島の翅

祈りがとどくように、静かに、していて、なみもようは、憶えていることだけを、知らせる、どこまでいったら、溺れることが、できるの、みたこともない、島の先に、翅がおちていた、いつも、おもいだしている、たとえがない、しんじつだけの、孤島を。
そこが、水浸しになっているよ、わかっているよ、そっと、していてよ、なにものでもないよ、わかっているよ、待っていてよ、あんしんできるでしょう、わかっているよ、わかっているよ、ここは、どこでもないよ、
おもいだして、ちいさな孤島は、静かで、おそろしく、うつくしく、存在している、たくさんの液体の、あと、のように、いつか、も、ある、ある祈るときの、こころのなか、こころの、なかだ、だから、
静かに、していて、
わかっているよ、
いつも、
おもいだしているよ、
孤島を。

島の翅

島の翅

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-10-25

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