〝つまかわ うじきよ〟の『勝手に映画評論』
映画が好きでほぼ隔週の映画館通い。時々勝手に映画評をSNSに投稿していたのを纏めてみました。投稿したSNSでは意外と高評価でした。出来るだけ大勢の皆様に評価して頂きたいと思っています。どうぞ忌憚のないご意見を!
目次
目次 〝つまかわ うじきよ〟の『勝手に映画評論』
その一 2020年8月21日公開 『糸』
その二 2020年8月28日公開 『青くて痛くて脆い』
その三 2020年9月11日公開 『ミッドウェイ』
その四 2020年9月18日公開 『TENET』
その五 2020年9月25日公開 『ミッドナイトスワン』
その六 2020年10月9日公開 『望み』
その七 2020年10月16日公開 『みをつくし料理帖』
その八 2020年10月30日公開 『罪の声』
その九 2020年11月13日公開 『ドクター・デスの遺産』
その十 2020年12月4日公開 『魔女がいっぱい』
その十一 2020年12月11日公開 『新解釈・三国志』
その十二 2021年2月11日公開 『すばらしき世界』
その十三 2021年3月5日公開 『太陽は動かない』
その十四 2021年3月26日公開 『騙し絵の牙』
その十五 2021年4月2日公開 『ゾッキ』
その十六 2021年4月9日公開 『砕け散るところを見せてあげる』
その十七 2021年5月21日公開 『いのちの停車場』
その十八 2021年5月28日公開 『HOKUSAI』
その十九 2021年6月11日公開 『キャラクター』
その二十 2021年6月18日公開 『ザ・ファブル』
その二十一 2021年6月25日公開 『アーク』
その二十二 2021年6月25日公開 『夏への扉 キミのいる未来へ』
その二十三 2021年7月16日公開 『竜とそばかすの姫』
その二十四 2021年7月29日公開 『ジャングルクルーズ』
その二十五 2021年7月30日公開 『イン・ザ・ハイツ』
その二十六 2021年8月6日公開 『太陽の子』
その二十七 2021年8月27日公開 『鳩の撃退法』
その二十八 2021年9月3日公開 『モンタナの目撃者』
その二十九 2021年9月17日公開 『レミニセンス』
その三十 2021年9月23日公開 『MINAMATA』
その三十一 2021年10月1日公開 『護られなかった者たちへ』
その三十二 2021年10月15日公開 『燃えよ剣』
その三十三 2021年10月29日公開 『そして、バトンは渡された』
その三十四 2021年11月12日公開 『梅切らぬバカ』
その三十五 2021年11月26日公開『ディア・エヴァン・ハンセン』
その三十六 2021年12月10日公開『ラストナイト・イン・ソーホー』
その三十七 2021年12月17日公開『マトリックスレザレクションズ』
その三十八 2022年1月7日公開『決戦は日曜日』
その三十九 2022年1月14日公開『ハウス・オブ・グッチ』
その四十 2022年1月14日公開『ウエストサイドストーリー』
その四十一 2022年2月25日公開『ゴヤの名画と優しい泥棒』
その四十二 2022年2月23日公開)『ドリームプラン』
その四十三 2022年3月11日公開)『ザ・バットマン』。
その四十四 2022年3月25日公開) 『ナイトメア・アリー』
その四十五 2022年4月8日公開) 『とんび』
その四十六 2022年1月22日公開『Codaコーダ(あいのうた)』
その四十七 2022年4月29日公開『ホリック』
その四十八 2022年5月4日公開『ドクター・ストレンジ』
その四十九 2022年5月13日公開『流浪の月』
その五十 2022年5月27日公開『トップガン・マーヴェリック』
その五十一 2022年6月17日公開『PLAN 75』
その五十ニ 2022年6月24日公開『ザ・ロストシテイ』
その五十三 2022年7月15日公開『キングダム2』
その五十四 2022年8月11日公開『TANG(タング)』
その五十五 2022年8月26日公開『移動辞令は音楽隊』
その五十六 2022年9月1日公開『ブレット・トレイン』
その五十七 2022年9月16日公開『沈黙のパレード』
その五十八.2022年9月30日公開『アイ・アム まきもと』
その五十九.2022年10月14日公開『耳をすませば』
その六十 2022年9月30日公開『百花』
その六十一 2022年11月18日公開『ある男』
その六十ニ 2022年12月2日公開『月の満ち欠け』
その六十三 2022年12月9日公開『ラーゲリより愛を込めて』
その六十四 2022年12月16日公開『アバター』
その六十五 2023年1月13日公開『イチケイのカラス』
その六十六 2023年1月27日公開『レジェンド&バタフライ』
その六十七 2023年2月17日公開『シャイロックの子供たち』
その六十八 2023年3月10日公開『オットーという男』
その六十九 2023年3月24日公開『ロストケア』
その七十. 2023年4月7日公開『AIR/エア』
その七十一 2023年5月5日公開『銀河鉄道の父』
その七十ニ. 2023年5月12日公開『TAR/ター』
その七十三. 2023年6月2日公開『怪物』
その七十四 2023年6月9日公開『水は海に向かって流れる』
その七十五. 2023年7月14日公開『君たちはどう生きるか』
その七十六. 2023年7月28日公開『キングダム 運命の炎』
その七十七. 2023年7月21日公開『ミッション・インポッシブル』
その七十八. 2023年8月25日公開『春に散る』
その七十八. 2023年9月1日公開『こんにちは母さん』
その八十. 2023年9月15日公開『ミステリと言う勿れ』
その八十一. 2023年9月29日公開『沈黙の艦隊』
その八十ニ 2023年10月20日公開『ザ・クリエーター/創造者』
その八十三. 2023年10月13日公開『キリエのうた』
その八十四. 2023年11月23日公開『首』
その八十五. 2023年12月1日公開『ナポレオン』
その八十六. 2023年12月22日公開『PERFECT DAYS』
その八十七. 2023年12月22日公開『ファースト・カウ』
その八十八. 2024年1月26日公開『哀れなるものたち』
その八十九. 2024年2月9日公開『カラーパープル』
その九十. 2024年2月23日公開『マダム・ウェブ』
その九十一. 2024年3月1日公開『ARGYLLE/アーガイル』
その九十二. 2024年3月29日公開『オッペンハイマー』
その九十三. 2024年3月15日公開『変な家』
その九十四. 2024年4月19日公開『陰陽師0』
その九十五. 2024年5月10日公開『猿の惑星/キングダム』
その九十六. 2024年5月17日公開『碁盤切り』
その九十七. 2024年6月7日公開『違国日記』
その九十八. 2024年6月14日公開『ディア・ファミリー』
その九十九. 2024年7月5日公開『フェラーリ』
その100. 2024年7月12日公開『キングダム 大将軍の帰還』
その101. 2024年8月23日公開『ラストマイル』
その102. 2024年9月6日公開『夏目アラタの結婚』
その103. 2024年9月13日公開『スオミの話をしよう』
その104. 2024年9月27日公開『Cloud クラウド』
その105. 2024年10月4日公開『シビル・ウォー アメリカ最後の日』
その106. 2024年10月25日公開『八犬伝』
その107. 2024年11月16日公開『SHOGUN 将軍 1・2話』
その108. 2024年11月29日公開『正体』
2020年8/21~2021年6月公開作品
その一 2020年8月21日公開 『糸』
今日は映画『糸』を観る。中島みゆきのイメージ通り、最初のうちは悲しい切ない暗い物語の連続で、人生上手くいかないよねって感じ😅どうなることか?って思ってたら、最後は無理矢理感満載の偶然が重なっての"ハッピーエンド"🙆♂️
泣ける場面も結構ある、いい映画だよ🙋🏻♂️
《ツイッター版》
映画『糸』。中島みゆきのイメージ通り、最初のうちは悲しい切ない暗い物語の連続で、人生上手くいかないよねって感じ😅どうなることか?って思ってたら、最後は無理矢理感満載の偶然が重なっての"ハッピーエンド"🙆♂️泣ける場面も結構ある、いい映画🙋🏻♂️
その二 2020年8月28日公開 『青くて痛くて脆い』
映画、吉沢亮・杉咲花主演の『青くて痛くて脆い』を観る。
力作。二人共好演‼ ストーリーも想定外の展開で、面白い。
人間の諍いは、思い込みと勘違いと想いのすれ違いで起こると言う事がよく分かる。
最後の方は、少し宗教映画っぽいところもあるけど、お薦めです。
その三 2020年9月11日公開 『ミッドウェイ』
アメリカ映画『ミッドウェイ』を観る。
見応えあり‼️アメリカからの目線だとこうなるだろうなって感じ。
真珠湾攻撃がめちゃくちゃ残酷に描かれてる。原爆の方が何倍も残酷だけどね😅
戦争に勝ち負けはない"両方とも負け"と言うのがとても判る。
その四 2020年9月18日公開 『TENET』
今日の映画は、本日公開のSF映画「TENET』。
最初から緊張感満載で、面白いけど超難解😅
未来から送られたマシンによるタイムパラドックスの映画なんだけど、今見てる場面が現在なのか過去なのか、よく判らない?
テンポも早いし、頭使うので、70歳の脳トレには丁度いいかな😅
《ツイッター版》
映画『TENET』。今、話題のSF映画。最初から緊張感満載で、面白いけど超難解😅
未来から送られたマシンによる、タイムパラドックスの映画なんだけど、今見てる場面が現在なのか過去なのか、よく判らない?
テンポも早いし頭使うので、70歳の脳トレには丁度いいかな😅
その五 2020年9月25日公開 『ミッドナイトスワン』
草彅剛の『ミッドナイトスワン』を観た。凄い映画だ!特に草彅剛は凄い‼️
この映画の設定や展開の矛盾を吹き飛ばす程の熱演。アカデミー賞取るんじゃないかな?
自己嫌悪や絶望感、それに相対する微かな望み等の表現が素晴らしくて、周りからもすすり泣きの声が聞こえてた😅
新人の服部樹咲(はっとり みさき)のバレエも素晴らしい❗️
まだ14歳らしいけど、その踊り観てたら少し涙が出てきた。
結構観客も来てたけど、終わった後のエンディングロールの間に席を立つ人が一人もいなかった。こんなのは初めてだ。機会があれば、是非ご覧あれ🙋🏻♂️
《ツイッター版》
草彅剛の『ミッドナイトスワン』を観た。草彅剛は凄い‼️設定や展開の矛盾を吹き飛ばす程の熱演で、自己嫌悪や絶望感等の表現が素晴らしい。周りからも啜り泣きが。新人の服部樹咲、その踊りに涙が出てきた。終演後エンディングロールの間に席を立つ人がいなかった。こんなのは初めてだ。是非ご覧あれ🙋🏻♂️
その六 2020年10月9日公開 『望み』
映画『望み』を観た。
堤真一・石田ゆり子夫婦と岡田健史・清原果耶兄妹の家族の物語。力作!見応えあり‼
兄が殺人事件との関りを疑われて、マスメディアからの執拗な取材を受ける。
報道陣が自宅迄押し掛け、隣近所や友人知人の偏見、NETの誹謗中傷、心無い落書き等で家庭が崩壊していく様が克明に描かれ、見ていて胸が締め付けられる想いがした。
結末は、やや納得いかないところもあるが、かえってその方がリアルかも?
お薦めです★★★。
《ツイッター版》
映画『望み』を観た。堤真一・石田ゆり子夫婦と岡田健史・清原果耶兄妹の家族の物語。見応えあり‼兄が殺人事件との関りを疑われ報道陣が自宅迄押し掛ける。隣近所や友人知人の偏見、NETの誹謗中傷等で家庭が崩壊していく様が克明に描かれる。結末は、やや納得いかないところもあるがお薦めです★★★
その七 2020年10月16日公開 『みをつくし料理帖』
映画『みをつくし料理帖』を観る。松本穂香・奈緒主演の角川春樹制作・監督作品。
幼なじみで、一方は料理人、もう一方は花魁の頂点に立つ二人の友情物語。
松本穂香の雰囲気の通り、全編通して“ホッコリ時々ホロリ”の佳作。
関西と関東の味の違いや、その料理の歴史・変遷も解るかも?
基本的にほぼ善人しか出てこないので、安心して見られる。
周りから、結構すすり泣きも聞こえてた。
角川映画らしく共演のベテラン俳優が豪華だけど、ちょっと“宝の持ち腐れ”感ありかな?
松本穂香、朝ドラ『ひよっこ』で主役・有村架純の友達のメガネ少女の時から注目してたけど、出世したもんだね。
《ツイッター版》
角川映画『みをつくし料理帖』
松本穂香・奈緒主演。幼なじみで料理人と花魁の頂点に立つ二人の友情物語。
松本穂香の雰囲気の通り全編通して“ホッコリ時々ホロリ”の佳作。
周りから結構すすり泣きも。ほぼ善人しか出てこないので安心して見られる。
共演の俳優陣が豪華だけど"宝の持ち腐れ”感ありかな?
その八 2020年10/30公開 『罪の声』
小栗旬・星野源主演、1980年代の未解決事件(グリコ・森永事件が題材と思われる)を掘り起こして真相を探ろうとした新聞記者((小栗旬)と、その犯人グループの家族((星野源もその一人)や知人の人間模様を描いた作品。
それぞれのその後が丁寧に描かれていて感動した❕、
当時は大事件だったけど、いつの間にか忘れ去られて、それでもそれに係わった人々は、其々の想いで生きていることがよく分かる。
今年観た中で一番かも知れない。すごく好い、文句なく“力作”でお薦めです‼
エンディングで流れる主題歌〝Uru〟の『振り子』も印象的。
その九 2020年11月13日公開 『ドクター・デスの遺産』
綾野剛・北川景子主演の安楽死問題の映画。
予告にも番宣にも出ていない隠れキャストの大物(柄本明・木村佳乃が物語のキー。
北川景子は相変わらず綺麗で、綾野剛はカッコいいのは当然だが、綾野剛の子供で、臓器移植の順番を待つ難病患者役の“田牧そら”が好い。
NHKの“突撃カネオくん”にも出てる14歳だけど、可愛いし、その内、朝ドラの主役でもやるんじゃないかな?
その十 2020年12月4日公開 『魔女がいっぱい』
魔女役がアン・ハサウエイと言うので期待して行ったが、ちょっと消化不良感あり。
魔法でネズミになった子供達も元に戻らないし、魔女の親玉(アン・ハサウエイ)も生死が不明瞭。如何にも“続編あり”って感じ?
最近は日本映画の方が“見応え有り”みたいだね?
その十一 2020年12月11日公開 映画『新解釈・三国志』
最近観た中では一番観客多くて、少しビックリ‼ コロナ感染対策で一席ずつ空けての50%で満席だけど、その九分通りは入ってたみたい。
肝心の中身は、三国志のパロデイ・コント映画そのもの。
個人的な意見としては、“結構笑えるけど、特に映画館の大画面で見なくとも、テレビで充分”って感じ。
“豪華キャストが勿体無い”と思うのは、私だけ・・・?
その十二 2021年2月11日公開 『すばらしき世界』
西川美和監督作品。
主人公は元ヤクザで人生の大半は刑務所暮し。
50半ばで漸く出所。人は好いのだが一本気で思い込みの激しい人物を役所広司が熱演。
それを支える共演陣も見応え充分でお薦めです。
ただラストが余りにあっけなくて“えっ”。
でもそれが却って”リアル”かも・・?
