何十年ぶりかに日本に来た世界的な名画が、何者かによって盗まれてしまった。下手をすれば、国際問題になりかねない。本来であればすぐに警察に通報すべきだろうが、その名画を展示していた美術館の館長は悩んだ末、ある人物に連絡をとった…
アリスは眠りから目覚めると、あるホテルの一室にいた。 自分が一体なぜここにいるのかはおろか、彼女にはこれまでの記憶もなかった。 そして部屋には見ず知らずの男の死体が…。 困惑するアリスに、本物か幻か、白い兎がアリスに呼びかける。 『アリス、ここから逃げろ…!』 少女の孤独な戦いを描いたSFミステリ。
アリスは眠りから目覚めると、あるホテルの一室にいた。 自分が一体なぜここにいるのかはおろか、彼女にはこれまでの記憶もなかった。 そして部屋には見ず知らずの男の死体が…。 困惑するアリスに、本物か幻か、白い兎がアリスに呼びかける。 『アリス、ここから逃げろ…!』 少女の孤独な戦いを描いたSFミステリのエピソード2。
悩み多きステュアート氏は、ある日ポピンズと名乗る天使に、悩みが消える魔法をかけてもらう。 その日から、ステュアート氏は悩みとは無縁の薔薇色の人生を送るが…? 短編ファンタジー。
少女タケハは、学校帰りに不思議な行商人と出会う。彼の商品は、ふるぼけたかめの中に広がる星空だった。ありったけのお小遣いを出して小さな星を譲り受けたタケハは、それをジャムの空きびんに入れて学校に持っていく。宮沢賢治風なSFファンタジー。
小柳が住む街でも、カラス対策として生ゴミの夜間回収が実施されることとなった。生ゴミを出す時間が変わったといっても、その仕事はもちろん亭主たる小柳の役目である。その日もギュウギュウに詰め込んで一袋に収め、角の電柱の下に持って行った…
放課後、委員会から帰ってきた美紀に香菜は「ナンバー0141」という遊びとして広まっている不吉な電話番号を聞く。 0141と発信すると、真っ暗な部屋に飛ばれてそこにいる人に質問や問題を出題される。その全てに正解すれば何でも1つ願い事を叶えてくれる。 しかし、一つ間違えるもしくは嘘をつくごとに体の一部を持っていかれるという恐ろしいものだった。 ただの世間話だと思って聞いていた香菜に、親友である美紀は「ナンバー0141」を一緒にやりたいと言い出す。 親友の頼みを断り切れなかった香菜は不安と恐怖を抱えながら、翌日の放課後、震える右手にある携帯電話の発信ボタンを押した。 緋色に染まる——友情の物語。
森川夕は近所の川で釣ってきた紙を主食とする得体のしれない魚を飼い始めるが、連休中に後輩の葛西に預けることにする。しぶしぶ承諾した葛西だったが、だんだんとその魚の異常性に気がつき始める。
世界が半ば水没し始めた時代、水溜りだらけの橋をわたり二人の男女が島に向かっていた。しかし食料は食料が尽き果て空腹感だけが膨らむ中、二人は橋の途上で一軒の店を見つける。
ここは、とあるスポーツの世界大会を数日後に控えた街。その街の目抜き通りにある老舗のホテルでも、着々と選手団の受け入れ準備が進められていた。だが、何らかの手違いにより、よく似た名前の別々の国の選手団を二重に予約受注していたことが…