なか
あたらしい泉にあなたの骸をいれて、水が濁っていくのをみている、わたしには滞りのない性があった、そうして手首のしなやかさが恐ろしかった、( 森に足を委ねたことはある? )それはわたしにとって、たましいを捧げてしまうことのようで、もはや走るしかなく、しかし動物にもなれなくて、光を放ちたい、! ( 土の湿りはときどき青黒くみえる )
浴びられるものだけの、土地が欲しかった、懐疑的にならなくてもよく、穏やかだ、光っているものが、ときどきあいさつをする、脅かすものといえば、わたしだけだ、
わたしだけ、
泉には、
いらない
あなたの骸は、あっけなく沈んでいった、羨ましい、と、おもった、( 静かなはずの森で木々が揺れている )走ってゆく先は、どこでもない、ただ、光だけを憶えている、きっと、動物になりたい、あの光を、放ちたい、光を、
放ちたい、!
なか