京都府亀岡市の山中にある社、『三原稲荷神社』。通称、『廃神社』。 女子高生、橘 三咲は、とある縁からその廃神社に足繁く通う物好きの一人。神社の宮司代務者を名乗る青年、狭間とはそれなりに親しく、くだらないことから悩み事に至るまで気軽に打ち明けられる仲である。 ある日、いつものように学校帰りに訪れた廃神社で、他愛のないお喋りから、かつてこの神社で起こったと云われる伝説を狭間の口から聞く。それはある二人の男女の、忘れ去られた恋の話だった――。 時は遡り、世は宝永三年の花見月。 丹波国亀山の山中にある『三原稲荷神社』の巫女、葵は、育ての親にして神社の宮司を務めていた翁を喪い、途方に暮れる日々を送っていた。 そんな葵の前に、自らを『思想家』と称する一人の賽銭泥棒が現れて――? 不自由な巫女と、化外の力を持つ思想家が織り成す異聞奇譚!
高校生男子、川上奏也はある日ひょんなことから死神と出会う。 その死神はどうやら奏也の魂を狙っているようで...? 死神の少女と、少年の織り成す物語。
俺と母さんは二人暮らし。 父と離婚した母は喫茶店のマスターをしている。 忙しくも幸せな日々を送っていたが、俺は母への後ろめたい気持ちがずっとあった……。 母の日に送る不器用な二人の暖かい家族の物語。
この世界から隔離された世界、これを『裏の世界』という。裏世界の王は切ったものの能力を吸収する魔剣を持つ、故に、全知全能と称えられる。それを鼻で笑うSSSランクの犯罪者が居た。この物語は全知全能神と悪魔の物語である。