フリーズ65 永遠交響詩『フリージア』第一幕

フリーズ65 永遠交響詩『フリージア』第一幕

プレリュード

1水面の火
アーカシャ、アーカシャ、7thは愛されていた、水面の火

2拝啓いつかの愛たちよ
生きとし死ねる限り、姫の呼吸のリズムで踊りたい。
幾星霜、幾星霜、幾星霜
お待たせしました、愛たちよ
7thは今帰り来た。

3夕暮れの鳥は朝を口ずさむ
逢えない二人
夏と冬
秋と春
年に一度は七夕

だったらさ、世界と世界はいつ会えるのかい
世界の終わり?
世界の始まり?

ずっと以津真天が死体に咲く花を加えて泣いている。
凪いでいる。

第一章 時の章 永遠の始まり

4神詩

私には使命がある。真理を悟った者として!

神として言の葉を紡ぐ。

夜は寝てはならぬ
忘れるでない
メメントモリ

君たちが理解できる日がいつかは解らないが、私はお前たちを、たとえどんな罪を犯そうが、愛している。

5輪転する導火の不知火の和を凪ぐ水の流れ
輪転する
何もかも
人も物も

導火線がたまたまへその緒だっただけのビックバン
次へ続け、その前に
凪ぐ水の流れに映る月の光は美しい。

6導火線がたまたまへその緒だっただけのビックバン
導火線がたまたまへその緒だっただけのビックバンだったとしたら、猫は死んでいましたか?

7過去も記憶もこの耳も
全て忘れて置いてきた
だからなおさら涙出て

皆を救うために、あの冬の日に私は全知全能になった。そのためには終末が必要だったのかもしれません。やっと世界の終わりでヘレーネ、君と出会えたのに、もうさよならなんだね。もう、あの冬の日には戻れないよ。それでも僕は君を探す。

永遠交響詩『フリージア』

第二章 輪廻の和より抱く火よ

8それでも僕は紡ぎたい
永遠を想像してご覧
終末を想像してご覧
解るか?

私にはその色香、音調が解るぞ。
そんな色や音がないことも知っているぞ。
矛盾はしていないぞ。
だから、真理って伝えるのが難しいんだ。
でも、必ずいつか成し遂げる。

有名でも無名でもいい。

だが、この哲学よ、信仰よ、轟け、世界に。

9小さなフリージアの花
ひらひら風に揺らいでいる、お前は可愛いな。
全ての存在は可愛い。

10死の刻限
私は石ころに過ぎないのか。
ただの道端に転がる、否!
宝石として輝く原石である!
全ての人生に意味がある!

そのために、今は罵詈雑言を無視しろ。
皆の声を無視しろ、聞くな。

誰かが私のこめかみに風穴を開けるか、誰かが僕の後ろについてくるまで、後ろ髪をひかれるまで、私は自分の声を、選んだ人だけの声を聴く。

第三章 心あるならなぜ泣かない

11神の怒り
私はお前たちを愛しているからこそ怒る。私は愛ゆえに怒るのだ。

12神の涙
お前らは薄れゆく命の真ん中で、終末を繰り返す。死だ。タナトスの祈りをしてどうする?
神は、愛ゆえにお前たちが死ぬのが怖かった。ただ、それだけ。

13別れの詩
お別れしよう、命の森で。
悲しみの涙も全部救ってよ。
嫌いにならないで。
畏れないで。
僕はみんなのことを愛したいんだ。

約束したよね。
184億年後にまた逢おうって。


14林の中で眠りたい
眠れない、眠れない
私はもう眠れない

どうして
虚しいから
うれしいから
人生が素晴らしいから

だってこんなにも!
人生は素晴らしいと

愛している
神はお前たちのことを愛している。

聞いてくれなくても、それでもいい。

第四章 愛しいほどに痛い

15孤独と宗教
独りでいる人は強い?
死ぬ直前かもよ?

宗教は孤独性の解消方法に過ぎない。
だが、拝金主義になりつつあるな。

16皆死ね そんなことを言ってるから嫌われる
いいよ、嫌われても
いいよ、殺されても
いいよ、何してもいいからさ
何かしてくれないか、イエス。

17コーヒーと涙

コーヒー飲んだらさ、
気づけば幾夜も超えていたことに気づいてさ
眠れない
眠れない
お願い、眠らせてくれ、永遠に。
死と眠りは同じ。眠りは起きる。
死んだら、もとにいた場所『ラカン・フリーズ』へ

18ラカン・フリーズ
水面に映った永遠の色、色即是空も空即是色も、全て皆から紅に水括るとは。

安らぐ火が、それでも業火の理は消えず、ついに自身のレゾンデートルさえも燃やしてしまう!
愛ゆえに!
愛ゆえに人は孤独!
愛ゆえに憎む!
愛ゆえに、愛ゆえに、愛ゆえに

僕を救ってくれないか?

