大方の予想に反し、宇宙人とのファーストコンタクトは極めて平和裏に実現した。 ニュートリノ通信の技術が確立されるや否や、すでに無数の通信が行われているのが発見されたのである。マルコーニが無線の実験をした時に同じような現象が起きなかったのは…
昼下がり紅茶を飲んでいた私はコップの中の世界に入り込んでしまった。私は脱出をするべく錬金術師の老人に弟子入りをする。
細野が自動運転でトロトロ走っている車をニ三台追い抜いた途端、けたたましいサイレンの音が後方から鳴り響いた。ミラー越しにぐんぐん近づいて来る白バイが見える。一瞬、このまま逃げてしまおうかという考えが細野の頭をよぎったが…
ウルトラスーパーデラックスマン横山は、史上最強のヒーローである。 もともと平凡なサラリーマンにすぎなかった横山孝二が、ある日、宇宙意志に選ばれて超絶パワーを与えられたのだ。彼一人の力で、世界征服をたくらむ悪の組織はすべて壊滅し、異次元から…
(作者註:50作目を記念して、いつもより長めのお話です。ご用とお急ぎのないときにお読みください) いつの時代も外交官は危険と隣り合わせの職業である。まして、この宇宙大航海時代にあっては尚更だ。交渉する相手は生命形態からして我々と異なっており、爬虫類型、昆虫型、植物型、果ては何型に分類したらいいのかわからない場合すらある。 いや、どんな…
夜中にピチャピチャ音がする。驚いてキッチンに目をやると冷蔵庫から淡い光がでていた。近づいてみると幼女が手づかみで豆腐をむさぼっていた。そして俺に気がつくと「ワタシ、ホタル。アナタガタヲ タスケルノガ ワタシノシメイ」そう言い放った。 やがて、彼女は成長し……彼女の言葉の意味を俺は知ることになる。 ホラー企画『Town of the Dead』のトラキチ3版。
彼の1番になりたいが為に他人を押し退け消してゆく。 手に入れたものと失ったもの、そして彼女の最期とは…。 *失ってから気付くことってあるよなーって思い付きから書いてみました ありがち感ハンパないですが読んで頂けると嬉しいです。
武田は急な出張で地方に一泊することになった。とりあえず眠れさえすればいいので、ネットでなるべく安いホテルを検索すると、『全自動ホテル』というワードが目に留まった。低料金なのに、高級リゾートホテル並の気分を味わえるという…
主人公は現世と死後の世界とを結び、死者の魂を受け入れ、見送る者。 多くの者が死神と呼ぶ類の存在。 理不尽なことや、嫌な事でも【死神としての使命】と割り切っており「仕方がない」が口癖。 そんな彼がある魂の記憶に触れることで、初めてある疑問を持ちます。 その後も死神として多くの魂に触れることで、その疑問は更に大きく、そしてある確信へと向かっていく。(予定です!)