浮かぶ街

文学猿

浮かぶ街

街が頭上に、

僕らの真上に浮いている。

彼らは水上のごま油のように、

けれども何にもたゆたうことなく、確固として僕らの頭上に浮いている。

その街は何かの仮定のように清潔で直線。

たくさんの頭によって仮定されたみたいに一般的な街。

ビル群が立ち並び公園がある。学校があり、数多の住宅がある。

それでも、彼らには生活の気配というモノが欠けていた。

みんな、あんなにも静かなのに、

ビルの窓一枚も、学校のイス一つも

何一つ、僕のモノなどではなかった。

街は皆のための、ある種普遍的な場所として機能していた。

僕らの頭上で。

でも、どうやったってそれを見ることなんて出来なくて、

僕はただ想ってる。


Fin.

浮かぶ街

普段は短編の小説を投稿しています。
よければ

浮かぶ街

僕の頭上に浮かんでいる街について書いてみました。 仮定としての街。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-06-27

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