「合格」したければ、採点者を知ればいい
「合格」したければ、採点者を知ればいい
私はこの世界は神によって創造されたと信じている。多くの天才科学者が解き明かした美しい数式の数々を知ると、この世界がカオスではないことが直観で分かる。
この世界は、壮大な設計図の如きものに立脚して成り立っているようなのだ。
しかし、神に直接会うことは出来ない。そこで、私たちはあれこれ実験して神の壮大な設計図を知ろうとしている。それが「科学的方法」と呼ばれるものだと思う。
受験も「合格」したいなら、その問題作成者や採点官を知るのがベスト。ただ、それは機密事項なので受験生は誰が問題を作り、誰が採点しているか知ることは出来ない。それで、私は科学者の方法で調査したわけだ。
つまり、実験をして問題作成者や採点官の思考(嗜好)を正確に推測してみた。
私は解答のスタイルを「受験英語」つまり受験参考書に書かれている構文を多用した解答、「資格英語」つまり英検1級を受ける際の使用した教本にある表現方法をベースにした解答、「ネイティブ英語」つまりアメリカで教師をしていた頃に用いていた英語のスタイルで書いた解答に書き分けて、京都大学の二次試験を7回受けて実験をしてみた。
その結果は、以下のようになった。
平成18年、20年(文学部) 正解率の平均 66%(受験英語)
平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%(資格英語)
平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%(ネイティブ英語)
ここから分かることは、京都大学の問題作成者や採点者は
「受験参考書に書かれている構文ではなく、現実に話されているネイティブの英語に高い得点を与えている」
という、実験をしなくても常識で分かる結果だった。
私がこの実験を実施したのは2006年から2013年までの間で、実験結果をブログに書いたのは2014年のことだった(私が50歳の時から58歳までの間のこと)。
YouTube の動画などでも報告したら反響が大きかった。そこで、漫画化したら「私の京大合格作戦」(エール出版)の2020年版から2022年版まで3年連続で掲載された。
通信生を募集して指導させてもらったら、京大医学部4名、阪大医学部4名、名大医学部2名などの合格者が出た。多くの生徒の方は、最初はベタベタの受験英語なので修正してもらった。
これは、特筆するほどのことでもなく当たり前の結果なのだけれど多くの受験生は学校で教える受験英語を妄信している。そして、不合格となり絶望したり予備校に100万円以上の授業料を支払い浪人している。
「合格」したければ、採点者を知ればいい