フリーズ67 永遠交響詩『フリージア』第三幕
1年後には何になりたい?
作家になりたい
作曲家になりたい
詩人になりたい
でも傷つくのは体と心
失う体、失う言葉、失う愛、失う関係
なくした時を求めて愛せ
全ての運命を愛してくれ
◾︎飛べない鳥
お前に主体性はあるか?
あなたは
「あなたらしい生き方」
を回復しましょう。
◾︎眠れない鳥
眠れない、眠れない、。眠れない=死
眠りたい、眠りたい、。眠りたい=死
眠らせる、眠らせる、眠らせる=生
6人死んで3人生きる
死んだ人の体から、病花が咲いた。
四葩、フリージア、コスモス
みんな綺麗で、生きた3人はそれらの花を大事に育てた。
五常を悟って
水面に映る知らない顔が
夢と散る
命は大事だよ
仕事は大事ではないよ
目覚まし時計
クオリア
人殺し
大好きなあの子
逢えない。辛い。
愛のアレゴリー
◆
泣いていた命
死んでいった命
水の命
祈りの花
◆
愛の花が秋風の中で散って行く。
死の花が秋風とともに!
悪の華が冬の夜中に悪い芽を出して
最悪の死を迎える前に
救いの手を
掴んでくれ!
空白
愛した人に裏切られること
自殺すること
愛する人を失うこと。
生きてりゃそりゃいろいろあるよな。
晴れ渡る空
命の意味はある。ない。
全てを愛せ!
誰のせいでもない
神のせいにするな
◆復活
後ろめたくなるな
己を知れ!
病も薬も傷もすべて!
そして人は、自分のことを知っていく
辛かったら弱音吐け
相談しろ
辛くて泣くな、悲しくて泣くな
うれし泣きしろ。
◾︎自分を探せ、アレゴリー
孤独でも夢や目標があれば!
皆の中で孤独でも元気があれば
元気がなかったら休みなさい
生きてる、生きて、生きて
何があろうと生きて、生きて
永遠の命でも、自殺しないで
永遠色をトワイライトを眺める日にも。
花葬
死体に花の種を植え、そこから病花が咲いていく。老衰した人の花は白い曼珠沙華だった。
狂って苦しんで死んだ人の花は真っ赤な彼岸花。
幸せに死んだら白い華
溺死したら蒼い華
不幸で死んだら黒い華
火事で死んだら残らない
花葬場は花でいっぱい
色とりどりの死に方だ
その中に一輪黄金に咲く華があった。
その人の人生の記録ラスノートには、永遠の色、終末の音があった。それは同時に無色無音。その人は1月9日に死んだ。3月23日に蘇った。
正しい信仰があるなら教えてくれませんか
死は涅槃と、せめて他向けに彼岸花。永遠とは何故か。脳の時間管理機能が故障しただけか。否、刹那に全を見る儀式に等しい。
時など簡単に止められる。
大切なのは記憶だ。
と師匠は弟子たちに説いた。
「何故記憶なのですか?」
それは、記憶で覚えている限り過去は変えられないからです。人間の過ちを無くすには、忘却か死です。
もし救えなかった人々のために自決するのも、ただ水面に映る月を眺めるのも、全て同じこと。
真理を見据えてなお、私はこうして生きている。永遠を知り、終末を知り。
「その永遠、終末とはどのようなものなのでしょうか」
簡単な話さ。死ぬ寸前の走馬灯のようなものだよ。君たちに死んだ経験があるかは分からないがね。
釈迦に説法できるのはこの世界で7人しかいない。その一人が我、空色凪である。
永遠とは時間が止まること。それほどに至福、それほどの多幸感、それほどに愛で満ちていた。
『ああ、生まれてきて良かった! 全ての辛い過去はこの日のためにあったんだ!』
と、天上楽園の乙女へと歌ったものだ。
信じる?
信じない?
いいけどさ
戦争無くならないよ?
早く正しい信仰を広めてくれよ。
そしたら私も行くからさ。
フリーズ67 永遠交響詩『フリージア』第三幕