けあらし

カップの中で波打つ
琥珀色の濃淡から
立ち上がる

冷えて澄みきった朝
冬が訪れた海の
けあらし

喉を通る温度から
それはまるで
彼方の国のよう

届け暖かい息
赤くなった鼻先の
遠くの君に

けあらし

けあらし

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-11-28

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted