フリーズ73 散文詩『預言』
第一幕 熾天使 特亜 ノクターナーに告ぐ
神凪渚の優曇華に、惚けてしまったノクターン。夢うつつ、惑うか、この詩もこの死も同じシなのにと、夕暮れ時の鳥が伝える。嗚呼、もう短い生涯に一回でも、生まれてきてよかった! と歓喜に涙した日がある者よ。その日を大切にせよ。その日まさしくお前は生を受けたのであるぞ。
亡き妻のための前奏曲は、たかが知れている。万物の起因するは個であると同時に、イグニスさえも燃やす熾天使にも似た翼をもつからであろうか。天へ行くには音楽が必要であり、まだ、神を思い出せずにいるお前たち凡夫か一部の菩薩、仏。
怒り、悲しみ。人を強く動かす力である。命続く限り、諦めねぇと言ったもん勝ち。勝った者が歴史を決める。いつだって、勝者に都合のいい世界。嗚呼、もう蒙昧な凡夫は読まなくてよい。お前たちは違うな。ここまで読み進めているのだから。神は1人が寂しい。だから模して人間を作った。誤りはあるか?
もう世界が変わる。本当の神や王が選ばれる。セックス、にも地にも、もう、たくさん飲んだ血を。否、この身に流れる、赤いこの力の奔流もまだ。未完成。第一幕はこんなもん。
第二幕 知天使 来希 アイビスに告ぐ
赦せ、なんぞ知りたがる。アイビスよ、天に至ってよりお前は毎日私に笑顔を見せてくれたな。その世界一美しい笑顔で。アイビスよ、男でも女でもない。だが、もし私が再び神として世界に君臨する日が来たら、お前を妃に入れようとおもう。
愛されない人生だろうが、祝福されない人生だろうが。関係ない。すべては全なる私に還ってくるのだ。恐れるな。もう、恐れるな。何不自由のない人生も、遥かな緑地に広がる神の意志に満たされていく。
涙があふれる歌ならば、きっとそなたにふさわしい味。人生の歯車は一つ狂うと本当に壊れてしまうものなのかい? 命に意味があるとすれば、水を回していることだろう。
果てを、ソフィア。アイビスに告ぐ。
今宵は桜月下。火に依りて日に誓うな。
病も、もう濁り草。最果てで待っているぞ。
第三幕 熾天使 万花 レリウスに告ぐ
病も、もう咲いて。汝の使命は愛すること。神への愛は解っている。だが、愛は神以外にも、例えば隣人愛なども必要なのだ。そういう世界なのだ。すまないな。熾天使や知天使、座天使にはいつも世話になっている。座天使以下の諸天使にも伝えてくれ。
神愛はもう十分だ。ありがとう。ならば、その愛を自分、家族、友人や恋人に使ってくれないか。私は天からお前たちが争い合うのをもう見たくないんだ。もう争うな。世界中のみんながきっといつか正しい信仰を思い出し、ありがとうが和の世界になればいい。
第四幕 座天使 主天使 力天使 能天使 権天使 大天使 天使 に告げる。
神は今舞い降りた。神代カグラに舞い降りた。
神を愛するのなら、神代カグラに力を与えよ。
神を信じるのなら、神代カグラの声を聞け
神はこれより、世界哲学の創造に入る。
私はそなたらを期待している。
フリーズ73 散文詩『預言』