
あれやこれや 211〜
スイスへ行きたい
スイスに行きたい。
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前作の『スカトロジー』に他サイトでコメントいただきました。
ホームヘルパー2級をお持ちの男性で、介護現場の研修の経験もおありです。
『どんなに認知症になろうが施設には入らないと決意した。
その場合は、スイスに行きたい……』
うちの息子も以前仕事で介護現場に配達に行ったとき……
あんなになったら、
「殺してくれ!」
と思ったそうだ。
施設の若い職員も口々に言う。
長生きはしたくない。
口から食べられなくなったら胃瘻は拒否する。ソフト食さえいやだ。ましてや他人にシモの世話など……
入居者さんも自分がそうなるとは思っていなかっただろう。何年も何十年も身内や介護スタッフのお世話になるとは……
介護保険で莫大な金額が使われるとは……
認知症でも謝ってばかりの方もいる。
なにもできない、お迎えが来ない……と嘆く。
だから、認知症でわからなくなる前に、迷惑をかける前に、スイスに行きたい。
スイスなら安楽死ができるのだ。
旅費、宿泊費を含めても300万くらいらしい。
自分で歩けるうちに行こう。行こう。
しかし、語学力がないと……無理!
◇
日本では安楽死は法的に認められていない。だが海外では安楽死を法的に認めている国がある。安楽死は、現在、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、カナダ、アメリカの一部の州で実施されている。たとえば、国内の死因の約4%が安楽死に当たるオランダでは、在住者は保険が適用され無料となる。
しかし、海外からの希望者への安楽死は行っていない。安楽死を法的に認めている国のうち、外国人が安楽死できる国は、世界でスイスしかない。
なお、安楽死といっても、スイスでは医師が直接、手を下すことは禁じられている。患者が苦しまない方法で自殺を遂げることを、医師が助けるといった「自殺幇助」が認められている。点滴やコップに注がれた致死薬を患者自らが体内に注入して逝くという方法である。
なお日本人がスイスで安楽死を行うためには、費用とは別のハードルがある。「語学力」だ。
死期を早めたい理由について、本人が英語もしくはドイツ語で説明できなくてはいけない。経済的余裕があっても、語学力がなければ、「安楽死」を選ぶことはできない。
(安楽死を遂げるまで 宮下洋一 PRESIDENT OnLine)
1回のボタンで死に至る「安楽死カプセル」が近い将来、スイスで使われるものとみられる。カプセル内の酸素を窒素に変えて低酸素症で死亡させるものだ。
安楽死を望む利用者は、精神能力を含む医学的・法的要件にともなう診断を受けた後、紫色のカプセル「サルコ」に入ってふたを閉じる。
機械からは
「あなたは誰ですか」
「どこにいますか」
「ボタンを押せば、どのようなことが起きますか」などの質問が流れる。
返事を終えた利用者にサルコは、
「もしあなたが死ぬことを望むのであれば、このボタンを押してください」
と案内する。
利用者がそのボタンを押せば、空気中の酸素の量は30秒後に21%から0.05%に低下する。
製作者のニチケ博士は
「死亡するまでの約5分程度、無意識状態に留まることになる」
として、カプセル内の酸素の水準と患者の心拍数、血液の酸素飽和百分率などを外部でモニタリングすることができると説明した。
ニチケ博士は、もしボタンを押した後に気が変わっても
「戻ることはできない」と説明した。
サルコを、いつどこで、誰が初めて使用するのかについては決められていない。AFP通信は
「カプセルの潜在的な使用の可能性によって、スイスでは法的・倫理的問題が提起され、自殺幇助に対する論争が再燃した」
と報じた。
スイスは安楽死の一種に分類される自殺幇助を1942年から容認してきた。ただし、今回のカプセル使用については、スイスのバレー州の医師は使用を禁止すると明らかにし、他州も立場を留保している。(ハンギョレ新聞)
他サイトで投稿を読んでくださった友人がメールをくださいました。
◇
投稿読みました。
以前テレビで、難病の女性がスイスまでたどり着いて、いよいよ最後の意思確認で思いとどまり、帰国するというドキュメンタリーを見ました。
その女性には成人した子どもと夫がいて、最後は怖さと家族への未練? なのかで結局やめた。肉体的な痛みで生きているのが辛くてスイスまで行ったんだけど、精神面というか気持ちが痛みを超えたんだなと感じました。
とは言えケースバイケース。
あれやこれや 211〜