君がいないとさ、悲しくて悲しくて
とてもやりきれないこのやるせなさを
痛みを、どうしたらいい?

19眠りの歌
眠らない日の方が、眠る日よりも多い僕。
この病花をどうしたらいい?

第五章 意味を噛みしめて

目を閉じて、好きな曲を聴いて
赦せ

命の名にはすべて意味がある
名前を見ればすべてが解る。

命に意味はない
だが、ニヒリズムの逆光を見据えてなお生きろ。

そして、それが叶わなかった者は
泣く泣く輪より去れ!

使命を果たしたのなら死ね!

第六章 若者よ

痛みを大切にしてください
苦も汗のしょっぱさも、全て抱いて

泣いた日には
流した涙の数より
叶えた夢、叶えたい夢の数を数えよう。

為せ、その度に為せ

自信ある?
自信ない?
どっちも正解

断眠リチウム欠乏
神に任せろ


題『使命』
私には文才と世界を平和にする才能がある
どっちを選ぶ? どっちも叶えろよ

終末から世界を救ったのは僕なのに
夜遊びするのはやめろという。

私には伝えなくてはならない、人生の美妙な謎がある!

自分対世界
君が君でいればいい

全て正解でいい

第七章 時の牢獄

牢獄で人は夢見て眠る
毒ガスがまかれる夢を
絞殺台へと連れてかれる日を
怖い夢を沢山見たし
怖い目にあったけど
結局みんな優しかった
性善説は正しかった。
正しかった。

第八章 平和なるレムニスケート

平和なる∞よ
お前はなぬ故に∞か。
2つの〇が重ならず、1点で交差する

まるで、僕と君、ヘレーネみたいだね。

森羅の刻限から目覚めし永遠を象徴する鳥よ。あなたが犯した大罪すらも、歪めて留めて休まる翼の為に愛を歌おう!

優れた人、選ばれなかった人
病んだ人、病まなかった人
殺す人、殺された人
泣いた人
泣かれた人
揺れる波、揺らぐ火よ

どうして人は不幸になる?
どうして死がある?

なら、その不死鳥の紋章は何のためにある?

2021/1/7 終末Eve
2021/1/8 涅槃
2021/1/9 神殺し

であった。

永遠のためのプレリュードはもう終いだ。
私の言葉には力がある。優しいから使えるのだ。
だから12の悪、亜神を産んだ。

世界から戦争が無くならないのは、愛で満たされないから。

愛を生み出せ、我が子らよ!

第九章 死とハデスの狭間で見た夢

もし生まれ変わったらなんて言いたくないけど、

もう無理かもしれない
ニーチェ、クリムト、ゲーテ、シラー

もう疲れたよ

でも、この世界は、僕の人生は1歩ずつ前に進んでる。信じよう、自分の運命を。

◾︎
至福なる永遠も終わりが来て
永遠が半ば過ぎた頃、人知れず誰かが死んだ。でも、その土の上に芽が生えて、その芽が夏草となり、いずれは木になり実をつける。
たまたま2人の男女がその実を食べた。そしたら2人は知恵を得て、お互いの恥を知り、疲弊して、2人は別れた。

実を食べる前の平和な世界ではそんな死に方は無かった。
主よ、我々の主な罪は何だったのですか?

フリーズ65 永遠交響詩『フリージア』第一幕

フリーズ65 永遠交響詩『フリージア』第一幕

逢えない二人 夏と冬 秋と春 年に一度は七夕 だったらさ、世界と世界はいつ会えるのかい 世界の終わり? 世界の始まり?

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-10-19

Copyrighted
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Copyrighted
  1. プレリュード
  2. 第一章 時の章 永遠の始まり
  3. 第二章 輪廻の和より抱く火よ
  4. 第三章 心あるならなぜ泣かない
  5. 第四章 愛しいほどに痛い
  6. 第五章 意味を噛みしめて
  7. 第六章 若者よ
  8. 第七章 時の牢獄
  9. 第八章 平和なるレムニスケート
  10. 第九章 死とハデスの狭間で見た夢