その十三 2021年3月5日公開 『太陽は動かない』
藤原竜也・竹内涼真ダブル主演のスパイアクション映画。
迫力あるアクションとスリリングな展開で、結構楽しめる。
ただ、荒唐無稽な設定と辻褄の合わない展開があって『何で?』と思ったのも事実。
エンディングロールで本編に出てない役者の映像が流れて〝続編あり〟が見え見え。
その十四 2021年3月26日公開 『騙し絵の牙』
大泉洋主演作品。
大手出版社の創業社長が急死。その後継を巡って保守派と改革派の権力争いが勃発。
その中での裏切りや騙し合いの物語。
中盤まではテンポも好くて期待以上に面白かったが、後半は結局〝まじめに一生懸命やった者が幸せ〟みたいな,まじめな感じで、尻すぼみ?
その十五 2021年4月2日公開 『ゾッキ』
竹中直人・山田孝之・斎藤工監督作品のオムニバス映画。
三人とも、演出だけで出演は無し。
この映画鑑賞時の日の出イオンシネマ、観客は私一人。
夜中の学校に亡霊が現れる場面は、本気で怖かった。
三監督の作品が時系列順不同で流れて初めの内は難解だが、最後の物語が最初に繋がっていると言う様な無限ループ的な構成で、徐々に繋がりが解ってきて結構面白い。
吉岡里帆・鈴木福・松田龍平等の出演。久し振りにピエール滝を見た。
その十六 2021年4月9日公開 『砕け散るところを見せてあげる』
中川大志/石井杏奈主演。石井杏奈はクラスの嫌われ者でいじめられっ子。
それを助けて彼氏になった中川大志。
青春恋愛映画?と思いきや彼女の父親(堤真一)が出て来て物語は一変する。
結構凄惨な場面もあるが最後に出演者の人間関係が判ると、物語の展開が理解できて何とも温かくてスッキリした気分になる。
他に清原果耶/北村匠海/矢田亜希子/原田知世他が出演。
その十七 2021年5月21日公開 『いのちの停車場』
吉永小百合主演、広瀬すず・松坂桃李他豪華キャストの映画。
大学病院の救命救急トップだった女医が部下のミスの責任を取って辞任。帰郷して在宅医療の癌末期患者主体の医院に勤務する。その後のエピソードは小児癌・老々介護・患者の苦悩等胸に迫る物ばかりで、涙を禁じ得ない。
物語の中で『癌が克服されると人の寿命は二十年延びるが食糧不足になって同程度が餓死する』との台詞あり。地球での人間の生存キャパは決まってるのかも…?
また、脳死や安楽死に付いても言及が有り、脳が機能しなくなると意志を伝える手段が無くて、本人の意志とは関係なく延命やその逆の処置がなされる。脳は意識を伝えるための制御装置でその表現用具が目鼻口や身体と考えると、脳死って?命って?意識って?心って?と言う想いが出て来る。死んでも意識はある?或いは魂も?これが哲学や宗教の根本にあるのだろうね。この作品はそれを言いたいのかも…?
《ツイッター版》
映画『いのちの停車場』。大学病院の救命救急医が帰郷して終末医療の医院に。小児癌・老々介護・末期患者の苦悩は涙を禁じ得ない。癌が克服されると平均20年延命されるが食糧不足になり同程度が餓死する。脳死って?命って?心って?と言う想いが…。死んでも意識はある?魂も?それ哲学や宗教の根本?
その十八 2021年5月28日公開 『HOKUSAI』
橋本一監督作品。
同時期に版元・蔦屋重三郎に見出され支援を受けた、歌麿・写楽・北斎の物語。
年齢的には円熟の鬼才・歌麿と天才少年・写楽の間に位置する、自信過剰で傍若無人な売れない貧乏絵師・若き日の北斎。
二人の才能と自分を比して、苦悩・葛藤・絶望の日々が続く。
それでも情熱は失わず、90歳迄描き続けて世界に名を遺す絵師となる。
後に振返れば、才能がなかった訳ではなく、器が大きくて完成するのに時間が掛かったってこと。要するに“大器晩成”の話?
演者も素晴らしく、とても好かった。お薦めです‼
《ツイッター版》
映画『HOKUSAI』を観る。
同時期に版元蔦屋重三郎に見出された歌麿・写楽・北斎の物語。
自信過剰で傍若無人な貧乏絵師北斎。鬼才歌麿と天才写楽の間で苦悩・葛藤・絶望の日々が続くが90歳迄描き続けて世界に名を遺す絵師となる。
大きな器は完成に時間が掛かる〝大器晩成〟の話?素晴らしい、お薦めです‼
その十九 2021年6月11日公開 『キャラクター』
菅田将暉主演の映画。売れない漫画家(菅田将暉)が超売れっ子になる迄の経緯と、狂気の連続殺人魔(演者〝セカオワ〟のFukase)の物語。
衝撃作品‼予測不能のストーリー展開‼凄惨な場面の連続で、あまりお薦めは出来ないが、一見の価値あり・・・? 〝セカオワ〟のFukaseは難役をよくやり切った。
文字通り“怪作を怪演?”
その二十 2021年6月18日公開 『ザ・ファブル』
岡田准一主演作品。相変わらず岡田のアクションは素晴らしい。
現実離れした場面の連続で、そのC・G技術も楽しみの一つ。
いつも通り主人公の圧倒的強さと速さを見せ付けるのだが、その中で悪役の堤真一とその仲間(平手友梨奈/安藤政信)が秀逸。
堤の憎たらしさは特筆ものだし、平手の必死の演技は感動的。安藤もカッコ好し。
エンディングロールで流れる歌がメッチャ好くて聞き惚れてたら、レディー・ガガとアリアナ・グランデとの表示で素人はビックリ。
その他にも少しあって、最後までの鑑賞をお勧めします。
《ツイッター版》
映画『ザ・ファブル』。岡田のアクションは素晴らしい。現実離れした場面の連続で、そのC・G技術も楽しみ。悪役の堤真一とその仲間(平手友梨奈/安藤政信)が秀逸。堤の憎たらしさは特筆ものだし、平手の必死の演技は感動的。安藤もカッコ好し。エンディングロール最後までの鑑賞をお勧めします。
その二十一 2021年6月25日公開 『アーク』
芳根京子主演。死んだ人を生前の姿のまま保存できる技術から発展した不老不死の施術を受け、永遠の命を得て百歳を過ぎても若さを保つ主人公。その施術を受けていない実子が出て来たりして、時間経過が画面上で理解不能に陥ってしまう。
主人公、結局は永遠の命は捨てることになるのだが、これって大昔からよく扱われてるテーマ・・・?手塚治虫の『火の鳥』をスケールダウンした感じだけど、まあまあ面白かった。
《ツイッター版》
芳根京子主演の映画『アーク』。死者を生前の姿のまま保存する技術から発展した不老不死の施術を受け永遠の命を得た主人公。それを受けていない実子が出て来て時間経過が理解不能に陥ってしまう。結局は永遠の命は捨てることになる。手塚治虫『火の鳥』をスケールダウンした感じだけど結構面白かった。
その二十二 2021年6月25日公開『夏への扉 キミのいる未来へ』
人体を冷凍して未来に目覚めさせる装置と、タイムマシンを組合せたSF映画。
優秀なロボット開発研究者の主人公(山崎賢人)が、信頼していた上司や婚約者(夏菜)に裏切られ、彼を慕う恩師の娘(清原果耶)や愛猫等全てを失い自暴自棄になって人体冷凍装置に入り、30年後に目覚め、丁度その時完成したタイムマシンを使って、リベンジを果たすと言うストーリー。
ちょっと何もかも都合好く行き過ぎ? とも思うけど、“勧善懲悪”的な感じのハッピーエンドで結構スカッと楽しめます‼
《ツイッター版》
映画『夏への扉キミのいる未来へ』。人体を冷凍し未来に目覚めさせる装置とタイムマシンを組合せたSF。優秀なロボット開発研究者が上司・婚約者に裏切られ全てを失い冷凍装置に入って30年後に目覚めタイムマシンを使ってリベンジを果たす。何もかも都合好く行き過ぎ?だが勧善懲悪でスカッと楽しめる。
2021年後半(7~12月)公開作品
その二十三 2021年7月16日公開 『竜とそばかすの姫』
細田守監督の長編アニメ。最初に映される田舎の風景、特に水の描写が素晴らしい。一転してSNSの画面描写の華やかさもまた見事。
その対比で、現実社会とSNSの虚構を際立たせる。
SNS内での批判やいじめ、同情や擁護。それらを無責任な自己満足と結論付ける訳知り顔の人たち。何れも昨今のSNS上の問題を浮き出させている。
兎に角、画像が美しくて音楽も素晴らしい。
特に主演の中村佳穂の歌は感動的。お薦めです。
《ツイッター版》
アニメ『竜とそばかすの姫』。最初の風景の描写が素晴らしい。一転してSNSの画面描写の華やかさもまた見事。現実社会とSNSの虚構を対比。SNS内での批判やいじめ、同情や擁護。昨今のSNS上の問題を浮き出させている。兎に角、画像が美しいし主演の中村佳穂の歌は感動的。お薦め‼
その二十四 2021年7月29日公開 『ジャングルクルーズ』
デイズニー映画。昔ながらのデイズニー的展開でありきたり。特に感想なし。
その二十五 2021年7月30日公開 『イン・ザ・ハイツ』
ブロードウエイミュージカルの映画化作品。
ドミニカ、プエルトリカ等中南米からの移民数世代に渡るニューヨークでの暮らしぶりや、アメリカ社会での差別や偏見を受ける彼らの悩みを中枢にストーリーを展開。この作品では普通に喋る台詞の場面が殆どなく、それが全てラップに置き換わっている。そのシステムに慣れるのに多少時間は掛かったが、演者の圧倒的な歌唱・ダンスで物語にのめり込む。特に移民たちの母親的存在である老婆が、その人生最期に夢の中で唄う場面に感動。お薦めです。
《ツイッター版》
ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』。中南米からの移民数世代に渡るニューヨークでの暮らしぶりや、アメリカ社会での差別や偏見を受ける彼らの悩みを中枢にスt-リーを展開。演者の圧倒的な歌唱力、特に移民たちの母親的存在である老婆が、人生最期に夢の中で唄う場面に感動。お薦めです。
その二十六 2021年8月6日公開 『太陽の子』
柳楽優弥・有村架純・三浦春馬主演の映画。
先の大戦を当時の最先端技術・原子核分裂の開発に携わる日本の科学者目線で表現。近代の戦争は全て〝エネルギー資源の所有権争い〟に端を発しているとし、その開発競争に勝った米国が原子爆弾を製造し戦争に終止符を打つ。
全人類の為の最新のエネルギーが大量殺人兵器となり、それが平和をもたらすと言う皮肉。戦前の教育により洗脳された国民。報道統制による虚偽情報。
科学者グループはラジオの英語放送で事実を把握するが、それを伝える術がない。
これって、今の北朝鮮?中国・・・?
エンディングロールで流れる福山雅治の『彼方へ』が、映画の内容と妙にマッチして泣ける。お薦めです‼
《ツイッター版》
映画『太陽の子』。先の大戦を原子核分裂の開発に携わる日本の科学者目線で表現。洗脳された国民。報道統制による虚偽情報。科学者達は英語放送で事実を把握するがそれを伝える術がない。これって今の北朝鮮?中国?エンディングロールで流れる福山雅治の『彼方へ』が泣ける。お薦め‼
その二十七 2021年8月27日公開 『鳩の撃退法』
藤原竜也主演。売れない小説家が主人公(ちょっとだけ自分とダブらせたりして ・・・?)なので、若干理屈っぽいけどグイグイ物語に引き込まれていく。
ラストは事実か小説か不明だけど、少しホッとした気分に。
エンディングロールで流れるのは井上陽水の『氷の世界』。歌ってるのは陽水じゃないけど、我々世代には“ガチ嵌り”で超感動。お薦めです‼
その二十八 2021年9月3日公開 『モンタナの目撃者』
アンジェリーナ・ジョリー主演。過去の森林火災事故にトラウマを持つ女性森林消防隊員が、偶然出くわす事件の被害者の子供を助ける物語。
途中ハラハラ・ドキドキ、最後は悪者をやっつけてスカッとするが、肝心の事件の内容説明が不十分で少し消化不良な感じ?だけど、映像の迫力は流石ハリウッド‼。
結構楽しめます。相変わらずアンジーは“カッコ好い‼”。何となく、シガニー・ウイバーに雰囲気似て来てる?と思うのは私だけ?
シガニーとアンジーとは親子ほど年が違うので、アンジーには失礼かな・・・?
《ツイッター版》
アンジェリーナ・ジョリー主演の『モンタナの目撃者』。女性森林消防隊員が偶然出くわす事件の被害者の子供を助ける物語。肝心の事件の内容説明が不十分で少し消化不良な感じ?だけど、映像の迫力は流石‼。相変わらずアンジーは“カッコ好い‼”。何となくシガニー・ウイバーに雰囲気似て来てる?
その二十九 2021年9月17日公開 『レミニセンス』
ヒュー・ジャックマン主演。近未来、温暖化により水没化が進んだアメリカ。
人の脳内記憶部の映像化に成功し、犯罪者・被害者の脳から過去の記憶を取り出して犯罪捜査に活用していた。その技術の一般社会での使用が可能になり、過去の栄光や歓楽にのめり込む中毒者が多発し社会問題に。
そんな折、その技術を生かして開業した元軍人の主人公と女性の相棒、謎の女性とギャングのボスや悪徳警官が絡んでのストーリー。
時間が過去・現在を行き来して、人間関係が複雑に入り混じり難解。
有り得ないような偶然や、取って付けた様な都合の好い展開はあるが、迫力満点の映像や演技で、グイグイ画面に引き込まれていく。
テーマは〝時間〟。過去の記憶は一瞬一瞬の映像の積み重ね。
悲しみが有って喜びを知り、禍が有って幸福を知ると言う事か?
《ツイッター版》
ヒュー・ジャックマン主演の『レミニセンス』観賞。近未来、人の脳内記憶部の映像化に成功しその技術を生かして開業した元軍人、謎の女性とギャングのボスや悪徳警官が絡んでのストーリー。テーマは“時間”。過去の記憶は一瞬一瞬の映像の積み重ね。悲しみが有って喜びを知る、禍が有って幸福を知ると言う事か?
その三十 2021年9月23日公開 『MINAMATA』
ジョニー・デップ制作・主演作品。写真家ユージン・スミスが主人公。
1971年N・Y。過去の栄光と従軍した沖縄戦のトラウマに取り憑かれ、酒に溺れる日々を過ごす主人公。そんな折、日本人女性から熊本県水俣市の工場廃液による公害に苦しむ人々を撮って欲しいとの依頼。ライフ誌の企画とも合致し水俣へ。
水銀に冒され歩くことも話すことも出来ない子供達の姿に衝撃を受け、撮影に精力を傾ける主人公。会社側の妨害と公害被害者側の協力や裏切り、ついには現像に使っていた小屋が焼かれ、ショックで自暴自棄になり、再び酒に頼る主人公。
その紆余曲折の展開は、最後には勝訴すると分かっていても引き込まれる。
思い返してみると、この公害訴訟以降川や海がきれいになって、現在のような自然豊かな日本が出来た様な気がするのは私だけ・・・?
