夜の犬
ちいさな体のなかに、きみというものがある、抱きよせられなくて、どうして腕があるのだろう、静まり、あどけなさ、つみぶかさ、陶酔、ぼくのからだの真鍮を、いますぐにでもとりだしたい、ずぶずぶ、快楽? むかし、入水自殺をくわだてたことがある、あわ、わあ、夜をはしる、おいで、「おいで、!」海は、息つぎをして、泳ぐものだよ、でも、吠えなかった、いつか死ぬことを、死ね、と、表現して
夜の犬
ちいさな体のなかに、きみというものがある、抱きよせられなくて、どうして腕があるのだろう、静まり、あどけなさ、つみぶかさ、陶酔、ぼくのからだの真鍮を、いますぐにでもとりだしたい、ずぶずぶ、快楽? むかし、入水自殺をくわだてたことがある、あわ、わあ、夜をはしる、おいで、「おいで、!」海は、息つぎをして、泳ぐものだよ、でも、吠えなかった、いつか死ぬことを、死ね、と、表現して
夜の犬