SKY

工藤（くどう）兄弟です。多田（ただ）たちとは、また違った見方をして欲しい。

D-TRACKER

新品のベンツとD-TRACKERのある車庫

「けーしょう」

「…」

「返事しやがれ？」

「うるさいよ？自分は」

「ガタガタガタガタとだれの金で食ってると思ってるんだ、あー？」

「一銭も払ってないじゃないか？」

「生意気いいやがって？多田のツレのくせによ」

「…」

「もう黙ってくれないか？」

「あー？」

「黙ってくれといってるんだよ…」

「お前がボコボコにされればよかったのによ？とばっちりだぜ」

「…」

―去る京城

「まだまだ」

「勝手にしてくれよ」

「しぼってやるからな…」

「…」

トラッカーに乗る京城（けいしょう）

「少なくともオレをわかってくれる人はいるから…」

「なにもかも半端（はんぱ）なお前が今更なにいってんだ」

―街へ

「よかったね、オレの方がまだ高いけど」

少女に

「くそが、電話にでやがらねー？配送は」

「背」

「なんで廃車がねーんだよ？卸せねぇだろうが」

「じゃあね？」

「レストアする奴もいない」

「笑ってんじゃねえんだよ？この」

殴る京城（けいじょう）

「ぼくは」

「まだ間に合う」

「どこに行きたいんだろうか」

「お前」

「生きたいんだろうか」

「行ってこい」

「多田だって悪くないはずだ」

「くそが、資金繰りしろ？」

「！？そうか、兄貴だったんだ」

「見つかるな？非常用のルート使え」

「資金を断つと終わる」

「助けてくれよ」

「きょう終わらせる」

「助けてくれ」

「…」

「電話も止まってるんだ」

―京城（けいしょう）がLX250Eへ

「母さん…」

「納金（のうきん）は？」

「通帳（つうちょう）は？」

「いいかげんにしろ」

「見つけた」

「早く」

「もう一ついいかい、相殺する分も」

「早く」

「この通帳（つうちょう）の預金をぼくの口座へ」

「早く…」

「人質（ひとじち）は…買取をさせている社員の名前と」

「なんでだ」

「婦人会と計上」

「なぜだ？」

「権利書」

「なんでだよ」

前置き

―パトカーが到着

「兄貴…」

「…？」

「もう終わりだよ」

やっぱ兄弟でしたねー。