《ツイッター版》
ジョニー・デップの『MINAMATA』。写真家ユージン・スミスが主人公。日本人女性からの水俣病に苦しむ人々の撮影依頼で水俣へ。水銀に冒され歩く事も話す事も出来ない子供達の姿。その家族の暮らしぶりや会社側の妨害。引き込まれます。水俣病訴訟以降川や海が浄化され徐々に今の様な自然豊かな日本になったと思います。
その三十一 2021年10月1日公開 『護られなかった者たちへ』
佐藤健主演。ちょっと好いものを観て得した感じ。
東日本大震災後の様々な環境の変化の中、寄り添って必死に生きる弱者の姿。
犯罪者のレッテルを張られて、もがく主人公。対して、規則ずくめでお役所仕事の警察と役人。それらが絡み合って絶妙なストーリーに。
よく見ると各自一生懸命なのだが、微妙な食い違いで憎悪が生まれるのが解る。
共演者も阿部寛・清原伽耶他豪華。皆さん熱演で見応えあり。お勧めです。
《ツイッター版》
佐藤健主演の『護られなかった者たちへ』。東日本大震災後、寄り添って必死に生きる弱者の姿。犯罪者のレッテルを張られ、もがく主人公。一方規則ずくめでお役所仕事の警察と役人。よく見ると各自一生懸命なのだが、微妙な食い違いで憎悪が。共演者も阿部寛・清原伽耶他豪華。皆さん熱演で見応えあり。お勧めです。
その三十二 2021年10月15日公開 『燃えよ剣』
岡田准一主演。新撰組副長〝土方歳三〟が主人公。
歴史に残る傑物の人物像は、史実を基に時代時代の作者や役者が創り上げた偶像が定着したもの。信長・秀吉・家康然り、坂本龍馬然りである。
岡田の土方も、その癖のある歩き方や動きに若干の違和感はあるが存在感十分で、今後の土方像に大きく影響を与えそう。土方と言えばと思い浮かばせるイメージを作ったかも・・・?他の共演者も熱演で見応えあり。柴咲コウは相変わらず美しい‼
《ツイッター版》
岡田准一主演『燃えよ剣』新撰組副長“土方歳三”が主人公。歴史に残る傑物の人物像は、史実を基に時代時代の作者や役者が創り上げた偶像が定着したもの。岡田の土方も、若干の違和感はあるが存在感十分で、土方像に大きく影響を与えそう。今後〝土方と言えば‼〟と思い浮かばせるイメージを作ったかも・・・?
その三十三 2021年10月29日公開 『そして、バトンは渡された』
永野芽郁・田中圭・石原さとみが義理の家族を好演。
〝じんわり〟〝ほっこり〟そして〝ほろり〟の物語。出てくる人物が全員善人。
奔放でどうしようもなく〝いい加減〟と思われた義母(石原さとみ)でさえ実は…?ということで、取ってつけた様な偶然が重なるハッピーエンドだが、最後は再び〝ほっこり〟と温かくなる。
『そして、バトンは渡された』がぴったりハマるストーリーです。
《ツイッター版》
永野芽郁・田中圭・石原さとみが義理の家族を好演。。〝じんわり〟〝ほっこり〟そして〝ほろり〟の物語。出てくる人物が全員善人。奔放でどうしようもなく〝いい加減〟と思われた義母(石原さとみ)でさえ実は…?ということで、最後は再び〝ほっこり〟。タイトルがぴったり嵌るストーリーです。
その三十四 2021年11月12日公開 『梅切らぬバカ』
加賀まりこ・塚地武雅主演の『梅切らぬバカ』。
70代後半であろう占い師の母親と、自閉症の50歳の息子が主人公。
同じ様な病を抱える仲間たちと、それを取り巻く隣人や町内会の〝煩さ型〟との日常を描くヒューマンドラマ。時にはストイックにさえ見える、自閉症患者の几帳面さや集中力に振り回される家族や周囲の住人。彼らの優しさ或いは身勝手さが、我が身を振り返って胸に突き刺さる。そんな映画です。
塚地の演技は秀逸‼。山下清ではないが、この手の役を演じると日本一いや世界一では・・・?それだけでも〝一見の価値あり〟です。
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加賀まりこ・塚地武雅主演の『梅切らぬバカ』。占い師の母親と自閉症の50歳の息子が主人公。同様の病を抱える仲間達と、隣人や町内会との日常を描く人間ドラマ。彼らの優しさ或いは身勝手さが我が身を振り返って胸に突き刺さる。塚地の演技は秀逸。それだけでも〝一見の価値あり〟です。
その三十五 2021年11月26日公開『ディア・エヴァン・ハンセン』
ブロードウエイミュージカル映画化作品『ディア・エヴァン・ハンセン』。
主人公エヴァン・ハンセンは、気弱で人見知りの目立たない高校生。
精神疾患もあり、抗うつ剤も服用。そのカウンセリングの一環で、自分宛に書いた手紙を問題児の同級生コナーに奪われる。
その後コナーが自殺し、両親がその手紙を読んだことでコナーの親友と勘違いされ、エヴァンもコナーの家族の為に〝善かれ〟と思って話を合わせしまう。
その話がSNSを通じて感動を呼び、エヴァンはヒーローに祭り上げられる。
そして、その嘘が明るみに出て・・・?と言うストーリー。
開始早々、さえない風貌の主人公がいきなり唄い出し、違和感満載だったけど、兎に角、彼らの歌唱力に圧倒された二時間。お薦めです‼
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『ディア・エヴァン・ハンセン』主人公エヴァンは気弱な目立たない高校生。同級生コナーが自殺しその両親の勘違いでエヴァンは彼の親友に。事実とは違うが家族の為善かれと思って語った話がSNSを通じて感動を呼び、彼はヒーローに‼そしてその嘘が明るみに出て・・?演者の歌唱力は圧倒的でお薦めです。
その三十六 2021年12月10日公開『ラストナイト・イン・ソーホー』
タイムリープ・サイコ・ホラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』。
最近のSFの主流である〝タイムリープ〟の言葉に惹かれて観に行ったけど、SFのワクワク感は全くなし。人には見えないものが見える〝霊能者〟的な事にスポットを当てたかったのだろうけど、只々重症の薬物依存或いは精神病患者の幻想を見せられてる感じで、ちょっと・・・?これは好みの問題でしょうが。
事件の結末は少し意外で、その点は好かったと思いますがあまりお薦めはしません。
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タイムリープ・サイコ・ホラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』人には見えないものが見える〝霊能者〟的な事にスポっとを当てたかったのだろうけど只々重症の薬物依存或いは精神病患者の幻想を見せられてる感じでちょっと・・?
事件の結末は意外でその点は好かったと思いますがお薦めはしません。
その三十七 2021年12月17日公開『マトリックスレザレクションズ』
話題の映画『マトリックスレザレクションズ』。
仮想世界と現実界を行ったり来たり。時間と空間が交錯して、観ている内にどれが現実なのか解らなくなってしまう。この映像の中に〝現実の世界〟は本当に有ったのだろうか?そもそも〝真実〟って有るのだろうか?
「この宇宙は巨人の肩に付いた埃に過ぎない」とか、「瞬きの間にも悠久の時が存在する」とか、最大から最小まで尺度を変えると何が真実か判らないと言う。
宇宙創成以来そしてこれからも、この宇宙の〝真実〟を本当に解る者は絶対に現れないことを解ったような気がします。
でも考え方を変えると、重症の精神病患者の妄想を見せられてただけかも…?
《ツイッター版》
『マトリックスレザレクションズ』仮想世界と現実を行ったり来たり。時間と空間が交錯して現実が解らなくなる。〝現実の世界〟は本当に有る?「宇宙は巨人の肩の埃に過ぎない」とか「瞬きの間にも悠久の時が存在する」とか尺度を変えると何が真実か判らない。宇宙の〝真実〟を知る者は存在しない事が解りました。
2022年公開作品
その三十八 2022年1月7日公開『決戦は日曜日』
窪田正孝・宮沢りえ主演の『決戦は日曜日』。衆議院議員選挙を主舞台にしたコメディ。昔ながらの保守体制にベッタリの与党有力議員の秘書軍団と地元の有力者たち。当の議員が老齢で倒れ、その一人娘が後継者として立候補。彼らを見下すお嬢さん候補者と秘書・地元有力者軍団との軋轢や葛藤を、皮肉を交えてコミカルに描いた作品。それなりに面白いのだが、今一つ物足らなさを感じる。窪田や宮沢が演じる秘書&お嬢さん候補者が成長していく様を見たい。続編を期待!?
《ツイッター版》
窪田正孝・宮沢りえ主演の『決戦は日曜日』。衆議院議員選挙が主舞台。与党有力議員が老齢で倒れその一人娘が後継者として立候補。彼らを見下すお嬢さん候補者と秘書・地元有力者軍団との軋轢や葛藤を皮肉も交えてコミカルに描く。窪田や宮沢の秘書&お嬢さん候補者の成長していく?続編を期待‼。
その三十九 2022年1月14日公開『ハウス・オブ・グッチ』
レディ・ガガ主演の『ハウス・オブ・グッチ』。ファッション・ハイブランド“GUCCI”の一族経営が崩壊していく姿を描く。、グッチ家の後継者の息子に取入って内側から一族を壊していく悪女をレディ・ガガが熱演。そんな彼女の人生の浮き沈みをその時々のファッションで表現しているようにも見えた。この事件以降グッチの血縁者が経営に携わることはなくなったとの事。見応えありです。
《ツイッター版》
『ハウス・オブ・グッチ』。ファッション・ハイブランド“GUCCI”の一族経営が崩壊していく姿を描く。、グッチ家の後継者の息子に取入って内側から一族を壊していく悪女をレディ・ガガが熱演。そんな彼女の人生の浮き沈みをその時々のファッションで表現しているようにも見えた。見応えあり。
その40 2022年2月11日公開 『ウエストサイドストーリー』
1960年代の大ヒットミュージカル映画『ウエストサイドストーリー』をスピルバーグがリメイク。
N・Y西地区の不良団ジェッツ(地元の不良団)とシャークス(プエルトリコ移民団)の抗争悲劇。歌と踊りは勿論、ストーリーも流石の出来栄え‼。特に主役マリアとトニー二人のデュエットは秀逸。60年代に姉達が前作のファンで、劇中歌はほぼ10代の頃聴いてたものだが、今日観て初めて唄の意味が解った。
《ツイッター版》
ミュージカル映画『ウエストサイドストーリー』1960年代の大ヒットをスピルバーグがリメイク。N・Y西地区の不良団の抗争悲劇。歌と踊りは勿論ストーリーも流石の出来栄え。特に主役二人のデュエットは秀逸。劇中歌はほぼ10代の頃聴いていたものだが、今日初めて唄の意味が解った。
その四十一 2022年2月25日公開『ゴヤの名画と優しい泥棒』
1961年、ロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた事件を題材にした映画『ゴヤの名画と優しい泥棒』。
貧しい年金生活者の主人公は若い時から正義感が強く、組織の権力者の横暴や差別(パワハラ)を我慢出来ず、仲間の為に上司とぶつかって解雇されるという事を繰り返す。正論ばかり吐いて融通の利かないお人好しの夫を半ば諦めながらも叱り諭して連れ添う妻と、二人を見守る子供や仲間達。何だか自分の物語の様に思えてきた💦しかも、彼が趣味で戯曲を出版社に何度も投稿して一度も採用されない設定なんて、単なる偶然・・・?そんな背景もあって、クライマックスの裁判の場面は感動‼。良いものを観たと思います。秀逸です。
《ツイッター版》
映画『ゴヤの名画と優しい泥棒』。貧しい年金生活者の主人公は正義感が強く、組織の権力者のパワハラを我慢出来ず上司とぶつかって解雇されるという事を繰り返す。そんなお人好しの夫を半ば諦めながらも叱り諭して連れ添う妻と二人を見守る子供や仲間達。最後の裁判の場面は感動‼秀逸です。
その四十二 2022年2月23日公開)『ドリームプラン』。
ウィル・スミス制作・主演。テニス未経験ながら独学でコーチングのノウハウを学び、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を育てた父親〝リチャード〟が主役の物語。
自分が創り上げた技術論やプランに拘りが強すぎて、任せた筈のプロのコーチの指導にも口出ししたり、娘のインタビューでも興奮して独演会になったりで方々から嫌われる頑固一徹なリチャード。終には娘からも信用を失いそうになる。
「もしや、俺もそう思われてる?」って、少し自分と重ね合わせて観てしまった。
でも、よーく考えてみると、結果を出す指導者は大概“頑固一徹”そのもの。
それって結構大事な事かも?見応えあり‼
《ツイッター版》
ウィル・スミス制作・主演『ドリームプラン』テニス未経験ながら独学でコーチングのノウハウを学び、ビーナス&セリーナ姉妹を育てた父親リチャード・ウィリアムズが主役。頑固一徹そのもので各方面から嫌われる。でも結果を出す指導者は大概“頑固一徹”。それって結構大事な事かも?見応えあり‼
その四十三 2022年3月11日公開)『ザ・バットマン』。
若き日の“バットマン”とその正体であるブルース・ウエインを描いた『ザ・バットマン』。彼らの都市“ゴッサムシテイ”で権力者が標的となる連続殺人事件が発生。その犯行グループのトップ、史上最狂の知能犯リドラーとブルース(バットマン)との頭脳戦や拘置所での面会シーンの台詞のやり取りは迫力充分。その調査の中で司法・行政の腐敗が判明。両親も関りがあったと知り衝撃のブルース。嘘と真実の見極めによって“正義”が全く違ってくる。犯行グループ側にも彼等なりの“正義”があり、それが犯行動機となる。何だか今のプーチンみたい?映像もアクションも見応えあり‼お薦めです。
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『ザ・バットマン』。彼らの都市“ゴッサムシテイ”で権力者が標的となる連続殺人事件が発生。その犯行グループのトップとバットマンとの頭脳戦や台詞のやり取りは迫力充分。嘘と真実の見極めによっては犯人側にも彼等なりの“正義”がある。何だか今のプーチンみたい?見応えあり‼お薦めです。
その四十四 2022年3月25日公開)『ナイトメア・アリー』。
今回のアカデミー作品賞(最優秀ではない)『ナイトメア・アリー』。1946年アメリカで出版された小説の映画化作品。アル中や最下層の人間達が集まり地方を巡業する見世物小屋の一座。彼らの弱みに付け込み、精神的に追い込んで獣人等の化け物を作り出しあこぎに稼ぐ座長。そこに故郷を捨て行き場のない主人公が加わり、その芸術的才能とプロデュース能力を発揮して読心術のショーで人気を集め、一座の中心的存在に。その経緯で恋仲になった若手女優と一座を飛び出し都会のショービジネスに進出。そこでも大成功を収め、益々野心を高める主人公。そして・・・?という物語。人生の浮き沈み。その時々や立場によって違う人情の機微。それらが良く描かれてる。ちょっと暗くて怖いけど“傑作”です。
《ツイッター版》
アカデミー作品賞『ナイトメア・アリー』。故郷を捨てた主人公が、地方を回る見世物小屋の一座に加わり才能を発揮して人気を集める。自信を付けた彼は一座を飛び出し都会に進出し大成功。そして・・・?という物語。人生の浮き沈みや人情の機微が良く描かれてる。ちょっと暗くて怖いけど“傑作”です。
その四十五 2022年4月8日公開) 『とんび』
阿部寛・北村巧主演のヒューマンドラマ『とんび』。直木賞作家重松清の小説を映画化。最初のうちは“メッチャくさーい台詞や演技”、“わざとらしい展開”と想って観ていたが、どんどん引き込まれていった。生きていく事。死んでいくこと事。家族や仲間の愛や絆。その全てを思い知る映画。とても佳いものを観た気がします。見応え充分です‼
《ツイッター版》
阿部寛・北村巧主演の『とんび』最初のうちは“メッチャくさーい台詞や演技”、“わざとらしい展開”と想って観ていたが、どんどん引き込まれていった。生きていく事。死んでいくこと事。家族や仲間の愛や絆。その全てを思い知る映画。とても佳いものを観た気がします。見応え充分です‼
その四十六.2022年1月22日公開『Codaコーダ(あいのうた)』
2022年アカデミー作品賞『Codaコーダ(あいのうた)』。両親・兄が“ろう”の4人家族の中で、唯一人の健常者ルビー。幼い頃から家族の“耳”となり、家業の漁業を手伝う。早朝から漁船に乗り込み魚を相手に悪戦苦闘。心無い同級生から「魚臭―い!」とからかわれる。そんな彼女に思いも掛けない“歌”の才能が。しかし家族には全く伝わらない。“ろう”の現実とその苦悩、そして家族愛の物語。所属する高校合唱部発表会の歌唱場面で突然画面がサイレントモードになり驚いたが、それが“ろう”の現実だと知り『ほろっ』と。バークレイ音大の入学オーデイションで家族の為に手話を交えて歌う場面は“感動”。文句なく“見応えあり‼”です。
《ツイッター版》
『Codaコーダ(あいのうた)』。両親・兄が“ろう”の4人家族の中で唯一人の健常者ルビー。幼い頃から家族の“耳”となり、家業の漁業を手伝う。そんな彼女に“歌”の才能が。しかし家族には全く伝わらない。“ろう”の現実とその苦悩そして家族愛の物語。文句なく“見応えあり‼”です。
その四十七 2022年4月29日公開『ホリック』
蜷川実花監督・柴咲コウ・神木隆之介主演の『ホリック』。最近流行り?の仮想現実物語。以前観た『アバター』や『マトリックス』に日本の原風景や日本人の宗教観を容れ込んで焼き直した感あり。主舞台となるお寺の本堂内の悪霊が封印されている祠が神話に出てくる“天岩戸(あまのいわと)”で、そこに入っていく柴咲コウは“天照大神”?。メインテーマとなる言葉“会者定離”は“盛者必衰”と共に平家物語に出てくる文言。映像は『アバター』や『マトリックス』より美しいと感じた。柴咲コウも吉岡里穂もとても魅力的。充分見応えありです。
《ツイッター版》
最近流行の仮想現実物語。日本の原風景や宗教観を盛り込み、見応え充分。主舞台となるお寺の本堂内の悪霊が封印されている祠が神話に出てくる“天岩戸”で柴咲コウは“天照大神”?。メインテーマとなる “会者定離”は平家物語に出てくる言葉。映像は美しく、柴咲コウも吉岡里穂もとても魅力的。
その四十八 2022年5月4日公開『ドクター・ストレンジ』
デイズニー映画『ドクターストレンジ』。これまた仮想現実物。同じ時間帯に異空間が多数存在するという設定。異空間への移動や超能力による戦いのシーンの特撮は迫力十分です。異空間の同一人物が出て来て、その服装が違ったりすると見分けがつかず混乱。スケール感はあるけど荒唐無稽。結局何が結論なのか凡人の私には理解不能?でした。
《ツイッター版》
デイズニー映画『ドクターストレンジ』。これまた仮想現実物。同じ時間帯に異空間が多数存在するという設定。異空間への移動や超能力による戦いのシーンの特撮は迫力十分です。ただ、スケール感はあるけど荒唐無稽。結局何が結論なのか凡人の私には理解不能?でした。
その四十九 2022年5月13日公開『流浪の月』
広瀬すず・松坂桃李主演。凪良ゆう原作本屋大賞受賞のベストセラー小説映画化作品。
すずちゃん、すっかり大人になってた。松坂桃李は引き籠り、横浜流星も暴力男を熱演!
