよ。でも関連事項のある事件事故なら読めるはずだ。そこから辿ってやる」

そんなこんなで読み物を探してから数時間が経った頃か、レジが一冊の本を抱えてやってきた。

「あったぞ!これだ!」

開かれたページに目を落とすと、そこにはこんな記事が書いてあった。

3○○○年 ミンの月
塔へ探索に出た部隊09班で唯一帰還者が出た。彼の名はリバフ。塔への探索隊はこれで9隊目で今までは誰も帰ることはなかった。しかし、リバフ氏は生還した。他の隊員は皆死んでしまったと証言している。詳細については世界機関がリバフを指揮に調査するようだ。今後の展開が期待されている

というような内容だった。

「おかしいのはこれ以来の報道や騒ぎが起きていない事、結局リバフ氏がなにを目にしたのかは明かされなかったんだ。リバフ氏を尋ねれば話は早い」

「住んでる場所なんてわかるの?」

「あぁ、知り合いに顔の広いおっちゃんがいんだ」


「そう」

リバフ氏を尋ねる方針に決まった私達は役場を後にした。

雨はまだ上がっていない。

Retirement person in the base

明くる日レジと私は4区に足を運んでいた。4区の塔の麓でリバフさんは隠居しているとレジは言っていた。
彼は年齢で言うと80代くらいだろう。

「見えた、あれがリバフさんの家だよ」

レジの指先を追った先にボロボロの掘建小屋があった。人1人が住むには充分な大きさくらいだ。

コンコン

「こんにちは。俺の名はレジと言います。あなたにお尋ねしたい事があってきました」

レジが要件を伝えると中からかすれ声で
入りなさい
と聞こえた。

中に入るとベッドに横たわる老人が目に入った。彼がリバフさんのなのだとわかる。

「尋ねたい事とは何用かね」

「塔についてです。貴方が生還なされた時の事と、中で見たものについて教えていただきたいのです」

「あぁ」

彼は消え入りそうな声と目で喘いだ。
少し黙ってから徐(おもむ)ろに口を開いた。

「今から50年ほど前になるかの。儂は9班の通信役として付き添った」

私達は聞き入る。

「塔の中はおそらくお前さんたちが想像している通りさ。鉄の内装に機械的なものが散乱し、埃まみれの廃屋じゃよ。塔であるが故に上へと続く道はあっての。ゴホッ」

リバフさんは突然咳き込み苦しそうにした。

「大丈夫ですか?!」

「儂も寿命が近いのじゃな。そんな気がしてなるまいよ」

私達は黙る以外になかった。

「さて、続きを話そう。上へと続く螺旋階段があるのじゃ、各フロアにの。その階段を見つけるとそれは進展というのと同意義じゃ。また1つ登れるだよ。儂らはそうやって歩みを進めた。じゃが途中でおかしい事に気付き始めてのぉ、1人消えていたんだよ。隊員がな」

「突然とですか?」

「あぁ、それが一度ではなくてなぁ。やがて儂1人となっていた。音もなく消えてしまうのじゃよ。その正体というのは、、」

息を飲んで答えを待つ。

「亡霊じゃ。おそらくな。なき先祖達の亡霊がさらうのじゃ、存在ごとのぉ。儂にはその災は降りかかる事はなかった。奇跡じゃった」

「やっぱり幽霊みたいなのがいるのね」

「怖くなんかないね。所詮は幻じゃねーか」

「侮るな少年。彼らの思念は並大抵のものでは無い。少しでも油断すれば取り込まれようぞ」

「一応参考にしておきます」

「して、君たちは登る気かね?あの果てに何かを探しにでも行く気かな?」

「そのつもりです。あの上に何があるのか、見た事の無い空を見たいだとか、そんなことですけど」

「探究心とは素晴らしいものよ。長きにわたり誰もが失ってきた心よ。調査隊は儂らのような冒険心や探究心を持て余したならず者の集まりだった。みんなもういないがのぉ、、」

