月光

この世界をきっかけ
友達も居ない
誰も知らない町
だからここに来たの
ねー
声かけても変な人はあっちから来るけどいい人に
欠片もない
はぁー
ねー私の話聴いて?
なんでさぁ
この夜に匂いはいいのかなー
なんか落ち着く
この世界に入る前はこんな匂いしなかったよ
濃く出るのは冬かなー
寒いけど他に季節はない匂い
スッキリしていい
最近は慣れたからあんまり気にしないけどね

今日の月は綺麗な満月でも空気は冷えて冷たい
横観れば酔っ払いで
私はこの世界に入った。
私は夜に生きる女
でも彼と違う世界の人
歩道歩けば人の匂い
酒の匂いでいっぱいだよ
早くこの世界から逃げたいけど
私を必要としてる人いるからこの世界から出ること出来ない
ため息
ねー君をこの世界で一緒に居てくれる?
冷たい世界に
永遠じゃなくていいから
一緒に
一緒に居て?
時間、、、、時には今の時間は要らない
だって自由な時間欲しいじゃん
って思ったけど私にはそんな望んでも出来ない
だからお客さんにいっぱい連絡してアフターも入れて
でも本当に。
店はキャラ作ってやってる
「secret(秘密)」人差し指を口に当てながら言うと
お客にウケる
海外なんか行ったことないけど(ここだけの秘密)
まぁー1回は行ってみたいけどね。
だから彼の前は素の私を見てほしい
いつも常連さんには年齢と名前を知っても
本当のことは言わないかな?
たまにだよ?「玲ちゃんー」街中で呼ばれることがあるから
一瞬だけドキッする
店じゃいつも呼ばれているのに
なんか街中は慣れない
だから今更名前変えること出来ないし
愚痴だってさぁー
お客「今日さぁー会社で大きいプレゼンしてさぁー」とか
まぁー店に来てくれるから話聴くよ?
私からすればこっちの話を聴いて欲しい
病むとどこまでも病むからさぁー

帰る時間遅いから
電車は嫌でも
タクシーはお金掛かる
はぁー痴漢も会うし
ねー辞めてくれない?
汚い手で触らないで
思うけど1人じゃ何も出来ない
座る時は座るよ?
たまにそのまま寝る時あるけど(笑)
だから携帯にでも見て時間を潰してる
お客さんの相手とかLINE来るから
返してる
はぁー隣の人
またイビキしてる
だから嫌
早く降りる駅に着かないかな
家も少しだけ距離あるけど

月光

月光

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2021-05-27

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