先ずは『暗い』が第一感。登場人物の殆どが心に〝闇〟を抱えている。
その中で事件が起こるのだが、最近の風潮通り〝白か黒〟どちらか一辺倒の報道により加害者や被害者に対する人格のイメージが植え付けられ、その〝思い込み〟が彼等を苦しめる。事実と違う報道、面白ければ注目を集めれば何でもありのマスメディア。
その残酷さを、該当者である主人公二人を〝徹底した善人〟に仕立てることで際立たせているのだろうか?。彼らの善意や思いやりが、とんでもなく〝裏目〟の出ていることが解かる。どんなことでもそうだが、立場や見方を変えてみればこういう事はよくある。
全ての〝諍い〟は、それぞれの正義の違いによって起こる。ということか?
《ツイッター版》
広瀬すずはすっかり大人に。松坂桃李、横浜流星もそれぞれの闇を熱演。登場人物の殆どが心に闇を抱えている。その中で事件勃発。面白ければ何でもありの報道の残酷さを徹底した善人に主人公二人を仕立てることで際立たせる?。全ての諍いはそれぞれの立場や見方による正義の違いによって起こる?
その五十 2022年5月27日公開『トップガン・マーヴェリック』
トム・クルーズ主演のトップガンシリーズ。米海軍エリート飛行士の訓練に、かつての天才パイロット(トム・クルーズ)が特命遂行のための教官として赴任。厳しい訓練の中で自らの凄腕も見せつつ、若者達の天狗の鼻を折りながらチームを纏め上げていく。クライマックスの実戦は“半端ない緊迫感”で『手に汗握る‼とは正にこの事?』と思わせる。只、任務遂行後撃墜されパラで脱出した二人が、敵地飛行場から敵機を盗んで帰還するくだりは、有り得ない偶然の連続でちょっと…?。だが、それらの経緯での仲間との厚い信頼や絆は感動に値する。
《ツイッター版》
米海軍エリート飛行士の訓練に嘗ての天才パイロット(トム・クルーズ)が特命遂行の為の教官として赴任。厳しい訓練の中で自らの凄腕も見せつつ若者達の天狗の鼻を折りながらチームを纏め上げていく。クライマックスの実戦は“半端ない緊迫感”。それらの経緯での仲間との厚い信頼や絆は感動に値する。
その五十一 2022年6月17日公開『プラン 75』
早川千絵監督・脚本の長編映画デビュー作でカンヌ映画祭受賞作品。倍賞千恵子主演で他に磯村勇斗等が共演。近未来、高齢化が更に進み国家財政への圧迫が重大な社会問題に。その対策として“75歳以上の希望者”には一律10万円を付与して“死”を認める法案が国会で可決成立する。そして…?と言う物語。冒頭、この問題のきっかけと思われるショッキングな殺人事件から入っていくのだが、映像もストーリーも『とにかく暗い‼』。私が年齢的に近いこともあり、身につまされて終始暗鬱な気分になってしまう。結末のくだりも、その経緯が説明不足で納得できなかった。『問題提起だけで完結してしまっていいの?』と言うのが正直な感想です。
《ツイッター版》
早川千絵監督・脚本のデビュー作でカンヌ映画祭受賞作品。倍賞千恵子主演。近未来高齢化が重大な社会問題に。75歳以上の希望者には死を認める法案が国会で可決成立そして…?と言う物語。『とにかく暗い‼』。結末の経緯が説明不足で納得できず。『問題提起だけで完結してしまっていいの?』が正直な感想。
その五十ニ 2022年6月24日公開『ザ・ロストシテイ』
サンドラ・ブロック主演・プロデュースのロマンチックなアドベンチャー・コメディ。ブラッド・ピット、ダニエル・ラドクリフ等豪華共演者に惹かれ鑑賞したが若干期待外れ。ブラピは完璧な強さでカッコよく登場して主人公二人を助けるが、あっと言う間に殺されて?しまう。只々彼等の命を救う為の"辻褄合わせ"の存在?と思わせたブラピが最後の場面にちゃっかり顔を出すと言うのは逆に全く辻褄が合わない。ダニエル・ラドクリフも悪役を熱演だが何かわざとらしく見えてしまう。主人公二人が救出される件りも、余りにも都合の好い偶然の連続でちょっと引いた。ただ、映像は美しい!特に狭い洞窟を抜けて伝説の秘宮を発見する場面は“Good‼”ロマンチック・コメディと言う面では、台詞のセンスや会話の妙は字幕での表現は難しいのかも?
《ツイッター版》
サンドラ・ブロック主演のアドベンチャー・コメディ。豪華共演者に惹かれ鑑賞だが若干期待外れ。都合の好い偶然の連続や辻褄の合わない展開も多いが映像は美しい!特に狭い洞窟を抜けて伝説の秘宮を発見する場面は“Good‼”コメディと言う面では台詞のセンスや会話の妙は字幕での表現は難しいのかも?
その五十三 2022年7月15日公開『キングダム2』
昨年公開の『キングダム』第二作。壮大で圧倒的なスケール感を持ったストーリー展開は充分ワクワクさせてくれるが、アクションシーンはあまりにも非現実的。主人公が真っ先駆けて何百人もの敵の中に、今の世界記録を遥かに超える?高さや幅で飛び込んで一度に何十人もやっつけたり、そもそも大王の命を救った復権の功労者である側近が、最下層の歩兵隊の一兵卒で戦いに参加する設定があり得ない。"漫画でも恥ずかしくてこんな描き方はしない?"と思ってよくよく考えたら、これ原作は漫画だった。色々細かいことはあるけど見応えあり‼️来年の第三作が楽しみです。
《ツイッター版》
昨年公開の『キングダム』第二作。壮大で圧倒的なスケール感を持ったストーリーだが、アクションシーンはあまりにも非現実的。"漫画でも恥ずかしくてこんな描き方はしない?"と思ってよくよく考えたら、これ原作は漫画だった。色々細かいことはあるけど見応えあり‼️来年の第三作が楽しみです。
その五十四 2022年8月11日公開『TANG(タング)』
二宮和也&満島ひかりの『TANG(タング)』。舞台は近未来、見掛けはオンボロだが実はAI搭載の進化系最新ロボットと、無職でゲーム三昧のダメ夫と妻の女流弁護士との出会いとその後の冒険を描いた“大人のおとぎ話”。ストーリーとしては特筆すべき点は感じられないが、二人の好演が作品の質をグッと引き上げている感じ。事件の当事者と取り閉まる側それぞれの正義の理屈は解かるし、それを凌駕するロボットと主人公二人の“感情”もよく描かれています。家族で鑑賞がお勧めかも⁉
《ツイッター版》
舞台は近未来、見掛けはボロだが実は最新進化系ロボットと無職でゲーム三昧のダメ夫&妻の女流弁護士との出会いと冒険を描いた“大人のおとぎ話”。事件の当事者と取り閉まる側其々の正義の理屈は解かるしそれを凌駕するロボットと主人公二人の“感情”もよく描かれてる。家族で鑑賞がお勧め⁉
その五十五.2022年8月26日公開『移動辞令は音楽隊』(8/26鑑賞)
阿部寛主演。前年アカデミー作品賞『ミッドナイトスワン』内田栄治監督の最新作。“刑事一筋30年”家庭も顧みず、昔ながらの操作で後輩達を怒鳴りつけ、上からも下からも煙たがれれる課内の鬼軍曹的存在の主人公。遂には後輩から“パワハラ”で訴えられ、音楽隊へ転任の事例が…。そこからの紆余曲折の物語で詳細は省くが“ちょっと感動!”「いいものを観た!」が第一感です。共演者も若手有望株やベテラン連が熱演。〝是非ご一覧あれ‼”
《ツイッター版》
阿部寛主演。前年アカデミー作品賞『ミッドナイトスワン』内田栄治監督の最新作。“刑事一筋30年”課内の鬼軍曹的存在の主人公。遂には“パワハラ”で訴えられ音楽隊へ転任の事例が…。そこからの紆余曲折の物語で詳細は省くが「いいものを観た!」が第一感です。〝是非ご一覧あれ‼
その五十六 2022年9月1日公開『ブレット・トレイン』 (9/8鑑賞)
ブラット・ピット主演『ブレット・トレイン』日本の新幹線を舞台にしたアクション・スリラー&ブラックコメディ映画。設定が荒唐無稽過ぎて最初はびっくり‼『日本の鉄道でこんなことはあるはずがない』と思ってしまう。『こんな状況で日本の鉄道が運航継続は有り得ない。恐らく、窓ガラスが割れた時点で自動的に止まるし、いつも想うけどアメリカ映画は“器物損壊”がひどすぎるね』。そうは想いながらも、物語に引き込まれて見入ってしまう私がいました。ストーリーもアクションも爽快感満載で充分楽しめます。まあ現実とは違う世界だから、それも込みで楽しみましょう。
《ツイッター版》
日本の新幹線を舞台にしたアクション&ブラックコメディ映画。設定が荒唐無稽過ぎて最初はびっくり‼現実とは違う世界とは言え『日本の鉄道でこんなことある筈がない』と…。そうは想いながらも物語に引き込まれて見入ってしまう私。ストーリーもアクションも爽快感満載で充分楽しめます。
その五十七. 2022年9月16日公開『沈黙のパレード』 (9/22鑑賞)
東野圭吾原作“ガリレオ”シリーズ映画化第三弾。“黙秘権”により罪を免れた“被告”。“被害者家族”とその仲間たち。それに信頼を失った“警察関係者”の三つ巴の愛憎劇。相変わらず福山は格好好くて柴咲コウは美しいし、東野原作のストーリーは、途中『ああこいつが真犯人だな!』と思った予想が二度・三度と覆され“見応え充分”です。被害者の少女が歌う挿入歌も柴咲コウの主題歌(福山作詞作曲)も全部素晴らしくてエンディングロール終了まで一人も席を立つ観客がいなかった。“是非ご一覧あれ‼”
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東野圭吾原作“ガリレオ”シリーズ映画化第三弾。“黙秘権”により罪を免れた被告”。“被害者家族”とその仲間達、それに信頼を失った“警察関係者”の三つ巴の愛憎劇。東野原作のストーリーは予想が何度も覆され“見応え充分”です。挿入歌もエンディング曲も素晴らしい! 是非ご一覧あれ‼
その五十八. 2022年9月30日公開『アイ・アム まきもと』 (10/7鑑賞)
阿部サダヲ主演。市役所で孤独死した人だけを埋葬する専門職“おみおくり係”の主人公“牧本 壮”。超真面目で集中力抜群だが、周りの空気が全く読めなくてちょっと迷惑な存在。新任の上司に仕事の内容を咎められ“リストラ”の危機。最初の内は劇中の同僚や上役同様『こいつ何やってんだ!』ってイライラしてたけど、段々その“一生懸命”さに引き込まれていく。発達障害(アスペルゲンガー症候群?)で皆の嫌がる職場に配属されるが、それに生きがいを見出した牧本。そしてついに最後の埋葬者。その遺族探しに奔走する牧本。それから・・・?という物語です。終盤のクライマックスは泣ける。『そうきたか⁉』と言う感じ。一見の価値あり‼ 秀作です。
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阿部サダヲ主演。市役所で孤独死した人を埋葬する“おみおくり係”の主人公牧本 壮。超真面目で集中力抜群だが周りの空気が読めない。新任の上司に仕事の内容を咎められリストラの危機。そしてついに最後の埋葬者。それから…?という話。終盤は泣ける.『そうきたか⁉』と言う感じ。秀作です‼
その五十九. 2022年10月14日公開『耳をすませば』 (10/20鑑賞)
清野菜名・松坂桃李主演。絵に描いたような純愛ストーリー。中学時代とその十年後が行ったり来たりする展開だが、観ているだけで心が洗われる感じ。中学時代の友達関係や、男女交際の純粋な感じが “キュンキュン”して来るし、大人になってからの典型的な“パワハラ上司”や冷たく見えるけど本当は優しい先輩、頼りなさげな後輩といった仲間たちがよく描けてるとても暖かい作品です。女流作家を目指して編集者勤めだが中々芽の出ない清野と、チェロ奏者としてイタリアで生活する松坂の遠距離恋愛模様も少し“ハラハラ”?。仕事や作家生活に悩み苦しんだ主人公がイタリアに飛んで、『翼をください』を彼の演奏で歌う場面は感動的!。悩んだり苦しんだりした時、よ~く“耳をすまして”心の声を聴け!と言うのがテーマ。傑作です。
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清野菜名・松坂桃李主演の純愛ストーリー。中学時代とその十年後が行ったり来たりする展開だが観ているだけで心が洗われる感じ。女流作家を目指して編集者勤めだが中々芽の出ない清野とチェロ奏者としてイタリアで生活する松坂の遠距離恋愛模様も?。『翼をください』を彼の演奏で歌う場面は感動的!。傑作です。
その六十 2022年9月30日公開『百花』 (11/4鑑賞)
菅田将暉主演。ちょっと“変”で、ある意味“壮絶”な母子の物語。小学生の頃不倫の走った母に捨てられた経験を持つ子供(菅田将暉)と認知症の症状が進行する母(原田美枝子)。原田の演技がリアル過ぎてビックリ‼。普通にしゃべってて振り返ると、もう直前に話してた相手を認識出来ないとこなんか、私の生前の母を思い出して『明日は我が身?』と自分を振り返り『愚図愚図してられない!やり残しの無いようしっかりして行こう。』と思った次第です。嫁(長澤まさみ)とのやり取りやこの母子の現在と過去が入り混じり少し解かり難い展開だけど、最終シーンが全てを納得させてくれます。『好いものを観た‼。』と思える作品。お勧めです。
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菅田将暉主演。小学生の頃不倫に走った母に捨てられた経験を持つ子供(菅田将暉)と認知症の症状が進行する母(原田美枝子)の一寸“変”である意味“壮絶”な母子の物語。原田が超リアルに熱演。現在と過去が入り混じり少し解り難い展開だが最終シーンが全てを納得させてくれます。『好いものを観た‼。』
その六十一 2022年11月18日公開『ある男』 (11/22鑑賞)
妻夫木聡主演。安藤サクラ、窪田正孝、清野奈々、柄本明等豪華共演陣による、国籍や出自による理不尽な差別や偏見を鋭くえぐったストーリー。殺人犯の息子として育った大祐(窪田)は謂れのない差別を受け少年期過ごす。その境遇を変えようと、戸籍を別人と入れ替えてて生活する中で出会った里枝(安藤)と家族を形成して幸せに暮らしていたが、不慮の事故で突然命を失ってしまう。里枝は疎遠になっていた家族に連絡し兄が葬儀に訪れるが、大祐を見て『全くの別人。』と言う。衝撃を受けた里枝は、以前離婚調停で面識のあった弁護士・城戸(妻夫木)に調査を依頼する。城戸(妻夫木)は、主演と言うより物語の“狂言回し(MC?)”と言った役割か?。彼自身も在日として不当なヘイトを受けた経験を持つが、調査の中での様々な差別や偏見に怒りの感情が高揚して行く様がよく描かれている。少々暗鬱なトーンではあるが、演者一同熱演で、素晴らしい作品に仕上がっていると思います。“見応えあり‼”です。
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妻夫木聡主演。安藤サクラ・窪田正孝・清野奈々等豪華共演陣による国籍や出自による理不尽な差別や偏見を鋭くえぐったストーリー。妻夫木は主演と言うより物語の“狂言回し(MC?)”と言った役割か?。少々暗鬱なトーンではあるが演者一同熱演で素晴らしい作品に仕上がっている。“見応えあり‼”
その六十ニ 2022年12月2日公開『月の満ち欠け』 (12/8鑑賞)
大泉洋主演。柴咲コウ、有村架純、目黒蓮、菊池日菜子、伊藤沙莉等共演による“輪廻転生”を扱った物語。こう言ったテーマになると“信じるか信じないかはあなた次第‼”と言う耳慣れたフレイズが思い浮かぶが内容はかなり感動的で、周りの観客の啜り泣きが結構聞こえていた。偶然としか思えない事が仕組まれた必然だったり、必然と思われた事が全くの偶然だったり、様々なエピソードが主人公夫婦(大泉・柴咲)の子供(菊池)の親友(伊藤)を狂言回しとして繰り広げられるが、同じ名前が三人いたり時間が前後したりで、観る側は少し混乱するかも?。そんな中で主人公が『俺は何の為に娘を大事に育てたのか?前世がどうのこうのって言ったって俺の娘は俺の娘。そんなの絶対認めない‼』と父親としての想いを語る場面は納得した。
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大泉洋主演。柴咲コウ、有村架純、目黒蓮、菊池日菜子、伊藤沙莉等共演による“輪廻転生”を扱った物語。様々なエピソードが主人公夫婦(大泉・柴咲)の子供(菊池)の親友(伊藤)を狂言回しとして繰り広げられるが、同じ名前が三人いたり時間が前後したりで観る側は少し混乱するかも?。結構“感動‼”
その六十三 2022年12月9日公開『ラーゲリより愛を込めて』 (12/22鑑賞)
二宮和也主演。北川景子、松坂桃李、桐谷健太、中島健人、安田顕等共演による、第二次大戦後、ロシア(旧ソ連)ラーゲリに捕虜として収監された日本兵とその家族の物語。スゴイものを観た‼ 生とは?死とは?そして人間とは…?さらに戦争とは?平和とは…?それらを全て織り込んだ“究極の人間ドラマ”。演者全てが大熱演で、平日にも拘わらずほぼ満席の会場を“感動の渦”に巻き込む“一大感動巨編”。主人公が人間として余りにも完璧すぎるかな?とも感じたが、細かいことは気にせず是非ご覧頂きたい作品です。ロシア(旧ソ連)の理不尽さは、今も昔も継続中?と感じたのは私だけ・・・?
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二宮和也主演。北川景子、松坂桃李、桐谷健太、中島健人、安田顕等共演による、第二次大戦後、ロシア(旧ソ連)に捕虜として収監された日本兵とその家族の “究極の人間ドラマ”で“一大感動巨編”。是非ご覧頂きたい作品です。ロシア(旧ソ連)の理不尽さは今も昔も継続中?と感じたのは私だけ…?
その六十四 2022年12月16日公開『アバター ウエイ オブ ウオーター』 (‘23・1/11鑑賞)
2009年公開のアバター第二作。前作も3Ⅾでその映像には結構感動したが、今回はその数倍上をいく圧倒的な美しさと迫力!。その映像美を観るだけでも充分入場料はPayできる。ストーリーは前回に引き続き、遠い星の先住民族とそれを侵略しようするエイリアン(地球人)との戦争物。先住民にとって地球人は“空から来る悪魔”。お互いに家族や仲間があり、それぞれの正義の為に戦うことになる。そしてその結果、勝ったほうが“神”に、負けたほうが“悪魔”になる。それを繰り返して歴史は作られていく。今地球に存在する我々が、実は“エイリアン”だったかも知れない?。そんなことを思わせる映画だ。
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2009年公開のアバター第二作。3Ⅾ映像の圧倒的な美しさと迫力!。それを観るだけでも充分価値あり。遠い星の先住民族とそれを侵略しようする地球人との戦争。先住民にとって地球人は“空から来る悪魔”。今地球に存在する我々が、実は“エイリアン”だったかも知れない?。そんなことを思わせる映画。
2023年1月~6月公開作品
その六十五 2023年1月13日公開『イチケイのカラス』 (1/26鑑賞)
竹野内豊主演のフジTV月9映画化版。お馴染み裁判所の“職権発動”による再捜査で事件を深堀していくストーリー。今回は弁護士に転職した元裁判官黒木華が主役と言ってもいいかも。東京から地方(岡山)に舞台は変わるが、大企業や国家の権力者に立ち向かう“正義感満載”の物語。登場人物の相関関係や事件解決の証拠等に若干の無理やり感?はあるが、終盤の演者の熱演と事件の種明かしは迫力充分で見応えありです。黒木華は素晴らしいい‼。また一人好きな女優が出来てしまった。
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竹野内豊主演のフジ月9映画化版。お馴染み裁判所の“職権発動”による再捜査で事件を深堀していく。今回は弁護士に転職した元裁判官黒木華が主役と言ってもいいかも。大企業や国家の権力者に立ち向かう“正義感満載”の物語。見応えあり‼。黒木華は素晴らしい‼。また一人好きな女優が出来てしまった。
その六十六 2023年1月27日公開『レジェンド&バタフライ』 (2/16鑑賞)
木村拓哉主演の織田信長記。これまでの信長物語と違い、歴史的事件はサラッと流して、妻濃姫との“絆”に焦点を当てたストーリー。従来の歴史ものを期待した方は、全く違う新しい物語を観ることになる。信長ものなので主演はキムタクとなっているが、これは濃姫(綾瀬はるか)が主役と言った方がいいかも…?。うつけの信長が魔王になって行く様や、妻濃姫との確執やその愛憎。それらが劇中で謡われる敦盛の歌詞の通り“夢・幻の如く”映像化されている。
《ツイッター版》
既存の歴史ものを期待した方は全く違う新しい物語を観ることになる。信長ものなので主演はキムタクとなっているがこれは濃姫(綾瀬はるか)が主役と言った方がいいかも?。うつけの信長が魔王になって行く様や濃姫との確執や愛憎。それらが劇中で謡われる敦盛の歌詞の通り“夢幻の如く”映像化されている。
その六十七 2023年2月17日公開『シャイロックの子供たち』 (3/2鑑賞)
池井戸潤原作・阿部サダヲ主演のシェークスピアの"ベニスの商人"をモチーフにした作品。誰が悪徳高利貸しシャイロック?で、誰が善良な商人アントーニオ?で、誰が裁判官か?観客の判断に委ねている。人それぞれの善悪があり、一概にシャイロックだけが悪いとは言えないのかな?阿部サダヲは相変わらずの好演。豪華共演陣も熱演で見応えあり‼️お勧めです。
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池井戸潤原作・阿部サダヲ主演のシェークスピアの"ベニスの商人"をモチーフにした作品。誰が悪徳高利貸しシャイロック?で、誰が善良な商人アントーニオか?観客の判断に委ねている。人それぞれの善悪があり一概にシャイロックだけが悪いとは言えないのかな?豪華共演陣も熱演で見応えあり‼️お勧めです。
その六十八 2023年3月10日公開『オットーという男』 (3/17鑑賞)
トム・ハンクス主演。昔気質の堅物で超真面目、曲った事が大嫌いで周りからはかなり煩がられている、日本で言えば典型的な“昭和の頑固爺い”。何だか自分のことみたいで“身につまされる”想いで観入ってしまいました。そんな風に感情移入していくうちに、そうなるまでの経緯や事情が解ってとても心が温まり思わず“落涙”。こういうの“Heart・Warming”って言うんでしょうね。『珠玉の一品!』お勧めです‼
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トム・ハンクス主演。昔気質の堅物で曲った事が大嫌いなうるさ型、日本で言えば昭和の頑固爺いの典型?。何だか自分の事みたいで身につまされる想いで感情移入して見入ってる内にそうなるまでの経緯や事情が解って思わず落涙。こういうの“Heart・Warming”って言うんでしょうね。『珠玉の一品‼』
その六十九 2023年3月24日公開『ロストケア』 (4/13鑑賞)
松山ケンイチ・長澤まさみ主演。松山演じる心優しい訪問介護士(実は40人以上の認知症患者を殺した殺人鬼)と、長澤演じる取り調べ担当検事の対決ストーリー。犯人は罪は認めるが、これは患者や家族に対する“救い”だと主張し、検事はどんな理由があろうともこの行為は“殺人”以外の何物でもないと糾弾する。
実際に起きた同様の事件の犯人の供述で『認知症患者に言うことを聞かせるには“暴力”しかない』と言うのを新聞で見た。確かに何事にも“それぞれの正義”というのはあり、救おうとしたことが、見方を変えれば相手を殺すことになるというのは有り得るかも?〝凄いものを観た”が第一感。特に最初の被害者になる、犯人の父親役柄本明の余りにもリアルな熱演は心に刺さる。最終場面では周りからかなりの確率で“啜り泣き”も。私めも不覚にも“落涙”。
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松山ケンイチ・長澤まさみ主演。40人以上の認知症患者を殺した殺人鬼と取り調べ担当検事の対決。犯人は患者や家族に対する“救い”だと主張。検事は “殺人”以外の何物でもないと糾弾する。凄いものを観た。特に最初の被害者になる犯人の父親役柄本明のリアルな熱演に、最終場面では不覚にも“落涙”。
その七十. 2023年4月7日公開『AIR/エア』 (4/20鑑賞)
スポーツメーカー・ナイキが、圧倒的不利と観られたマイケル・ジョーダンとのスポンサー契約を、アデイタス等ライバルとの争いの上勝ち取る様や“エアジョーダン”誕生の経緯を描いたストーリー。ナイキ・バスケット部門の中心的存在ソニー(マット・デイモン)が主役。マイケル・ジョーダンやその周囲の人間に関する物語なのに、当のマイケルが劇中に殆ど出て来ないのが面白い。途中までの紆余曲折が少々面倒臭かったが徐々に引き込まれて、最後はちょっとした“達成感”まで感じてしまった。見応えありますよ‼
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ナイキがマイケル・ジョーダンとの契約を他社との争いの上勝ち取る様子や“エアジョーダン”誕生の物語。ナイキ・バスケット部門の中心ソニー(マット・デイモン)が主役。途中までの紆余曲折が少々面倒臭かったが、最後はちょっとした“達成感”まで感じた。見応えありますよ‼
その七十一 2023年5月5日公開『銀河鉄道の父』 (5/11鑑賞)
宮沢賢治(菅田将暉)とその父(役所広司)を中心とした家族愛の物語。ここ何年かで一番の感動‼。小学生の頃教科書で『雨にも負けず』を初めて読んだ時の感動が蘇り、クライマックス場面では涙を止められなかった。“清廉”という言葉がこれほどぴったりの物語は中々観られない。役所・菅田は勿論、祖父(田中泯)や妹(森奈々)母(坂井真紀)も大熱演で、それぞれに名場面があり会場のあちこちから啜り泣きの声が聞こえた。これでアカデミー作品賞決まりでは・・・?兎に角お薦め‼老若男女挙ってお出掛けの上ご覧下さい。
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宮沢賢治(菅田将暉)とその父(役所広司)を中心とした家族愛の物語。小学生の頃『雨にも負けず』を初めて読んだ時の感動が蘇りクライマックス場面では涙を止められなかった。“清廉”という言葉がこれほどぴったりの物語は中々観られない。兎に角お薦め‼老若男女挙ってお出掛けの上ご覧下さい。
その七十ニ 2023年5月12日公開『TAR/ター』 (5/24鑑賞)
女性初のベルリンフィル首席指揮者でジュリアード音楽院の指揮者養成講座も持つ、天才カリスマ音楽プロデューサー“リデイア・ター”の栄光と挫折の物語。当初は彼女の圧倒的な才能に心を撃ち抜かれるが、その独善的な振舞いに徐々に仲間や学生達が離れて行く様が描かれていく。ただ劇中に語られるクラシック音楽の逸話や心理描写が高尚・細心・複雑過ぎて私のような凡人には理解不能…?だからこそアカデミー賞では6部門にもノミネートされたのかも…?
