黒猫現る 少しの夢を見させる 青年編

黒猫が何処からか現れて 「お前に少しだけ夢を見させてやるからやり直してみな」と

黒猫が何処からか現れて 「お前に少しだけ夢を見させてやるからやり直してみな」と

俺は中央公園のベンチで飲んでいた。さっきのおでん屋が閉店時間になった、幾つかをパックに入れてもらって、まだチビチビやっていた。会社で面白くないことが我慢できなかったからだ。
気がつくと、赤いリボンをした黒猫がこっちを見ていた。牛すじを串から外して、手にのせて差し出した。「食べるか」

「お前、なんか納得いかないことがあるのか」と猫がしゃべった

 俺の名前は大町紳一、27才、醸造醤油の製造メーカーに勤めて、5年だったが、それまでの売り上げの衰退傾向にある時、様々な新製品とか売り込み方を提案し、売り上げを伸ばして、赤松社長からも認められていた。そんな時、別会社として、うどんの専門店を立ち上げるから、そっちに移籍して、なんとか成功させて欲しいと社長から打ち明けられた。

「大町君、もう一回、頑張ってくれないか、期待しているんだよ。僕は、これを出来るのは君しか居ないと、信頼しているんだ」と
 
 新会社の重役数人には、親会社から移ってきたが、飲食関係にはみんな素人みたいなものだった。特に、中野新社長のやり方に対して、俺は以前から嫌っていた。俺は、マネージャーとか優秀な従業員の引き抜きとか、開業時にはコンサルタントとかを雇いながら、何とか初年度の黒字、翌年には10店舗の新規開店できるまでに、独りで頑張ってきた。

 しかし、新会社の経営が安定してきた時、もっと利益を上げようと、新会社の中野社長が、原料の北海道銘柄指定を一般の国産品、もしくは輸入品を混ぜて使うことを仕入担当に指示していたことを、俺は知ってしまった。銘柄指定を使っていることで、風味・味を店内のうたい文句にしているだけに偽装工作になる。そのことを俺は、直属の上司の重役に進言と言う形で忠告したが、わかったと言うだけで何も変わらなかった。役員連中も社長には逆らえないのだ。

 数日後、社長から食事に誘われ、例の件かと思い、指定されたレストランに出向いた。そこには、若い女性も同席していた。割と美人だが、派手な化粧と服装だったと思う。

「やぁ 忙しいのにすまんな、これは私の娘なんだょ。実は、前から会社で君のことを見ていて、惚れたらしいんだな。どうかな、しばらく付き合ってやってくれんだろうか」

「初めまして、中野麗子です。去年、杉沢女子短大を卒業したとこですの。よろしく、大町さんのこと、とても興味ありますのよ」

 完全に、上から目線だ。なんとなく俺のことを見下している感じがした。

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 翌日、呼ばれて、社長室に行くと

「どうかね、麗子は。一緒になってくれると、僕の息子になるわけだから、二人で会社の業績をもっと伸ばそうじゃぁないか。勿論、君の役職も上を考えているんだがね」

 僕には、1年前から付き合っている女性が居る。白瀬理恵、全店の従業員の教育係をしている。スレンダーで、冷たい感じがするが、頭の回転も良く的確な指摘をするので、指導の効果を出している。半年位前から、身体の関係も持つようになったが、その際の彼女は、まるで別人になったように女を出して甘えてくる。勿論、会社には秘密にしている。

 その後、半年位は二人と付き合っていたが、中野麗子とは初めて抱いた後、結婚を決めさせられた。式の予定が決まって、理恵に分かれ話を切り出した。彼女はうすうす気づいていたのか、すんなり承諾した。俺は、昇進の道を選んでしまった。会社の連中の間では、社長の娘は学生時代から男関係が激しく、かなり遊んでいるというウワサだったが。

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港を見下ろすホテルの一室にいた。ローズピンクのキャミソール姿で、長い髪の毛を拭きながら風呂から麗子が出てきた。麗子がこのホテルの最上階のレストランを予約し、俺は食事に誘われたのだが、麗子は最初から泊るつもりだったようだ。酔い過ぎたから、部屋をとってきて、と相変わらず上から目線で見下すような言い方だ。

