予期せぬ出来事 24
今日は、2026年7月17日の金曜日だ。
そして、今からするお話は、2020年12月3日(木)と翌4日(金)の出来事である。
じゃあまずは木曜日から始めよう……
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赤羽駅から20時過ぎの高崎線に乗った。
正確には20時11分である。
電車に乗ると、いつものように鞄から文庫本を出して読み始るボクだった。
浦和駅で前の席が空いた。
半径1メートル以内に女性の姿がなかったので、自分で座ることにした。
やがて大宮駅を過ぎ、ボクが降りる最寄り駅まで、あと二つという所まで来たとき、電車が急に停まってしまったのである。
電車は大きく揺れて止まった。
しばらくして、車掌さんのアナウンスがあった。
運転手が走行中に異音を感じたので停まったということだった。
車掌さん曰く
「これから運転手が線路に降りて、異音の原因を調べます。状況が分かり次第、またお知らせいたします」ということだった。
まぁ異音って言っても大したこと無いだろう。
それでも電車を停めるんだから、日本の安全対策の徹底は凄いなぁと思って、ボクはまた文庫本に目を落とした。
そのとき読んでいた文庫本を、ボクはあと少しで読み終えるところまできていた。
でもボクが降りる駅に到着するまでには読み終わらない量で、明日一日もつ量でもなかったのである。
あと少しのところまで読んだら、残りはベッドの中で最後まで読もう、そして明日からは新しい本にしよう、何を読もうかな……と考えていると
「だだいま運転手が、進行方向右側の前から半分の調査が終わりました」とアナウンスが始まったのである。
車両は15両だったから、調査が終わるまでは、まだまだ時間が掛かりそうである。
そして
「状況を説明いたしますと、狸とぶつかったようです」と教えてくれた。
ほへェ~、狸とぶつかったのかよ。
ボクが住んでいる街(都会?)でも、狸は珍しくない。
家と駅の丁度真ん中あたりにセブンでは、朝の早い時間や夜遅い時間に、店の外に置いてあったゴミ箱を漁っている狸の姿を何度か見たことがある。
今ではゴミ箱を店の中に設置するようになって、その姿は見掛けなくはなったが……
そのセブンの裏には、ちょっとした竹藪があって、多分そこに住んでいるのだろう……とボクは勝手に思っている。
なんせ東京の代々木公園や明治神宮の森などにも住んでいるのだから、ボクん家(ち)の周辺なんて、狸にとってパラダイスなんじゃないの?と思うのである。
そんなこんなで、全車両の確認が終わるまで20分ほど掛かってしまったのである。
おかげでボクは、文庫本を読み切ることができ、その後降りるまで向かいの車窓からの街の明かりを楽しんだのでした。
*
2020年12月4日(金)
やっと金曜日である。
早々に仕事を切り上げ、赤羽で京浜東北線を降りて改札へ向かった。
もちろんマクドに向かうためである。
仕事柄アップルのマッキントッシュパソコン(マック)を使っていたので、マクドナルドはどうしてもマクドと言ってしまうボクなのです。
仕事の後のマクドはボクの憩いの場所で、そこで珈琲を啜(すす)りながらこうやって今日の出来事を綴(づづ)ったり、物語を考えたりしているのだ。
だから上記の〝狸事件〟もこれからする話も、正確な日にちがしっかりと分かるのである。
話を戻そう……
その赤羽駅ナカには本屋があるのだが、今日はお客さんがレジ待ちで長い行列を作っていたのである。
「なんだそれ、何かあったのか?」とその横を通りながら、お客さんが手に持っている本を覗き見てみると
ほぼ全員が「鬼滅の刃」の最終巻を手にしてレジに並んでいたのである。
もうすぐ発売になるよ、と話は聞いていたので……そうか今日だったのか、と思いながら改札を出て西口のマクドに向かった。
珈琲を買い、2階席で指を動かしていると、ボクのテーブルの近くに小学生の娘と母ちゃんがやって来た。
なにげに見ると、娘は「鬼滅の刃」を手にしていたのである。
父ちゃんには内緒で、母ちゃんと楽しいマクドなのであろう。
母ちゃんは「食べる時は読むのは止めなさい」と娘に何度も注意しているが、娘はポテトを口に運びながら、注意なんて完全無視で夢中になって最終巻を読んでいる。
やがて娘が読み終わった。
すると今度は、母ちゃんがハンバーガーを口にしながら読み耽っているではないか――
さすが母娘だ。
似たもの同士なのね……と思っちゃったボクでした。
おしまい
予期せぬ出来事 24
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