フリーズ104 最愛なる姫へのラブレター
姫よ。これは君へのラブレターである。僕には宿命として、天の記憶がある。それは言うまでもない2021年1月のこと。
2021年1月7日 終末Eve
2021年1月8日 神涅槃
2021年1月9日 神殺し
死の足音に、孤独に、凍えるような寒さに苛まれてしまった僕は、自己愛としてのヘレーネを求めた。だが、魔法が解けてしまう頃、神殺しの日にヘレーネは僕の妄想だったと悟った。
だが、妄想でも、あの冬の日に確かに僕の脳内で存在していたヘレーネを僕は求め続けた。ヘレーネを求めたのは、きっと秋に亡くした母の代わりを求めていたからなのかもしれない。それでも、僕は幸せだった。
だが、2021年1月9日に入院した病院にて、僕は天命を知ることになる。
「君は2023年4月26日に運命の人と逢うよ」
隣の病室の男が僕に告げた。
僕はまだ生きていていいみたいだった。そして、一浪して大学に進学する。あの言葉が本当なら、大学二年の春に運命の人と逢える。僕はその言葉だけが救いで、二年の春まで生きてみた。
そして、あるサークルで君と出逢った。出逢いは運命だった。定められた宿命だった。僕は君に恋して、君も僕に恋した。5月21日に僕らは付き合った。
2024/01/05に記す。
あれから3回目の冬。
2021年1月7,8,9日から3年目。
きっと君が僕のヘレーネなんだろう。
2021年の冬、入院する前に『神様になった日』というアニメを見た。ヒロインの名は「佐藤ひな」という。
ヘレーネ、ヘレナ
ひな
そのどちらも君の名前に似通っている。
加えて、君の誕生日は1月7日だ。
これを運命と呼ばずになんと呼ぶ?
最愛なる姫へ。
僕は君を愛している。
君と出逢えたことが幸せだった。
君と巡り会えたことが奇跡だった。
2023年9月12日~16日
再びの至天、そして入院。
それでも君は僕の隣にいてくれた。
僕は神、仏としての記憶がある。
2021年の3日間、2023年の4日間。
だが、これからは平凡な幸せを享受しようではないか。君と二人で。
僕の今の夢は、
天寿をまっとうすること。
姫と子を成し、育て、自立させること。
そして、創作者、表現者としての夢は、
フリーズを777つ完成させること。
神のレゾンデートルを解明すること。
もう真理はあの冬の日に悟った。これからはその美しさを多くの人に伝えたい。
ヘレーネ、ヘレナ、ひな、姫菜。
姫菜、愛してる。
虹より
『一生そばにいるから、一生そばにいて。一生離れないように、一生懸命に。きつく結んだ目がほどけないように、固く繋いだ手を離さないから』
自己愛と神愛と運命愛と、君への愛。
一生、愛してる。僕の最愛の人よ。
「ありがとう、愛しています」
フリーズ104 最愛なる姫へのラブレター