まなざし
祈る、恩恵のある視界で、月になりたかった、屈託のない、靄、光のような、跡がある、にんげんとして、産まれて、ひとつひとつ、忘却していく、さみしい、と、いえなかった、脳天が、ここにはあるのに、陽だまりのなかでは、あなたのものになる、はびこる蔓たちの、花園に、よい夜は、ない、
いつだったとしても、うつくしく、たおやかで、変化することはない、まなざしが、あなたのまえに、現れて、生きていたころを、映しだす、隅から、みている、こえ、が、する、それは、
しゅんかんてきな、波紋、/映像が、途絶えたら、
おわりにできるのかだけ、教えて、月が、
なにもしらないみたいに、花を、
映している、
まなざし