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女性初のベルリンフィル首席指揮者で天才カリスマ音楽P“リデイア・ター”の栄光と挫折の物語。その独善的な振舞いに徐々に仲間達が離れて行く様が描かれていく。ただ劇中に語られる音楽の逸話や心理描写が高尚・細心・複雑過ぎて私には理解不能?だからこそアカデミー賞6部門にノミネートされた…?
その七十三. 2023年6月2日公開『怪物』 (6/8鑑賞)
是枝裕和監督・脚本、安藤サクラ・永山瑛太主演のカンヌ映画祭脚本賞受賞作品。カンヌで上映後拍手が鳴り止まなかったとのエピソードが納得の内容で、見応え充分。校内いじめがテーマだがそれだけに留まらず、大人と子供或いは各コミュニテイーによる世界観や正義感の違い、更にはSNS全盛期の報道の在り方にも問題提起しています。子供には子供の世界があるし彼等なりの正義やプライドもあり、親には知られくないことや心配をかけたくない気持ちもあって感情の行き違いが生じる。当然子供たちは大人の世界を知る由もないので、親の心配は“若干迷惑”程度に感じてしまう。一方親は、子供時代を経験していてその気持ちは理解している筈なのに、いつの間にかすっかり忘れてしまっている。その辺りの齟齬感がとても丁寧に描かれていて、我が身に置き換え物語に入り込んでしまった。視点を変えて観ると全く違う物語になる。そんな作品です。最終場面で流れる坂本龍一のテーマ曲にも心引き込まれる。お勧めです‼
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是枝裕和監督のカンヌ映画祭脚本賞受賞作品。子供には子供の世界があり彼等なりの正義やプライドも。大人と子供各コミュニテイーによる世界観や正義感の違い、SNS全盛期の報道の在り方。視点を変えて観ると全く違う物語に。最終場面で流れる坂本龍一のテーマ曲にも心引き込まれる。そんな作品。お勧め‼
その七十四 2023年6月9日公開『水は海に向かって流れる』 (6/29鑑賞)
広瀬すず主演作品。16歳の時母親が不倫で離婚。それが原因で人間不信に陥り、一生恋愛しないと決めたいつも無愛想な主人公榊千絵。彼女が暮らす古民家シェアハウスに同居する漫画家の甥・熊沢直達(実は彼女の母親の不倫相手の息子)が高校通学に遠い親元を離れて叔父を頼って移住してくる。26歳になった千絵と、母親が離婚で家を出て行った時と同年齢の直達の、出会う前と出会った後の10年+αの想いと各々の両親に対する確執の移ろいが物語のメインテーマ。彼等と同居する千絵の叔父や女装占い師等曲者揃いの仲間達の日常を描写。其々の両親の勝手な理屈で真実を知らされずに育っていく子供の怒りと悔しさがしっかり描かれている。人生色々だが、この映画のタイトル通り自然に身を委ねるしかないということか・・・?主人公の広瀬すず・直達役の大西利空共に、それぞれの年齢に沿った等身大の自分を表現している。見応え充分です‼
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十六歳の時母親が不倫で離婚。それが原因で人間不信に陥り、一生恋愛しないと決めいつも無愛想な主人公榊千絵(広瀬すず)。二六歳になった千絵10年の想いや確執の移ろいが物語のメインテーマ。人生色々だが、この映画のタイトル通り自然に身を委ねるしかないということか・・・?見応え充分お勧めです‼
2023年7月~12月公開作品
その七十五. 2023年7月14日公開『君たちはどう生きるか』 (7/21鑑賞)
宮崎駿監督作品。圧倒的映像美!“ラピュタ”の景観と“千と千尋”のキャラクターデザインを併せ持つような独特の世界観。夢の世界を観ている様な気分になる。“生と死”“時間と空間”に関して、宮崎駿の宇宙観を垣間見た様な気がする。秀吉の辞世の句と言われる『露と落ち露と消えにし我が身かな、浪速のことも夢のまた夢』の一句を思い浮かべた。人間、最期はこんな風な想いになるのだろうか?ちょっと難解かもしれないが、色々考えさせられる作品です。見応え充二分ですよ‼
《ツイッター版》
宮崎駿監督作品。圧倒的映像美!夢の世界を観ている様な気分になる。“生と死”“時間と空間”に関して、宮崎駿の宇宙観を垣間見た様な気がする。秀吉の辞世の句『露と落ち露と消えにし我が身かな、浪速のことも夢のまた夢』の一句を思い浮かべた。人間最期はこんな想いになるのだろうか?見応え充二分
その七十六. 2023年7月28日公開『キングダム 運命の炎』 (8/3鑑賞)
古代春秋戦国時代の中国で、中華統一を目指す秦の若き国王と、天下の大将軍を志す少年の壮大な歴史漫画の実写版シリーズ第3作。作品数が進むに連れてキャストがどんどん豪華になって、主役級の俳優が目白押し。こう言った物語にはありがちな、現実では有り得ない様な設定や展開で“これはちょっと?”と思うような若干の違和感はあるが、それを凌駕する痛快さで理屈抜きに楽しめます。次回作には更にビッグなメンバーがキャストに加わるようで、今から楽しみです。エンデイングで流れる宇多田ヒカルの主題歌も何だかとても好い。
《ツイッター版》
古代春秋戦国時代の中国の壮大な歴史漫画の実写版シリーズ第3作。作品数が進むに連れてキャストがどんどん豪華になって主役級の俳優が目白押し。現実では有り得ない様な設定や展開で若干の違和感はあるがそれを凌駕する痛快さで理屈抜きに楽しめる。最後の宇多田ヒカルの主題歌も何だかとても好い。
その七十七. 2023年7月21日公開『ミッション・インポッシブル/レッドレコニングpart1』 (8/18鑑賞)
トム・クルーズ主演、お馴染みのシリーズ第7作。世界を救う(滅ぼす?)謎の鍵(2本一組)を巡る複数の組織の争いを、軽快なBGMに載せてテンポよく進行。次々に起こる事件や事故。『“息つく暇もない”とはこういう事?』と画面に引き込まれていく。それらを奇跡の様な偶然や幸運で切り抜ける主人公とその仲間達。そんなシーンが多過ぎて最後はやや失笑(-_-;)。いつものことながら、アメリカ映画のカーアクションは“器物損壊”が過ぎるよね(;^ω^)。それと、何だか不要な危険を作り過ぎの感は否めないかも?それでもアクションシーンは迫力満点で、好きな人は堪らないでしょう。
《ツイッター版》
トム・クルーズ主演、世界を救う(滅ぼす?)謎の鍵を巡る複数の組織の争いを軽快なBGMに載せてテンポよく進行。次々に起こる事件や事故“息つく暇もない”とはこういう事?と画面に引き込まれていく。いつものことながら、アメリカ映画のカーアクションは“器物損壊”が過ぎるよね(;^ω^)。
その七十八. 2023年8月25日公開『春に散る』 (9/01鑑賞)
佐藤浩市・横浜流星主演のボクシング映画。“いい”ものを観た!。好い?良い?佳い?私の漢字力では相応しい言葉が見つからず敢えて平仮名で表記したい。少年時代に読んだ漫画『あしたのジョー』の続編?と思わせるストーリーで、佐藤演じる元ボクサーが年老いた矢吹丈で、彼を育てた丹下段平よろしく横浜流星を昔の矢吹の様なボクサーに育てていく、佐藤の相棒でトレーナーの片岡鶴太郎の容姿なんかは丹下段平その物の様に思える。それにライバルのボクサー窪田正孝を力石徹、ジムオーナー役の山口智子を白木葉子に当て嵌めればピッタリあしたのジョーである。これ言っても解からない人が殆どかもね?但し、今作品のその中身は昔の数倍上だ。其々の生き様やトレーニングの経緯、試合の模様が迫力一杯に描かれて感動を覚える。エンデイングで流れる主題歌AIの『Life Goes On』が心に沁みる。“Life Goes On”これこそ、この映画のテーマ?人生は続く?繰り返す?輪廻転生?そんな言葉が思い浮かぶ。
《ツイッター版》
“いい”ものを観た!。私の漢字力では相応しい言葉が見つからず敢えて平仮名で表記。漫画『あしたのジョー』の続編?佐藤演じる元ボクサーの老人が横浜を矢吹丈の様なボクサーに育てる、主題歌AIの『Life Goes On』が心に沁みる。“Life Goes On”これこそ映画のテーマ?人生は続く?繰り返す?輪廻転生?
その七十九. 2023年9月1日公開『こんにちは母さん』 (9/14鑑賞)
吉永小百合・大泉洋主演、山田洋次監督作品。大泉洋の賑やかなコメデイかと思ったら大違い。次々と繰り広げられる事件や事故、人間模様に『こいつ、何やってんだ』と思いながら観ている内に、いつの間にか涙が溢れている。そんな映画です。悲喜劇を繰り返した果てに心の安寧がやってくる。観る者をそんな気持ちにさせるハッピーエンド。流石の山田監督作品。是非、ご覧あれ‼
《ツイッター版》
吉永小百合・大泉洋主演、山田洋次監督作品。次々と繰り広げられる事件や事故、人間模様に『こいつ何やってんだ』と思いながら観ている内にいつの間にか涙が溢れている。悲喜劇を繰り返した果てに心の安寧がやってくる。観る者をそんな気持ちにさせるハッピーエンド。流石の山田監督作品。是非ご覧あれ‼
その八十. 2023年9月15日公開『ミステリと言う勿れ』 (9/28鑑賞)
菅田将暉主演。モジャモジャ頭の大学生・久能 整(くのう ととのう)、金田一耕助の二番煎じ感は拭い切れないが面白い‼。日本各地にある鬼の伝説、何らかの事情により流れ着いた異形の外人を鬼に見立てたと言うのは考えられる話。そんな一族の子孫の物語。其々の立場、其々の正義がある。整くんの面倒臭くて長い屁理屈も、聴いている内に妙に小気味よくなっていくのは脚本による言葉の力?それとも菅田将暉の演技力か?
《ツイッター版》
菅田将暉主演。モジャモジャ頭の大学生・久能 整(くのう ととのう)、金田一耕助の二番煎じ感は拭い切れないが面白い‼。日本各地にある鬼の伝説、そんな一族の子孫の物語。整くんの面倒臭くて長い屁理屈も聴いている内に妙に小気味よくなっていくのは脚本による言葉の力?それとも菅田将暉の演技力か?
その八十一. 2023年9月29日公開『沈黙の艦隊』 (10/12鑑賞)
かわぐちかいじ原作の人気漫画映画化作品。大沢たかお主演。海自の潜水艦“やまなみ”の艦長海江田四郎(大沢)は日米両国の軍事同盟強化の密命を受け、自艦を偽装事故で沈没させ部下の乗組員と共に殉死を装った上で米海軍原子力潜水艦“シーバット”艦長となるが、その両国を裏切り潜水艦ごと乗っ取って独立国“やまと”建国を宣言する。それこそ漫画のようで荒唐無稽ではあるが、その原潜を撃沈するべく周囲を取り囲んだ米軍の艦隊が核爆弾搭載の標的に対し攻撃を躊躇するのを指し『これこそが世界の軍事情勢。何の為の防衛?何の為の軍事力?』と疑問を投げかけ『今こそ地球が一つの国家になる時』と持論を展開する。その結末がどうなったかは劇中では結論付けされていません。と言うより結論は出せません。理想と現実。思想や宗教の違いに伴う教育方針の相違。其々の正義があり有史以来それが元で争いが起こっています。逆に言えば、そのお陰で現代文明があると言っても過言ではありません。これ“永遠の課題”ですね。見事な迄の報道統制で国民の殆どがこの事実を知らないと言うのは北朝鮮と同じではないか?アナ恐ろしや‼️。最後の、B'z提供・Ado歌唱の主題曲も心に響く。
《ツイッター版》
理想と現実。思想や宗教の違いに伴う教育方針の相違。其々の正義があり有史以来それが元で争いが起こっています。これ“永遠の課題”ですね。劇中、見事な迄の報道統制で国民の殆どがこの事実を知らないと言うのは北朝鮮と同じではないか?アナ恐ろしや‼️。最後のB'z提供・Ado歌唱の主題曲も心に響く。
その八十ニ.2023年10月20日公開『ザ・クリエーター/創造者』 (10/26鑑賞)
AIと人類が共生する近未来、核爆発で米国に大被害。人類を守る筈のAIが引き起こしたと確信した米軍は特殊部隊を結成してAI殲滅を図る。一方AI側には“ニューアジア”という組織があり一般のアジア人とAIが創り出した新人類が共生していた。それらAIの創造者暗殺が特殊部隊に課せられた特命だが、その最終兵器は幼い少女の姿をした超進化型AI。そして…?と言うAI対の人類の戦争物語。劇中、時間が前後したり人間関係が複雑で付いていくのが大変。只、映像は迫力あるしSF映画として物語の展開も面白く見応え充分です。人類はAIに進化しても永久に権力争いを続けるのだろうか?
《ツイッター版》
AIと人類が共生する近未来、核爆発で米国に大被害。人類を守る筈のAIの仕業として米軍はAI殲滅を図る。敵方はニューアジアという組織でアジア人とAIが創り出した新人類が共生。その最終兵器は幼い少女の姿をした超進化型AI。そして…?と言う物語。人類はAIに進化しても永久に権力争いを続けるのか?
その八十三. 2023年10月13日公開『キリエのうた』 (11/9鑑賞)
監督岩井俊二、アイナ・ジ・エンド主演、広瀬すず・松村北斗・黒木華等共演&音楽小林武史の音楽映画。アイナ・ジ・エンドって何者!?独特の歌声と言うか魂の叫びのようなボーカルに心撃ち抜かれた。最後に見せる砂浜でのダンスも美しい。物語は殆ど口のきけない無名の路上ライブ歌手のサクセスストーリー(と迄は言いきれないかも?)と東日本大震災による家族の悲劇と言う二つのストーリーが絶妙に絡み合って進んで行く。主人公のキャラクターや物語の展開等好き嫌いは極端に分かれるだろうが、だからこそ観て欲しい作品である。
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アイナ・ジ・エンドって何者?魂の叫びのようなボーカルに心撃ち抜かれた。最後の砂浜でのダンスも美しい。無名の路上ライブ歌手のサクセスストーリーと東日本大震災による家族の悲劇と言う二つのストーリーが絶妙に絡み合って進んで行く。好き嫌いは極端に分かれるだろうがだからこそ観て欲しい作品。
その八十四. 2023年11月23日公開『首』 (11/24鑑賞)
北野武監督・主演。信長の狂気?或いは戦国の狂気を描いた作品。これを北野作品のリアリズムと言うのだろうか?兎に角グロテスク。人間の浅ましさを前面に押し出して一片の美しさもなくグロで塗り固めた映像が画面を支配する。あくまでも私感だが、まるで地獄絵図。これがカンヌ映画祭で観客総立ちの称賛を受けたとは信じられない。“功罪あい半ば”と言う言葉もあるように、こういった新機軸の作品は評価が分かれるものですね。観る者によって好き嫌いが激しいと思います。
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北野武監督・主演。信長の狂気?或いは戦国の狂気を描いた作品。これを北野作品のリアリズムと言うのだろうか?人間の浅ましさを前面に押し出して一片の美しさもなくグロで塗り固めた映像が画面を支配する。“功罪あい半ば”と言う言葉もあるように、こういった新機軸の作品は評価が分かれるものですね。
その八十五. 2023年12月1日公開『ナポレオン』 (12/8鑑賞)
フランスの英雄ナポレオンの物語。少将に昇進する頃から、皇帝になり二度の失脚を経て流罪先のセントヘレナ島で最期を迎える迄を二時間半超の長編で見せる。妻ジョセフィーヌへの異常とも思える一途な愛と強烈な権力志向。度重なる戦争で犠牲者も多く、生涯16度の戦いで300万人超の戦死者を出す。歩兵隊は雑草や虫けらのように無造作に殺され十把一絡げで死体の山となる。彼等にもそれぞれの人生があった筈。彼は稀代の殺人犯では…?。人類史の英雄は殆どがその該当者で、日本には“勝てば官軍負ければ賊軍”と言う言葉があるが、それを実感する作品。子供の頃のナポレオンも見たかったかな?
