フリーズ66 永遠交響詩『フリージア』第二幕
革命前夜
日沈む前に告げる夜空の話をする。これはとても疑い深い真理への道である。夜明けに快楽の意味を求めるのは愚かであるというのか?
夜明けを、革命前夜と言うであろう。
ガイアもソフィアも夜明けとなれ!
空腹でも構わない。眠らなくても大丈夫。元気があれば!
人は孤独でも夢があれば
夢破れても元気があれば
元気がなくても生きていれば
生きたくない時は、死ねばいい
虚しいのなら死ねばいい。
逃げろよ、さぁ、早く!
泣く泣く輪より去れよ!
それか、私の元に帰りなさい。
また、ニーチェを殺すのですか?
同じ過ちを繰り返すのですか?
自国へ帰ってください。
いずれ凪ぐ渚よ。
壱章
迷子のジャック・プレヴェール
彼は77に死す
皆を救うには、夢が叶うには
愛でみちる、元気でいる
生きろ!
だからこそのニーチェ、運命愛だ。
死んだら終わりだぞ?
私はお前がどう生きようと肯定する。だが、一つだけ、自殺はするな。精神的にも、肉体的にも。
弐章
数学の才能と物理学の才能を与えられたけど、僕は小説を書きたい。
人には1つしかない天賦の才能
僕には沢山与えられた
どれにしようか悩んでたら、入院してた。
◾︎フランソワの悲劇
フランソワ、私はお前を知らないが
私は生きてる、こうやって
フランソワ、私はお前を知らないが
私は生きてる、この場所で
行方不明のフランソワ
何処へ向かう?
ありがとさん
おつかれさん
◾︎呼び名
彼の名は3つある
昼の名と、夜の名と、自分だけの名
昼は普通のサラリーマン
夜は闇に潜む暗殺者
本当の名は「7th」だった。
暗殺者としての名は『ジャック・ピエール』
アメリカ中の人を殺した、ユーラシアも、アフリカも。
最後は日本だけ
だが、日本人たちは祭りをしていた。
ジャックはやっと、太鼓の音に、神楽の音に、本当の名を思い出す。
フランソワ・ピエール
ジャック・ピエール
否、否
7th
参章
至福に至る詩の踊り。チャイナドレスを着た彼女。気付いた時には失って。
失ってから後悔する火。
山道に灯を。下手したら火事
ああ、ああ、ああ。
火事で全てを失った
家も
母も
父も
兄弟も
妻も
3歳の子どもはありがとうとごめんなさいを覚えたばかりだったのに。
さようなら、愛したものよ。
全てを、全てを失った。
ボロアパートで首吊って
放火犯は処刑された。
肆章
秋の心はつれない。
愁うという。
憂鬱だ。
怠惰な人生に期待し祈りを
シスター
その体の柔らかさで多くの子どもらを育み、愛で抱く。
或る秋シスター食べなかった。
飢饉で食糧不足
子どもに食べさせるために
シスターは食べなかった。
30日後、シスターは死んだ。
リチウム欠乏でなくなった。
伍章 至福死
人はいろんな理由で死ぬ。
自殺、他殺、事故、病
でも僕のは違うんだ。
幸せだから、至福だから死を望むの。
死よ、我に還れ
全知全能と死、ハデスの狭間で生きること。
やめる時もさようなら。
陸章
◾︎死の門限
死には門限がある。4時。午前四時。
その時まで起きていると、いつか死ぬぞ
夜は眠れ!
夜は眠るな!
どっちも正解で正しい。
神か人か。選べ。 まだこの世界は暗い。 神が降りるには暗すぎる。
命の刻限、死の間際 迎えに行こうこの言葉。
漆章
水面に映る知らない顔
命は大事だよ
夢と散る
愛のアレゴリー
愛の花が秋風の中で散っていく。死の花が秋風とともに開き出す。惡の華が冬の夜中に芽を出して、最悪の死を迎える前に、救いの手を!蜘蛛の糸を! 掴んでくれ!
フリーズ66 永遠交響詩『フリージア』第二幕