母の日 親への想い

親への想い

「ドシテ?」
「ボクは、ママなしでも、生きていけるよ。」
「ダメだよ。」
「だって。」
「一人で、歩けないでしょ。」
「ドシテ?」
「好きなようにしたいよ。」
「また、発作があったら、どうするの?」
「で、でも、ボクできるよ。」
「ボク、一人で、できるよ。」
「まだ、ダメ。」
「ダメって言ってるでしょ?」
「何で、聞けないの。」
「だって!!」
ボク、ひとりで、生きていけるのに。
どうして?
ママなんか必要ないヨ!!
ボクは、ママがキライなんだ。
だって、自由に、させてくれないから。
ボクは、みんなに、秘密だけど、
ママが、キライなんだ。
着てる服も、ママのものだ。
行く場所だって、そうだ。
もう!!
いやになっちゃうよ。
ボクは、ひとりで、生きてゆける。
ついてこないでよ!!
「危ないでしょ。」
「陽ちゃん。」
「なんなの!!」
「ママ!!」
「ついてこないでよ!!」
「ひとりで、いっちゃ」
「ダ」
「メ!!」
「だよ!!」
もう!!
ボクは、ボクの、自由に生きたいよ。
小さい頃も、そうだ。
このループからは、抜け出せない。
だって勇気でないから。
ママがキライなんだ。
ずっと。
勝手に、決めつけられるし。
何なの!!
陽と、プランちゃんが、ぶつかり合う。
あたしは、自由に生きたい。
ボクは、プランちゃんが、
だいすきなの。

ねぇ。

言ってみて。

って。

やだ。

ドシテ?

ボク、プランちゃん。

だいすき

❤︎

II

あたしは、お母さんが、キライ。仲は良いけど、結構、我慢してる。
一つ目
自由にさせてくれなあ。

それ以外は、ない。

キライになる、

自由に、させてくれないから、

あたしは、あたしでいられる。

もっと、世界を

見たいよ。

広い世界を。

III

一度、ケンカした。
自由に、させてくれないからって。

そしたら、

ストーブが倒れてきて、

危ない、思いをした。

心配してくれてたのかな。

あたしは、どうしてか、

分からない。

親が、別居してる。

あたしの中に、愛情を、感じるセンサーが、ないのかもしれない。

IV

他の子たちは、あたしと違って、親に愛されて、きたであろう、証があった?

あたしには、ないなかな。

なんで。

お母さんら、どうしておこるの。

お母さんは、どうして、お金に、困ってるの。

お母さんはらどうして、お父さんと、はなれてるの。

知りたい。

お金さえ、あればいいの。

お母さん、どうしたら、

笑っていられる?

どうしたら。

シアワセ?

皆んなで、仲良く、暮らして、いたいよ。

健康でいたい。

あたしは、こころが、弱い。

ボクは、そんなこと。

想ってないよ。

プランちゃんのこと。

ボク、

好きだもん!!

VI

「ボク、星条陽。」
「よろしくね。」
「小さい時から、プランちゃんの、味方だよ。」
「うん•••」
「元気ないね。」
「プランちゃん。」
「うん•••」
「そうだよ?」
「だって、あたしは、」
「運動オンチだし。」
「お母さんに、その話したら、泣くよ!?」
「だって、本当の、ことだもの。」
「キライなの?」
「ママのこと•••」
「うん。」
「自由に、させてくれない以外は、好きだよ。」
「プランちゃん!!」
「ボク、悲しいよ。」
「うん。」
「サイゴは、ボクが泣くよ。」

VII

《見えない思い》
「ハッピー バスデー」
「ハッピーバスディ」
「トゥーユー」 
お誕生日の日だ。
兄の。
「おめでとう!!」
「ありがとう。」
兄は笑った。
そして、プレゼント交換。
あたしは、この風景が、楽しかった。
「にいちゃん、誕生日おめでとう」
お母さんは、みんなの誕生日に、必ず、誕生日会をする。
お母さんの楽しみなのかな。
あたしは、
思い出を、つくるために、生きている。
殺される夢を、何回も、見てる。
死にかけたときがある。
お母さんの宝物は、あたし?
大切に思うから。
あたしは、いっしょにいられるのが、そうだよ。

VIII

 あたしは、入院中、お母さんが、好きだった。
 お見舞いに来てもらって、すごくうれしかった。
 だのに
 ゆに。
 ぬいぐるみ。
 ありがとう!!
 うれしかった!!
 だのに。
 かわいい。
 元気でる。

お母さんへ

いつもありがとう!!

お母さん、いつも心配してくれてる。

あたしは、お母さんの力で、生きていきたい。

健康で、暮らせる。

お金に困らない。

もっと。

ね。

見えない想い

「お母さんは、皆にやってきてあげたつもりだよ?」
 意味がわからなかった。
いつも

お母さんの

想いは、

透き通っていて

見えにくいんだ。

見えにくい思いが、

あたしに、混乱させる。

透き通った、思いに気づかないあたし。

「シンデシマイタイノ」
声が、聞こえる。
「イキロ」
「生きるんだよ」



「生きていてね」
「絶対だよ!!」
「プランちゃん!?」

息が苦しい

息ができない。

あたし、

生きていられるの。

あたし。

死にたいよ。

死んだらダメ!!

生きていて??

心臓が、

跳ね上がった。

母の日 親への想い

母の日 親への想い

  • 小説
  • 掌編
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-05-12

Copyrighted
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  1. 親への想い
  2. II
  3. III
  4. IV
  5. VI
  6. VII
  7. VIII
  8. お母さんへ
  9. 見えない想い
  10. 息が苦しい