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生涯16度の戦いで300万人超の戦死者を出したナポレオン。歩兵隊は虫けらのように無造作に殺され十把一絡げで死体の山となる。彼等にもそれぞれの人生があった筈。彼は稀代の殺人犯では?。歴史上の英雄の殆どがその該当者で日本には“勝てば官軍負ければ賊軍”と言う言葉があるがそれを実感する作品。
その八十六. 2023年12月22日公開『PERFECT DAYS』 (12/22鑑賞)
ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演のカンヌ映画祭最優秀男優賞・脚本賞受賞作品。東京渋谷区の無口で生真面目な公衆トイレ清掃員平山の日常を描いた物語。駄作・佳作・傑作と言う評価に個人差はあるとは思うが、この作品に於いては、序盤の主人公に殆ど台詞もなく、早朝から就寝迄ほぼ毎日の変化のない生活の描写を繰り返す。これって何?もしかして駄作?そんな感じの滑り出し。中盤では無口な主人公に、彼を“おじさん”と呼ぶ、娘?と思しき少女が現れ、これは脚本の力なのか?彼女の質問に応える平山の言葉が妙に台詞が哲学的で、駄作が佳作になって行く。そして終盤には、その映像も含めていつの間にか傑作に。久々に見た大入りの映画館‼。これが演出の力? お勧めです。
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役所広司主演のカンヌ映画祭受賞作品。無口な清掃員平山の日常を描く。序盤殆ど台詞もなく変化のない毎日の生活描写を繰り返す。これって駄作?の滑り出し。中盤では無口な平山の娘と思しき少女が現れ彼女の質問に応える平山の言葉が妙に哲学的で佳作になり、終盤にはその映像も含めいつの間にか傑作に。
その八十七. 2023年12月22日公開『ファースト・カウ』 (1/11鑑賞)
世界の映画人から高評価を受ける、現代アメリカ映画の名匠ケリー・ライカート監督作品日本初公開の長編映画。アメリカ西部開発時代、一攫千金を夢見て未開のアメリカへ渡った英国人コック“クッキー”と中国人“キング・ルー”が主役。二人はコンビを組み、当時アメリカでは珍しいドーナツを作って売り出し大儲けをするのだが、その過程で当地に一頭しかいなかった雌牛の乳を盗んでいた事がバレて…?と言う物語。公開と同時に世界各地の映画祭で受賞し、名だたる映画人たちも絶賛しているとの前評判に期待一杯で観たのだが…?私の理解力不足かも知れないけど、全然ピンと来ない?最終場面も『あれ、ここで終わっていいの…?』って感じました。皆さんは如何でしょう?
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現代米国映画の名匠ケリー・ライカート監督日本初公開の長編作品。アメリカ西部開発時代一攫千金を夢見てアメリカへ渡った英国人コック“クッキー”と中国人“キング・ルー”が主役。世界各地の映画祭で受賞し名だたる映画人たちも絶賛しているとの前評判だが全然ピンと来ない。私の理解力不足…?
2024年1~6月公開作品
その八十八. 2024年1月26日公開『哀れなるものたち』 (1/31鑑賞)
エマ・ストーン主演。地上では馬車が走ってるのに上空では飛行船やロープウエイが飛び交う違和感満載の架空世界でのお話。遺伝子組換え?で奇妙な動物を作っては実験を繰り返す天才外科医ゴッド。ある日自殺した若い妊婦を蘇生させ、その子どもの脳と母親の脳を入れ替える手術を実行する。その上で記憶ゼロの赤子が知恵を付け少女から大人に育って行く様を記録しようという狂気の実験だ。その実験対象である主人公ベラの冒険物語なのだが、途中エロ・グロ感が強すぎて少し辟易するかも?後半ベラが成長して行く様、特に知識が勝過ぎて精神がアンバランスになる描写は秀逸。最終場面ではスカッとするかも…?
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遺伝子組換えで奇妙な動物を作る天才外科医ゴッド。ある日自殺した若い妊婦を蘇生させその子どもの脳と母親の脳を入れ替える手術を実行する。記憶ゼロの赤子が知恵を付け少女から大人に育って行く様を記録しようという狂気の実験だ。その実験対象である主人公ベラの冒険物語。最後はスッキリするかも?
その八十九. 2024年2月9日公開『カラーパープル』 (2/15鑑賞)
今、話題のミュージカル映画。1909年~1947年、日本で言うと明治末期から戦後間もない頃のアメリカ黒人社会。日本の江戸時代以前より酷いんじゃないかと思える“男尊女卑”これは今迄伝えられて来た黒人に対する“人種差別”より問題が大きいのでは?と思わせる。その社会の最下層に生きる黒人女性たちの優しさと強さを描いた愛の感動物語。ほぼ全編に展開される歌と踊りはどれも“超一級品”で、それを観聴きするだけでもこの映画を鑑賞する価値は充分有りです。是非ご覧あれ‼
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話題のミュージカル映画。日本で言うと明治末期から戦後間もない頃のアメリカ黒人社会。その社会の最下層に生きる黒人女性たちの優しさと強さを描いた愛の感動物語。ほぼ全編に展開される歌と踊りはどれも超一級品で、それを観聴きするだけでもこの映画を鑑賞する価値は充分有りです。是非ご覧あれ‼
その九十. 2024年2月23日公開『マダム・ウェブ』 (2/29鑑賞)
今も続くスパイダーマン映画の初まりの物語。彼を助けるマダム・ウェブ、若かりし頃の彼女を主人公にしている。ニューヨークの救急救命士のキャシー・ウェブ(若き日のはマダム・ウェブ)は、ある日生死を彷徨う大事故から生還すると数秒先の未来をデジャブの様に観る予知能力を手に入れる。キャシーの母は生物学者で、アマゾン奥地のジャングルに潜み住む蜘蛛の能力を持つ超人一族を研究する内にその力の源である毒蜘蛛を発見するが、スタッフの一人エゼキエルが悪い奴で、彼にその蜘蛛を盗まれた上に仲間と共に撃たれ、孕っていたキャシーを産み落として亡くなってしまう。その後エゼキエルは、その毒を悪用して蜘蛛男の超能力を身に付け悪の世界でのし上がって行く。その中で、将来自分が殺されてしまう事を知り、その元凶である三人の少女を亡き者にしようと画策してマダムウェブの予知能力とぶつかると言うストーリー。勧善懲悪の痛快なサスペンスアクション。観終わった後はスッキリします。初代スパイダーマンは極悪人だったんですね。
《ツイッター版》
今も続くスパイダーマン映画の初まりの物語。彼を助けるマダムウェブ、若かりし頃の彼女を主人公にしている。彼女の予知能力と三人の少女ヒロインが蜘蛛の超能力を持つ男とぶつかる、勧善懲悪の痛快なサスペンスアクション。観終わった後はスッキリします。初代スパイダーマンは極悪人だったんですね。
その九十一. 2024年3月1日公開『ARGYLLE/アーガイル』 (3/14鑑賞)
スパイアクション小説のベストセラー作家エリー・コンウェイが主役で、実は彼女は・・・?と言うお話。冒頭いきなりのスパイアクション⁉️と思ったら彼女の小説の映像化。その後は小説と現実の場面が行ったり来たりで少し解かり難いかも?。この手の映画に在りがちな荒唐無稽な人物設定やあり得ない偶然はあるが、後半の奇想天外な展開は痛快だしアクション&映像は兎に角美しい。それに見入って諸事情が判明しスッキリして見終わった時、ここに描かれた小説と現実の全てがこの映画になっていると初めて気付く。見応え充分、お薦めです。
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スパイアクション小説のベストセラー作家エリー・コンウェイが主役で、実は彼女は・・・?と言うお話。冒頭いきなりのスパイアクション⁉️と思ったら彼女の小説の映像化。その後は小説と現実の場面が行ったり来たりだが後半の奇想天外な展開は痛快だしアクション&映像は兎に角美しい。見応え充分。
その九十ニ. 2024年3月29日公開『オッペンハイマー』 (3/29鑑賞)
第二次大戦中、米国の国家プロジェクト“マンハッタン計画”で原爆開発を主導し“原爆の父”と呼ばれたロバート・オッペンハイマーが主人公。彼は理論物理学の天才で、その種の方々の典型である独善的な偏執狂。突然狂ったように黒板に計算式を書き連ねて興奮する様はTVドラマ"ガリレオ"の福山雅治を彷彿とさせる。そんなタイプは普通女性人気はイマイチなものだが彼はその容姿のお陰で結構もてた。それも福山と被る。後々その性格と女性関係が災いして嘗ての仲間達との確執から謂れの無いスパイ疑惑で告発される。物語全体として重厚感もあり、核実験の際のカウントダウンの描写は迫力充分でハラハラドキドキ。人物設定も絶妙で、中でも出番は少ないが重要な場面で登場する先輩物理学者アインシュタインとの関係やそのやり取りが何とも言えない味を出している。当時同盟国であったスターリンのソ連との協力(これがスパイ疑惑の根源)も“ヒトラーのドイツに先を越されるよりはベター”と言う理屈は納得。但しドイツ降伏後、戦争終結の為に国家権力誇示最優先で日本を最初の被爆国に選んだ事は戦後の米ソ軍拡競争の史実を顧みるとちょっと…?と言うのが正直な感想。それがこの映画のテーマかも…?。
《X(ツイッター)版》
第二次大戦中“マンハッタン計画”を主導し“原爆の父”と呼ばれたロバート・オッペンハイマーが主人公。物語全体として重厚感もあり人物設定も絶妙。核実験の際のカウントダウンの描写は迫力充分。但しドイツ降伏後戦争終結の為に日本を最初の被爆国にえらんだ事は…?それがこの映画のテーマかも…?。
その九十三. 2024年3月15日公開『変な家』 (4/11鑑賞)
間宮翔太郎主演、佐藤二朗・川栄李奈など出演のジャパニーズホラー『変な家』。普段ホラー物はあまり観ないのだがキャストに惹かれて鑑賞。最初は“変な家”と言うより“変な映画?”って感じだったけど、製作者の意図通り(思うツボ?)観ている内にずんずん引き込まれていく。昔から権力者たちは、宗教家や霊能者と称する訝しげな者共を使い人々を洗脳して自分の地位を守って来た。今もある独裁政権の所謂“衆愚政治”を地域縮小して関節批判?。ホラー好きの方は是非!そうでない方も一見の価値有り‼です。
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間宮翔太郎主演、佐藤二朗など出演のジャパニーズホラー『変な家』。普段ホラー物はあまり観ないのだがキャストに惹かれて鑑賞。最初は“変な家”と言うより“変な映画?”の感じだったが製作者の意図通り(思うツボ?)観ている内に引き込まれていく。ホラー好きの方は是非!違う方も一見の価値有りです‼
その九十四. 2024年4月19日公開『陰陽師0』 (4/26鑑賞)
山崎賢人主演、平安時代の陰陽師・安倍晴明の物語。陰陽師の学生として学ぶ内に、その占術や呪術が本当は暗示や集団催眠での“まやかし”であることを知って馬鹿馬鹿しくなって、学業をさぼり勝ちになり一人研究を重ねて行く若き日の清明。彼の『“事実”は一つだが“真実”は受け取る側の考え方の違いでその人数分ある。』と言う言葉は象徴的。彼はその事実の分析や研究を積み重ねて、今風に言えば科学的根拠に基づく“予測”と、従来の占術や呪術を組み合わせ、当時としては画期的且つ革新的な陰陽術を確立していたのでは…?貴族社会に於いての陰陽師の立ち位置や役目がよく理解出来たし、身分違いでも親友になる源博雅(染谷翔太)やその想い人・よし子女王(奈緒)とのやり取りが痛快で映像も美しく一寸得した気分。お薦めですよ‼
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平安時代の陰陽師安倍晴明(山崎賢人)の物語。彼の『“事実”は一つだが“真実”は受け取る側の考え方の違いでその人数分ある。』と言う言葉は象徴的。身分違いでも親友になる源博雅(染谷翔太)やその想い人・よし子女王(奈緒)とのやり取りが痛快で映像も美しく一寸得した気分。お薦めですよ‼
その九十五. 2024年5月10日公開『猿の惑星/キングダム』 (5/10鑑賞)
お馴染みの『猿の惑星』シリーズ第4弾。期待以上の内容で感動‼。猿社会伝説の英雄シーザー歿後何世代も後のお話。その子孫であるチンパンジー族は、自然と共存して平穏な暮らしをしていた。一方、その英雄の名を名乗り圧倒的な武力(暴力?)で独裁者となったゴリラ族のプロキシウス・シーザーとその一族。そして、地下の穴倉で隠遁生活しながら古書を守ってその知識を継承しているオランウータンの智者。更に言葉を失い野生化した人間族。それらが織り成すヒューマンストーリー。弱者チンパンジー達が、団結してゴリラの独裁者と闘う姿はチョと泣けた。 ゴリラ=権力、オランウータン=知恵、チンパンジー=民主主義、其々の象徴として、現代の世界情勢を具現化?。猿達がほぼ裸なのに、野生人達の着衣には若干の違和感はあったが、実は少数ながら文明を維持して世界各地に点在している事が後に判明し、少し安心と納得?
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『猿の惑星』シリーズ第4弾。猿社会伝説の英雄シーザー歿後何世代も後のお話。その子孫であるチンパンジーの一族。猿社会の独裁者になったプロキシウス・シーザーのゴリラ族の一族。古書を守って知識を継承しているオランウータンの智者。それらが織成すヒューマンストーリー。期待以上の内容で感動的‼
その九十六. 2024年5月17日公開『碁盤切り』 (5/23鑑賞)
草彅剛主演の時代劇。日本アカデミー最優秀主演男優賞『ミッドナイトスワン』のトランスジェンダーとは打って変わって、謂れの無い濡れ衣を着せられた実直な浪人役を草彅が流石の好演。特にその表情は“鬼気迫る”と言う表現がぴったりで、その演技だけでも一見の価値有り。その上に豪華共演陣の熱演も重なって“見応え充分”のお勧め作品です。
只、物語の設定や展開にあれ?と思うことも。例えば、その時代に囲碁が一般庶民の間でそんな人気あったの?とか、物語の“肝”である囲碁仲間の大店での50両盗難事件で、普段一文の金にも煩い商家の主やその使用人達が、その時だけ金銭に関する意識や感覚が何故そんなにも低かったのか?。これは原作によるものなのか?演出の所為なのか?と言う違和感は最後まで拭い切れなかったが、そう言った所も含めて、是非ご覧あれ‼
《X(ツイッター)版》
草彅剛主演の時代劇。謂れの無い濡れ衣を着せられた実直な浪人役を草彅が流石の好演。その表情は“鬼気迫る”と言う表現がぴったりでその演技だけでも一見の価値有り。更に豪華共演陣の熱演も重なって見応え充分のお勧め作品です。物語の設定や展開に若干の違和感もあるがそんな所も含めて是非ご覧あれ!
