人物
(懐かしい水面があります)、ぼくたちの先生は、ときめいて、ただみつめるしかしない、行為を、とがめている、ふたりだけに、教えてあげたい、森と森の、あいだには、水面があって、不注意などうぶつを、選別している、こえをかけられるような、かんかくが、その証拠だよ、しかし、ふたりだけ、というのは、双子ではない、あのふたりだよ、
と、(ひとみに映ったものをみて)
先生は云っている、なにかを、発している、と、かんちがいして、ぼくは、ふたりの、言語化を、狂わせてあげたい、心中にちかづくと、草木が、あえいでいる、もっと、うつくしくなれる、なれるよ、
と、(波紋がひろがるように)
さみしさが、森を下っていく、
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