リバフさんは悲しそうに天井を見ていた。

「さぁさて、もう長く無い。他に何かあるかね?」

「扉はどこにあるんでしょうか。存在は知っていますが正確な位置を知らないんです」

「扉は1区と8区の境にある。儂らは8.5区と呼んでいた。そこに両開きの扉がある。手前に立て札などで進入禁止を促しているじゃろうが監視もいなければ鍵も無い。入りたくば入れ。戻れるかは別としての」

「有難うございます。こんなに秘匿事項を僕たちに話してくれましたけど、世界機関に何かされないんですか?」

「あぁ、本当なら罰せられる。だがのぉ先も言った通り儂は長く無い。誰かに話しても始末されるようなことはないのじゃ。」

「そうですか。私達はこれで帰ります。どうかお元気で」

「お前達もな。無事に辿り着いておいで。あぁ、それと塔の中では立ち止まってはならん。追いつかれるぞ、止まっても5分がいいところじゃ」

リバフさんの家を後にレジは言った。

「明日出立しよう。持ち物は用意してくるから、イフは好きなものをもってきな」

帰り道の途中で私達の横を2人組がリバフさんの家の方向へと向かっていった。

その先にはその家しかないのに何処へ行くのだろうか。

The wet and drive

私達は8.5区と総称されていた場所に来ていた。

「ここだ。この先にあるんだな」

「そう言ってたね」

レジは降り出した雨を握りしめ見つからないようになのか、はやる気持ちを抑えなかったのかわからないけど、私の手を引いて駆け出した。
走るレジの横顔を目に振り返る。
いつも見ている荒れた土地と廃屋の群れ。何も置いていくものなど無かった。家族は私だけ。あるのは祖父のくれた絵本のみ。
好きなものをもってきて、と言われた私が持ってきたのはただの一冊だけだった。

「見えたよ!」

悲しさよりも期待と不安に苛まれた私は笑顔で駆けた。駆けた。

2人は立ち入り禁止の札を後目に塔の扉と思しき前に立つ

「開けるよ」

「うん」

扉を押し開けると簡単に開いた。あまりのあっけなさに拍子抜けしてしまうほどに。

「さっそく階段がある」

「みたいだね」

傘の中へと2人は入る

Dance with a spiral staircase in the umbrella

螺旋階段を上ると狭目の通路に出た。
中の様子は使われていない機械のガラクタや天井を這っている配管。という説明で終わるほど何もない。
床も壁も物も黒く煤けて幾年も人が手をつけていないのがわかるほどに。

