掌編集51

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501 犯人は私だ

 推理小説は意外な人が犯人。
 大どんでん返し。子どもが犯人とか、登場人物全員が犯人とか、語り手が犯人とか、もう、誰が犯人でも驚かない。
 
 残されている意外な犯人は、
 読者、です。
 
 読者に、
「私が犯人です。私がやりました」
と、言わせるしかない。

 そんなことを中学時代に読み、高砂(たかさご)さんと話した。
 皆が犯人、見ていただけの私も犯人のひとり……そんなことを。

 今、検索したらもうすでに、読者が犯人の小説がいくつかあるみたい。
 納得させたのだろうか?
 賛否両論あるらしいけど。



【お題】 私がやりました

502 キャパアンダー

 オーバーの反対だからアンダーでいいのかしら?
 
 キャパオーバーだったのは40代。子育て、仕事、家事、父の介護。
 それに犬の世話。
 それでも夜、走ってたけど。

 今は月に1度くらいはキャパオーバー。
 子どもや孫が来て泊まっていく。
 献立考えて(最近は安く上がるように)、準備。前日からでも疲れるようになったので、次は前々日からにしよう。
 シフォンケーキを焼いておいて、孫たちに飾らせる。キノコの山や、キスチョコ等々。
 恒例になってしまったのでやめられない。
 生クリームなら楽だけど、孫たちはチョコクリームがいいという。これは難しいのだ。何十回作っても分離しそうになることがある。誤魔化すけど。
 チョコレートの分離は科学なのだ。温度とか攪拌の速さとか、微妙。時の運。
 
 作って洗って飲ませて飲まない。
 私はなんだ? 
 お風呂に布団に、ゴミの整理。 
 最後にシャワー浴びれば、温水器のお湯切れだ。

 ほんと、来て嬉し、帰って嬉し。

 そして、あとの日々はキャパアンダー。
 仕事は少し。家事はまあまあ。犬は死んだ。
 走れないから歩くだけ。
 
 なんか、時間が過ぎるのを待っているだけ。
 小説も思い浮かばないし。



【お題】 キャパオーバーです

503 短いほうが

 2020年、2サイトに小説を投稿したが、どちらのサイトもほとんど読まれることなく沈没……
 どこのサイトも読まれないものだと思った。甘くはない。

 だからmonogataryも保管庫にしただけ。
 お題で投稿なんて考えもしなかった。突拍子もないお題が多いし、小説に合うものを探すだけでも大変だった。

 読んでみれば数分で読めるものが大半。4分だと長いと感じるくらい。

 でも、書けそうなお題で投稿してみると面白くなった。今までは到底書かなかったジャンル、ホラーやサスペンスやコメディが湧いてくる。
 短くても内容濃いわあ、なんて自画自賛。

 これらの短い話を星空文庫に載せたら……なんと読まれる、読まれる。小説は相変わらずなのに。
 
 嬉しいやら悔しいやら。
 もう、長いものは書けません。 



【お題】 逆におもしろい

掌編集51

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  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-22

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