「うぅーん 恥ずかしいからあんまりみつめないでー 紳一さんもシャワーしてきてぇー」と自分からそんな恰好見せているくせに、甘ったるい声で、俺の首に巻き付いてきた。

 俺が、バスローブだけで、ソファーでビールを飲もうとしていたら、向かいの椅子から俺の上に乗っかってきてキスをせがんできた。強い香水の匂いに嫌気を感じたが、俺は髪の毛をかきあげ、耳元から首すじに沿って唇をはわしながら、麗子の中心をパンティの上から指で撫で上げていった。もう、すでに湿ってきているようだ。肩紐をずらし、ブラをしていない乳房をむきだしにして、乳首を口に含んでころがしていると

「あぁーもう だめーそんなこと 嫌だ 麗子恥ずかしいぃー」

パンティの上から撫でていても、浸み出てきている。指をくぐらせて中に入れると、もうあふれ出すかのようだった。

「だめよー もう いぃー 早く、ベッドでして ねぇ連れて行って お願い あぁー」 

 最初に恥ずかしがっていたのは、芝居だったようで、麗子は激しく悶えてきた。これも、芝居なのかも。俺の心には、少し怒りが込み上げてきた。麗子を抱き上げ、乱暴気味にベッドに転がして、覆いかぶさっていった。麗子はしがみついてきたが、キャミソールをはぎ取り、花の刺繍で縁取られたパンティを尻からゆっくりとずらしていった。全裸を見ると、腕で隠すようにしていたが、あふれるような乳房、意外と腰はくびれ、白い肌に黒い陰毛がくっきりとしており、そのキワは剃ったみたいで、手入れされていた。

「裸にしてみると、いい身体しているな。思いっきり、責めて、辱めてやるからな」

「あぁー そんなぁー 麗子を思いっきり愛してぇー」

 俺は、両脚を持ち上げて、腿から中心に向かってじわじわと舌を這わしていった。縁をゆったりと舐め、時たま陰芯に差し込んでは抜いて、又、縁を舐める。麗子は、首を振って、我慢ならないようだ。俺は、覆いかぶさって、軽く2回抜き差しした

「いゃー そんなの もっとぉー」と言って、腰を振ってきた。

「もっとなんだ。言ってみろ」といじめ始めた。

「うぅー そんなこと 恥ずかしいわ うーん、もっと奥までー」

「駄目だ、欲しかったら、お前が跨ってきて自分で入れろ」

「えぇー そんなこと出来ないわ お願いよー」

「出来るよ 麗子 愛して欲しいんだろー」

 麗子はそれでも首を嫌々しながら、跨ってきた。自分で俺のものを触って入れた。髪の毛を振り乱しながら、上下に動いてあえぎだした。でも、俺は、麗子の身体を振り降ろして

「今度は、四つん這いになって、ベッドの横から尻を突きだしてみろ」

「そんな恥ずかしいこと出来るわけないわ どうしてー」

「大丈夫だょ 二人だけだし、麗子は可愛いから、思いっきり突いてやるから」

 麗子は、入れて欲しくて、プライドも忘れてしまったように、尻を突き出す姿勢をしだした。それでも、俺は、あそこの周りをなぞるようにして入れなかった。

「早くぅー お願いよ」

「欲しかったら、欲しいって言ってみろ 入れて欲しいって」

「あぁーもう嫌だ、私 お願いします、麗子に入れてください」

 立ったまま、ようやく、そこに突き立てて行った。征服するかのように・・。麗子は大きな声を出していたが、泣いているようにも聞こえた。しかし、この後、身体の関係を理由に強引に結婚をせまられていった。

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 式を上げてからも、俺は、夜の生活も優位に立つようにしていて、麗子に正常位で終えることはしなかった。お互い、子供はまだ望んでいなかったので、予防だけはしていた。

 俺は、しばらくして、昇進し全店の統括部長になった。しかし、中野社長以下数人の重役は原料不正を続けていたが、俺は気づかない振りをして、他の業務に力を注いでいた。店の客足は確実に落ちているのに、新店オープンとかで誤魔化していた。半年程過ぎたが、俺は新商品開発、店のオペレーション改善とか、仕事に没頭していた。麗子のことも、抱かない日々が増えて行った。

 家に帰っても、麗子は留守のことが多くなり、朝も寝ていたり、食事も全く用意しなくなっていた。おそらく、男友達と夜遅くまで遊びまわっているみたいだ。派手な下着を付けて出掛けるので、身体の関係もあるかも知れない。そのことを、それとなく言うと、パパのお陰で昇進出来たんだから、まるで結婚してあげたんだからと言いたげに上から言ってくる。もう、夫婦間の触れ合いも会話も無い状態だった。

 もう駄目だと思った。離婚しよう。俺は、白瀬理恵のことを想い出していた。彼女とならうまくいっていたかも。その夜、麗子は酒の臭いをさせながら、帰ってきた、離婚の話を切り出すと、顔を真っ赤にしてヒステリックに叫び出した。

「どうして、あなただって、もう私としようとしないし、ほったらかしじゃない。寂しいから、昔のお友達と会っているのよ。私と別れたら、パパだって・・。あなたの立場なくなるわよ。ねぇ、お願い、私いいお嫁さんになるから、考え直して」

「もう、遅いんだよ。もう無理だ。決めた」

 1ヵ月後、俺は家を出た。麗子は、自分の父親には、俺が夜の時ひどい仕打ちをして、麗子をいじめると説明していた。まるっきり、嘘ではないので、俺は、なんにも弁解しなかった。しばらくして、突然、俺に職場移動の辞令が出た。うちの中で売上が一番悪い店の店長で、、あと半年のうちに売り上げを倍にしなければ廃店というノルマ付きだ。

 仕打ちがひどすぎると思ったが、中野社長は社内には、「彼の能力ならばなんとかしてくれるだろうから」と説明していた。社内のみんなから同情とか励ましの声をかけられ、理恵も心配して寄ってきて何か言おうとしているのをさえぎって、独りで飲み歩いていた。

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俺は、後悔していた。あの時、昇進に眼が眩んで、麗子を選んでしまったこと。弱気になって、中野社長一派の不正を正せなかったこと。

「お前が後悔する前に連れて行ってやる。夢をみてこい」と黒猫がしゃべった。「なんだ、こいつは」と俺は、そのまま眠り込んでしまっていた。



 

 目が覚めた時、隣に裸で女が寝ていた。深夜の2時だ、俺は、この状況を想い出そうとしていた。隣の女は見慣れたショーヘァ、白瀬理恵だ。懐かしい香りが戻っってきた。そうか、俺はまだ理恵と付き合っていたんだ。でも、確か・・。

 気づいた理恵が目を覚ましたのか、

「起きた? ベッドに入ったら、直ぐ寝ちゃうんだもの。ねぇー、して! まだ、してないんだよ。久しぶりなのに・・」

「そうなのか、昨日、俺は何していたのかなぁ、覚えてないんだよ」

「どうしたの!昨日、私達、式をあげて、仲間のお祝いの席で紳一さん飲み過ぎたのかしら。部屋に入って、いきなり、私を脱がしたと思ったら寝ちゃうんだもの。一応、昨日は初夜よ。私、特別なウェァ用意して、期待していたのに。だから、ねぇー 思いっきり抱いてよー」

 そうか、確か、俺は麗子と離婚したはずだ。その後、理恵と結婚したのかな。

 俺は、毛布をはがしていった。理恵の身体は細い。胸もあんまり大きくなく、脚もまだ少女のように肉づきもなく伸びている。見慣れたはずなのに、新鮮に思えた。

「あーん、あんまり、見てないでよー」

 理恵は、首に抱き着いて、比較的小さなかわいい唇を寄せながら、俺の股間に手を伸ばしてきた。キリリとしている仕事中では考えられない姿、こんなのは、俺にしか見せない女の部分だ。俺は、舌を絡ませ、理恵の淡い柔らかな下の毛を撫でながら、陰唇の部分に指を添わしていった。そんなに多くないほうだが、今は理恵のアソコから蜜があふれ出てきている。

「あーん アーン 指入れてぇー」

 理恵のはアソコも狭いほうだ、指をグリグリしてツンツンとじらしていったが、理恵はあえぎながら、小さな声をあげていて、乱れるのを我慢しているようだった。

「あぁーもうだめー我慢できないぃ 入ってきてー 私に は や く 入ってきてー」

 こんなに激しい理恵は初めてだった。理恵を寝かせて、かぶさっていった。俺も入れたくて、あふれているところに一気に突き立てていった。

「ああー いいわー うれしいぃー あ な たぁ ー」と理恵は大きな声を出して、しがみついてきた。

「そんなしがみいたら、動けないぞ」

「だって 良いんだもの もっと奥まで入れて」

 両脚を抱えて躍動していたら、理恵は腰を浮かして振りだした。

「だってぇ 気持ちいいんだもの 動いちゃう」

 俺が後ろからしようと思って、返そうとすると

「嫌だ 今日はこのままが良いの このままして」

 両足を持ち上げて、奥深く入れたり、抜いたりしていったら、理恵は首を振りながら

「だめー 私 あぁー あなたぁ すごく気持ちいい はじめてよこんなの だめなのー」

俺は、一気にいきそうになり、抜こうと思ったら

「いやー そのまま出して 私の中に出してー あぁー私もうだめーぇ」

 理恵と一緒に上り詰めていった。その時、理恵のあそこは俺のものを締めつけてきて、終わった後もヒクヒクとしていた。

 トースト、ベーコンエッグ、サラダを食べながら、理恵が言ってきた。

「今日、中野社長に原料偽装のこと直訴するんでしょ。結果どうなっても、私、あなたを支えていくから、あなたが、後悔のないようにやってきて」


 

「社長、もう原料に混ぜ物をするのを止めませんか。店舗当たりの客足もだんだん落ちてきているんですよ。このままじゃ」

「何を言っているんだ。大町君。指定原料をちゃんと使っているじゃぁないか。売上だって伸びているし、第一、あそこの原料だけじゃあ、もう足らなくなるんだぞ」

「しかし、確実にお客様の声としては、味が前に比べておちたという意見が多いのです。リピート率が下がる一方です」

「客足が落ちているのは、他に原因があるのじゃあないかね。それを防ぐのが君の仕事じゃないか。最近の新商品に魅力がないせいもある」

 俺は、直談判にきたのだが、とりつく間もなかった。それに、麗子との離婚のこともあって、印象も悪かった。

 その日の午後、辞令が貼りだされた。予期していたが、早すぎる。全店の中で最低の売り上げを記録する店への移動だった。しかも、今の倍の売り上げにしろとのおまけ付きだった。まわりの仲間たちは、同情と励ましを言ってきた。麗子との離婚のこともみんなは知っているので、あまり、深入りはしないだろう。だけど、この状況は以前にもあったような気がしていた。

 とにかく、独りで会社を出て、居酒屋で考え込んでいた。「間違ったのか、俺は。どういう立ち回りが良かったのか」
 理恵のことも考えていた、どうして昨日から一緒にいるんだろうと。その居酒屋を出て何軒かまわったと思う・・それで、この公園にきたのだが・・・

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 黒猫がどこからか現れて
「夢を見てきたか、それを現実にして、これからも生きていくんだぞ、新しい日常が待っているからな」

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あとがき

俺は、寝込んでしまっていたみたいだ。

「紳一さん、紳一さん、大丈夫? 起きて! 探したわよ。こんなところで寝込んでしまって。赤松社長から私に連絡があって、中野社長に辞表を出させるって、あの件のことよ。それで、明日、紳一さんを連れてこいって。会社のことはあなたに全部まかせるつもりだって。社長は親会社の赤松社長がやるんだって。私にも、執行役員としてサポートしろだって。それと、私達、早く結婚しろ、仲人してやるからってだって、良かったわね」

 一気にしゃべってこられて、あんまり理解できなかったが、理恵とは、まだ、 俺は  結婚してなかったのか あの猫も夢か

 完

黒猫現る 少しの夢を見させる 青年編

黒猫現る 少しの夢を見させる 青年編

黒猫が何処からか現れて 「お前に少しだけ夢を見させてやるからやり直してみな」と

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2021-05-16

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  1. 黒猫が何処からか現れて 「お前に少しだけ夢を見させてやるからやり直してみな」と