あの調査から誰も手をつけなかったのかは明白なことだった
同じことだからだ
開けようが開けまいが、どこにも辿りつけないと人々は分かっていた

「案外あっさり登れちゃうのね」

「だね。こんな簡単な建物をなんで誰も最後まで行くつけないんだろうな」

「まだ始まったばかりだしわからないけどね」

幾つもの螺旋階段を私達は登った。おそらく半分は登ったろうその刹那、後で何かが動いた。

「ねぇ、ねぇレジ」

「ん?」

「後ろで何か動いたわ。リバフさんが言ってた亡霊なのかな」

なんだか不安になった私は少し涙ぐんでしまった。

「あぁ 平気だよ」

なんの心配もないよと言わんばかりのニヤけ顏で私の手を引いてレジは小走りに先を急いだ。
そんなレジも何処と無く怖がっているような背中をしていた。

ふと後ろを振り返るとやっぱり白い物が追ってきていた。今度こそ目で捉えてしまい私は叫んだ。

「レジ!きてるわ!もっと速く走らないと!」

「わかってるよ!少しペースあげるからついて来い」

走るのを早めてレジは必死に手を引いてくれた。急ぎながらも私が辛くないようにと工夫してくれているのが伝わってくる。

「なんだこれ!」

先を走るレジが叫ぶ。

「檻だ。檻の奥にも檻があるしなんだこれは」

「行き止まりなの?」

「いや、道はあるけど所々に檻があって複雑みたいだ」

「なんのためにこんな」

「知るかよ!先に行こう!」

その間も白い影は距離を縮めてくる。
その形がボンヤリとハッキリ分かってくると少女の様な形をしてるみたいだ。

「女の子の幽霊、、」

「そんなの幻に過ぎないよ。無視しよう。意識するな」

レジに従いできるだけ意識の外に影を追いやっていく。

必死に逃げ続けることしばらく

「階段だ!この階を抜けれる!」

それを聞いた時私はとても安堵した。
螺旋階段を上るといつもの如く次のフロアに出た。
そらとなく後ろを確認してみた。

影は5メートルもないところまで迫っていた

「レジ!!!後ろ!!!」

「なっ くっそ! 走るぞ!」

行き着く暇もなく影は肉薄していた。

その後も檻があり階段があり檻がある。
そんな繰り返しの逃避行を続けていた。

「はぁはぁはぁはぁ」

レジは消耗している。でも足を止めてはならない、そうリバフさんも言っていた。
休むことなく歩を進める私たちの前に突如として広い空間が姿を見せた。

「ここは」

「みて、あそこ!」

私が見つけたのはボタンだった。配管や歯車の隙間から少し見えた程度だけれどボタンがあった。

「なんだろうあのボタン」

「行って確認しよう」

ホダンの前まで来た。

「押してみよう」

レジは躊躇いもなくボタンを押した。
すると何かが起こったわけではなかった。
でも、私の頬を風が凪いだ。

「風が、ながれてるわ」

レジは頷く。

「近いんだ」

とても遠くまで来た様な、或いはまだ走り始めて間もない様な。

私達は先を急ぐ。

The sky, the sun, a flower, you and death.

あれから暫く進んでみても何かあるわけではなかった。少し絶望の色を見せ始めた私達。

(ほんとにこのまま進むの?)

「えぇ」

(後悔はしない?)

「しないわ」

(たとえ望んでいた物がなくても?)

「私達が選んだことよ。戻る気もないわ」

(そう)

「誰と話してるの?」

「え?」

「いま何か話してたろ?」

「そうだった?確かに話してた様なない様な」

「気でも振れちまったのか?」

「うるさいわ」

誰かに話をかけられたようなないようなそん泡沫の記憶を辿っていても答えは出なかった。
ふと後ろを振り返る。 暫く気にしていなかった白い影を思い出したからだ。

檻の向こうにいた

でも、近づいてくる気配もなかった。寂しそうにこちらを見ている感じがする。話しかけてきたのは彼女だったのだろうか。

「おい、なんだか壁に付いてる汚れが苔になってきてないか?」

「え?あっ」

たしかに今まで黒ずみ煤けたコンクリートの壁だったのに苔のような緑掛かった植物くっついている。

「もしかしたら、あらが最後の階段なのかもね」

レジの視線の先を見ると今までとは少し違う螺旋階段が聳えていた。

「いよいよ、絵本の中をたしかめられるんだね」

「あぁ!」

軽くなった足取りで螺旋階段を上る。両手にきつく握りしめた絵本が温かみを帯びていく。

その突き当たり

「扉だ」

誰も見つけることの無かった。

誰も見つけることの無かった。


誰も見つけることの無かった。
誰も見つけることの無かった。


誰も見つけることの無かった。


1人ひとりが普通に通れるほどのさほど大きくもない小さめの扉が待ち受けていた。
寂れ黒ずみ埃を纏ったそれはじっと、ずっと長きにわたり誰かをまっていたようだ。
レジがドアノブに手をかけた。

「開けるよ」

「うん」

歪んだ扉をきしみながらも開いた。

とても強い風が私達を嬲るように吹き付けた。
余りの眩しさに世界が暗転する。
暗転した向こう側から滲むように流れてきた光を頼りに瞼を開ける。

そこには見たこともない景色が広がっていた。色とりどりの花が咲き乱れ、花びらが舞い、見たことのない深い青色の空が私達を支配した。

「信じらんねぇ、、」

何も言い出せず私はただ涙を流すだけだった。
人の忘れていた記憶と感情を取り戻したような。言い知れぬ感情に支配され涙が止まらない。

「はっはっ!あるんだ!空は!鉄じゃなくて青い!!いやっほーう!!!」

レジは花に向かって走り出していった。

私は手に持つ絵本の1ページを開く。

そこに描かれているのは淀んだ青に黒ずんだ球体そして灰色の煙。
でも私が目に見ているのは澄んだ青と煌々と光る球体、そして白く漂う煙。
まったく逆だった。私は絵本を投げた。元の世界に返すため、あるべき本来の姿へと返すため。

「イフ!これやるよ」

レジがガサツにも綺麗な花束をくれた。

「ありがとう」

えへへとレジは照れている。この花束なんて貰いすぎなくらい幸福だと思った。

レジに肩を寄せて私は言った。

「本当にありがとう」

レジは少し涙ぐんで頷いた。

少し奥に石碑のような物が建ててあるのを見つけた。

「これ、なにかしら」

「石碑だろうね。この字読めるよ」


この石碑は世界の終わりを意味すること
人類は取り戻せない過ちを犯した
一つ愚かな国を皮切りに核戦争が起こる
国同士が核爆弾を降らせあい関係のない近隣諸国、人々にまで絶望的な被害を齎した
結果は見えている
誰も勝つことは無かったのだ
無垢な動物は死に絶え、環境を壊し、やがてオゾン層までもを破壊する
とてつもないほどの放射能が世界を襲い、オゾン層がないために太陽の熱を直に浴び、人々は内側からも外側からも蝕まれた

残った人類は手を取った
この地上はもはや住めるような場所ではないのだ
地下にシェルターを築きその中で過ごそうという決議に至った
アンブレラ計画
すべての歴史、全ての汚染から身を守るため私達は巨大な傘をさすのだ
どうか生きて欲しい
過ちを犯すのは私たちで終わりにしよう
残った人々は手を取り争いなく過ごせるような心から願っている
そして亡き人々へ 心からの謝罪を
人類を代表して ー j×*@^re€

という内容だった。

「名前は削れて読めなくなってる」

「これが世界の真実なんだね」

「はるか昔に凄惨な争いがあったんだね。その代償に先祖達は地上を失ったんだ」

「こんなに美しい世界を壊してしまうなんて、、」

「そうだね。俺たちは、、、なんだか疲れたかも。少し座るかな」

レジは片膝を立てて座り込み、私も隣に寄り添った。

「ねぇ、これからどうする?」

返事はなかった。
レジは幸せそうな顔で眠っていた。
起きることは無さそうに。

「ありがとうレジ。あなたのお陰でかけがえのない物を貰えたわ」

私はそっとレジの頬に口付けをして、重たい瞼をそっと閉じた。

悲しくなんてなかったわ。

絵本

世界に火の雨が降った

世界は汚染されオゾン層までもが壊れた

それまで照らしてくれていた
それは
瞬く間に悪魔へと姿を変えた

光を浴びたものの肌は爛れ
身体を内から蝕み
死へと追いやるのだ

我らは逃げる他ない

地底を掘り比較的安全な区画を作った

1つの支柱を軸にドーム型に
鉄の屋根を設けた


我らはその地下から上がることはないだろう
上がるとするならばそれは死を意味する

私たち人類の過ちは計り知れないものだ

ここから決して出てはいけない

ー 傘 ー

WORLD'S END UMBRELLA

THE WORLD's END AMBRELLA

WORLD'S END UMBRELLA

今回は米津玄師がメジャーになる前。ハチとして活動していた頃の曲THE WORLD's END AMBRELLAとハチ&南方研究所のWORLD's END AMBRELLAの二作を合わせた観点と独自の解釈で書き綴りました。 聞いた後、又は読んだ後でもいいので本作とこの2曲を聞いてみてください。 あなたなりの解釈を想像するのも良いかと。 大分古い曲ですが、やはりハチの頃から鬼才ですね!

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2016-10-19

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. Picture book
  2. The day when it rains
  3. Retirement person in the base
  4. The wet and drive
  5. Dance with a spiral staircase in the umbrella
  6. The sky, the sun, a flower, you and death.
  7. 絵本