その九十七. 2024年6月7日公開『違国日記』 (6/7鑑賞)
新垣結衣主演。人見知りで変わり者の売れっ子女流小説家・高代槙生が主人公。十代の頃から大嫌いで疎遠だった姉が突然の事故死。その葬儀で、両親を亡くした姉の娘で15歳の田汲朝(新人の早瀬憩が好演)を、たらい回しにする様な態度の親類縁者に我慢ならず姪を引き取って一緒に暮らす事に。変人で拘り屋の叔母と、人懐っこい姪との他愛のない毎日が淡々と綴られていく。特に盛り上りが有る訳ではないが、親子・兄弟姉妹・友達・恋人・仕事仲間や同級生等々其々のエピソードに於ける人間関係の心理描写が秀逸で、台詞とは違う“心の声”が聞こえてきそう。観終わって“ほっこり”。胸がジーンとする映画です。
《X(ツイッター)版》
新垣結衣主演。人見知りの売れっ子女流小説家が主人公。十代の頃から疎遠だった姉が突然の事故死。その娘を引き取る事に。変人で拘り屋の叔母と人懐っこい姪との毎日が淡々と綴られていく。其々のエピソードの心理描写が秀逸で、台詞以上の“心の声”が聞こえてきそう。観終って“ほっこり”胸がジーンです。
その九十八. 2024年6月14日公開『ディア・ファミリー』 (7/2鑑賞)
名古屋の零細企業の超プラス思考の工場経営者(大泉洋)とそれ以上に前向きな妻(菅野美穂)&その三姉妹(次女が重度の心臓病)とそれに係わる人々を描いたハートフルなファミリーストーリー。次女の為の人工心臓製作に全私財を投入し更に数億の借金をも厭わず研究に没頭する父。その奮闘努力の経緯で出会う超保守的な大学病院の教授達とその体質に、主人公ばかりでなく観ているこっちまで“むかっ腹”が立つ場面も…。どんな時も文句ひとつ言わず、お父さんを支持して明るく振舞う家族やその仲間に“ほっこり”とした気分になるのは私だけでしょうか・・・?“ホロリ”一筋の涙を流したい方は是非‼
《X(ツイッター)版》
名古屋の零細企業の超プラス思考の工場経営者とそれ以上に前向きな妻&その三姉妹(次女が重度の心臓病)とそれに係わる人々を描いた物語。次女人工心臓製作に数億の借金をも厭わず研究に没頭する父。どんな時も文句ひとつ言わずお父さんを支持して明るく振舞う家族やその仲間達。“ホロリ”一筋の涙を是非‼
2024年7月以降公開作品
その九十九. 2024年7月5日公開『フェラーリ』 (7/18鑑賞)
マイケル・マン監督作品。1947年妻と共にイタリアの自動車会社『フェラーリ』を立ち上げた元レーサー、エンツォ・フェラーリの伝記映画。社長業の傍らレーシングディレクターとしてカーレースにのめり込んでいく主人公。その指導方針は強気一辺倒で、競り合いでブレーキを踏むのを極端に嫌う。そのお陰で好成績も収めるが、逆に何人もの前途ある若者がレースで命を失う。その中には自分の息子も…。そして遂には、ロードレースで観客を巻き込む大事故を発生させ、各メディアから総スカン。一方私生活では、愛人との間にも子供が生れ二重生活を始めるが、その子の認知をぐずぐずと遅らせ彼女をイラつかせる。そんなグダグダもあって・・・?と言うストーリー。昔から、英雄や天才と呼ばれる人は究極の自己中&身勝手とは聞いていたが、彼もその典型で、もし自分にもそんな才能が有ったらこんな風になるのだろうか?と、若干羨ましくもあり怖くもある?。そんな映画です。レースの映像は迫力満点!内容も秀逸‼是非ご覧あれ!‼
《X(ツイッター)版》
イタリアの自動車会社『フェラーリ』を立ち上げた元レーサー、エンツォ・フェラーリの伝記映画。昔から、英雄や天才と呼ばれる人は究極の自己中&身勝手とは聞いていたが、彼もその典型で、もし自分にもそんな才能が有ったらこんな風になるのだろうか?と若干羨ましくもあり怖くもある?。そんな映画です。
その100. 2024年7月12日公開『キングダム 大将軍の帰還』 (7/26鑑賞)
中国春秋戦国時代をモチーフにした痛快活劇戦争映画。重要人物の意味不明に派手な服装や女戦士の必要以上に過度な露出。『何だこれ!』と思うような偶然や有り得ないシチュエーションの連発で少し引いてしまったが、それを優に上回る感動が…‼。詳細は省くが、その中で綴られる恋物語の切なさ。超大スケールの戦闘場面。その優劣による各個人の心理描写。それらを鼓舞するリーダーの言葉など全てが秀逸。お薦めです!是非ご覧あれ‼
《X(ツイッター)版》
中国春秋戦国時代をモチーフにした痛快活劇戦争映画。『何だこれ!』と思うような偶然や有り得ないシチュエーションの連発だが、その中で綴られる恋物語の切なさ。超大スケールの戦闘場面。その優劣による各個人の心理描写。それらを鼓舞するリーダーの言葉など全てが秀逸。お薦めです!是非ご覧あれ‼
その101. 2024年8月23日公開『ラストマイル』 (8/26鑑賞)
満島ひかり主演。世界規模のショッピングサイトの関東センターから発送された段ボール箱が爆発する事件が続発し日本中を恐怖に陥れる。それに関わるショッピングサイトと運送会社の上層部から一般社員やその家族或いは宅配の人達、警察関係者迄の人間模様を丁寧に描いてます。相手役の岡田将生を始めとする豪華共演陣や主題歌を担当する米津玄師も話題に。力作です!是非ご覧あれ‼
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満島ひかり主演。世界規模のショッピングサイトの関東センターから発送された段ボール箱が爆発する事件が続発し日本中を恐怖に陥れる。それに関わるショッピングサイトと運送会社の上層部から一般社員やその家族或いは宅配の人達、警察関係者迄の人間模様を丁寧に描いてます。力作です!是非ご覧あれ‼
その102. 2024年9月6日公開『夏目アラタの結婚』 (9/6鑑賞)
堤幸彦監督・柳楽優弥主演、その相手役を黒島結菜が演じる。元ヤンキーの児童相談所職員夏目アラタ(柳楽優弥)は日本中を震撼させた連続バラバラ殺人事件の犯人として収監されている死刑囚・品川真珠(黒島結菜)に突如“獄中結婚”を申し出る。その経緯に付いては実写をご覧戴きたいが、これはもう黒島結菜の映画。朝ドラを始め清楚なイメージでの出演が多かった彼女のブクブクに太った姿やガチャガチャの歯並びそして鬼気迫る演技。更には終盤の砂浜でのキスシーンが妙に美しい。黒島結菜は新機軸を得て新境地に到達した感あり。数年後に振り返った時、彼女にとっての“転機”となったと言える作品かも?
《X(ツイッター)版》
柳楽優弥主演だが、これはもうその相手役黒島結菜の映画。朝ドラを始め清楚なイメージでの出演が多かった彼女のブクブクに太った姿やガチャガチャの歯並びそして鬼気迫る演技。黒島結菜は新機軸を得て新境地に到達した感あり。数年後に振り返った時、彼女にとっての“転機”となったと言える作品かも?
その103. 2024年9月13日公開『スオミの話をしよう』 (9/18鑑賞)
三谷幸喜監督・脚本のミステリー・コメディ。年代の違う5人の男達から愛されるミステリアスな女“スオミ(長澤まさみ)”の誘拐事件が物語の発端。事件を聞き付けて現夫の詩人宅に集まる男達。そこで彼等と彼女の過去が明らかになって行く。彼等(どⅯ男や金の亡者等々)其々の男に気に入られる全く違う性格の女性を演じていたのだが、実は彼らに合わせていた風に見せて男達が彼女の掌で遊ばされていた事が解る。そして彼女を支える謎の女(宮澤エマ)も存在感あり。坂東弥十郎・西島秀俊・松坂桃李等老人から若者まで幅広い相手役が好演。結構大人の笑い話かな・・・?
《X(ツイッター)版》
三谷幸喜監督・脚本。年代の違う5人の男達から愛されるミステリアスな女スオミ(長澤まさみ)の誘拐事件が物語の発端。事件を聞き付けて現夫の詩人宅に集まる男達。そこで彼等と彼女の過去が明らかになって行く。彼女を支える謎の女(宮澤エマ)も存在感あり。老若混合の男優陣含め結構大人の笑い話?
その104. 2024年9月27日公開『Cloud クラウド』 (10/3鑑賞)
黒沢清監督・脚本、菅田将暉主演のサスペンス・ホラー。町工場に勤めながらNETでの転売業でそこそこ稼ぐ主人公・吉井。その独善的で人を見下すような振る舞いが、彼を取り巻く工場の上司(荒川良々)やNET転売の先輩(窪田正孝)更にはNETに彼を憎む書き込みをした数人の取引相手に迄、自分では想いも寄らぬ恨みを買い、終には恋人(古川琴音)を含めて集団で命を狙われることに。主人公を含め全員に共通するのは、薄っぺらいプライドと他人の意見をまず受け入れない“偏執狂的”な性格。それが究極に達するとこんなにも恐ろしい事になるのだろうか?。只、最後まで解らなかったのは主人公・吉井に雇われたバイト佐野(奥平大兼)の正体。結局は吉井のアシスタントになるのだが、その行動や前歴或いは対人関係が怪しすぎて“一体何者?”って感じが半端ない。結論:面白い‼。
《X(ツイッター)版》
黒沢清監督・脚本、菅田将暉主演のサスペンス・ホラー。町工場に勤めながらNETでの転売業でそこそこ稼ぐ主人公。その独善的な振る舞いが恨みを買うが主人公を含め全員に共通するのは薄っぺらいプライドと偏執狂的な性格。それが究極に達するとこんなにも恐ろしい事になるのだろうか?。結論:面白い‼
その105.2024年10月4日公開『シビル・ウォー アメリカ最後の日』 (10/16鑑賞)
アレックス・ガーランド監督・脚本のアメリカ映画。アメリカ国内の内戦を想定し戦場カメラマンと記者の視線で撮られている。先ず、その映像が美も醜も全部が超リアルで音響も含めインパクト絶大。観てるだけで涙が出そうな場面がいくつもあり、戦争ってこんなにも人を残酷にさせるんだと思わせる作品。古代から人類の歴史は戦争の歴史で、勝てば英雄で負ければ悪人。そして歴代の英雄の殆どが大量殺人の首謀者と言う事?。その首謀者の為にほぼ無関係の一般人が命を落とすのが戦争‼。“国”ってものが無くならない限り地球から戦争はなくならないのだろうか?『地球は一つ』とか『人類みな兄弟』ってのは“夢のまた夢”?
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アメリカ国内の内戦を想定し戦場カメラマンと記者の視線で撮られたアメリカ映画。先ずその映像が美も醜も含めて全部が超リアル。観てるだけで涙が出そうな場面がいくつもあり戦争ってこんなにも人を残酷にさせるんだと思わせる。国ってものが無くならない限り地球から戦争はなくならないのだろうか?
その106. 2024年10月25日公開『八犬伝』 (11/7鑑賞)
江戸の人気作家・滝沢馬琴とその家族や人気絵師の葛飾北斎他の仲間達との生き様を描いている。役所広司が馬琴、内野聖陽が北斎を演ずる。当時の大ヒット作『南総里見八犬伝』の劇中劇を“虚”、馬琴と家族や北斎とその仲間達とのやり取りや生活を“実”の世界とし虚・実、織り交ぜてストーリーを展開させて行く。“虚”の世界では勧善懲悪 或いは因果応報として物語を完結できるが“実”の世界では当然ながら必ずしもそうは行かないことを丁寧に描写。80歳を超えても創作意欲が衰えない二人の化け物を観るに付け、怠惰な自分を顧みてその情けなさが身に染みる。黒木華を始めとする豪華共演陣も好演、見どころ満載です。是非ご覧あれ‼。
《X(ツイッター)版》
江戸の人気作家・滝沢馬琴(役所広司)とその家族や人気絵師の葛飾北斎(内野聖陽)他の仲間達との生き様を丁寧に描写。80歳を超えても創作意欲が衰えない二人の化け物を観るに付け怠惰な自分を顧みてその情けなさが身に染みる。黒木華を始めとする豪華共演陣も好演、見どころ満載。是非ご覧あれ‼
その107. 2024年11月16日公開『SHOGUN 将軍 1・2話』 (11/22鑑賞)
エミー賞受賞話題作のシネマ化11/23迄の限定公開。真田裕之監督・主演作品。
時は1600年。太閤死後⇒関ヶ原直前の家康と他の五大老との政争物語。有志以来続く宗教及びその宗派間の争いと、それに乗じて権力を握ろうと企む為政者達の争いがメインテーマ。現代の戦争の構図もほぼ同じで、何故人はこんなにも神や仏に心を委ねるのだろう…?殆どの人は神仏に助けられた事など無いと思うのだが…?最初のうちは主人公が高潔過ぎて違和感を感じていたが観ている内にどんどん引き込まれてあっという間に終了。こりゃ続編観るしかないよなー。
《X(ツイッター)版》
時は1600年。太閤死後⇒関ヶ原直前の家康と他の五大老との政争物語。有志以来続く宗教宗派間の争いとそれに乗じて権力を握ろうと企む為政者達の争いがテーマ。最初のうちは主人公が高潔過ぎて違和感を感じていたが観ている内にどんどん引き込まれてあっという間に終了。こりゃ続編観るしかないよなー。
その108. 2024年11月29日公開『正体』 (12/5鑑賞)
横浜流星主演の"正体"。感動です。18歳で死刑判決を受けた少年が逃亡を重ねて冤罪を晴らそうとする物語。警察等の国家権力や会社のご都合主義や理不尽さがよく解る。真実とは何か?"神のみぞ知る"とはよく言うが、そんなのは嘘!。本当の事は"本人のみが知る"が真実‼️。もしかして今回の物語も、主人公が嘘をついてるという事もあり得ると肝に銘じておく事が肝要ですね。名を変え姿を変え、何人もの人間に成りすます主人公は勿論、吉岡里帆・山田孝之等の共演者も大熱演。見応え充分です‼。ただ、こういう役には流星君は美形過ぎるかな?(笑)。兎に角、是非ご覧あれ‼
《X(ツイッター)版》
横浜流星主演の"正体"。感動です。18歳で死刑判決を受けた少年が逃亡を重ねて冤罪を晴らそうとする物語。真実とは何か?"神のみぞ知る"とはよく言うが、そんなのは嘘!本当の事は"本人のみが知る"が真実‼️。主人公は勿論、吉岡里帆・山田孝之等の共演者も大熱演。見応え充分です‼。是非ご覧あれ‼
〝つまかわ うじきよ〟の『勝手に映画評論』