かつてこの世は妖魔が支配していて、人間はその奴隷だった。 優は謎の石板で呼び出した妖魔りりりとともに、魔界に封印された妖魔たちを復活させるために「妖魔ヶ穴」へと向かう。 自殺志願者であり、この世を憎む優はりりりとの契約で、妖魔が復活したあかつきには人間をこの世から滅亡させ、自分も殺して欲しいと頼む。 果たして彼らの目的は果たせるか? ※この作品は「小説家になろう」さんにも重複投稿しています
支配者は壁をつくりガラスで覆っていく。しかしそれは台風の風や雨には通用しない。 ひっかかること。それが、この世界をぐらりと揺らすことになる。 支配者は奴隷や使用人に命令し、飼いならしている気でいる。 しかし、現場を知らない支配者は、逆に支配されている。自分の意志というものの所存に関係してくる。 いくら、スマートにふるまっていても、台風がくればそれは一瞬に砕け散る。 常に自分以外の外部の者が下した中にいる。その既存の中で生きる我々は、自分の人生を歩むには、無意味の意味を提示することが不可欠になる。 しかしそれも含め台風のなかの目的というものに縛られていても、それは目的の奴隷のままだ。 だから、偶然の足で踊ることが、自分の意志で決定を下すことだ。言葉はただ重たい者のためにある。重たい者が扱うの
ゴキブリは自分たちの歴史を振り返る。 そして、新たな住処で起こっている、異様さについて、語る。 それは自分たちは常に訳も分からぬまま悪で、迫害を受けていると。 しかし、迫害を受けている自分たちよりも、加えている人のようが、窮地に立たされているように感じている。 ゴキブリの想いをつらつらと語る噺。
ひと夏の蝉のセリフ。 蝉からみた、猫やゴキブリを通して見える、人の接し方の絶望的な差。 同じ命というけれど、という、蝉の声にのせて。 陽気に、皮肉にうたいましょう。
アメリカルート66を旅するために集まった主人公と友人達がおくるドタバタ劇。 ミステリー要素も若干入ってますが基本コメディです。読んで笑ってください。
1982年、今から三十三年前の11月26日。 前代未聞といってよい事件を起こした天才青年 Raymond Kobayashi。 婚約者の一生を棒にふらす怪我を負わせながら、被害者方に好奇の目が注がれる事態を憂慮した警視庁が介入を見合わせたため、報道されなかったのみならず、Kobayashiは傷害の罪さえ免れた。 犯行に至るまでの異常な心理を記した、彼の遺書を見る。
真夏。 涼しさを求めていろんな方法が探される。その一つにホラーがある。 それをお話しすることで、納涼になれば幸いです。 そう語り口が進みます。 その合間に、”僕”の体験談がとぎれとぎれにはさんで進んでいきます。 よく出るというホテルへ、友人は周りの鼻を折ってやろうと出向いてしまったのです。 阻止するために”僕”は階段を走り、そのホテルの部屋へと向かいます。そして向かった浴室にで、”僕”は体験してしまいます。 ホラーという求心力を人は覗いてしまうのです。
森の中に善人が一人いました。その時は、周りの草木や小動物などとも話せていました。 新月と満月のとき、善人は胸の内になにかもやもやを感じていました。 しかし善人は森の中で、同じ姿のものに出合い、どんどんと出会い、集落をつくります。そこに住んでいた生き物たちはびっくりしました。そうしてより良い生活のためにいろんなことをしていきます。塀をつくったり、もやもやが気にならなくなったことで夜遅くまで活動できるようになったりと。 ある善人がまた森で人に出合い自分たちの集落に誘ったが、断られたと騒ぎます。その人は森が作り出した「キジン」だと叫ばれるようになりました。 そして、食べ物の分け前で、トラブルが起き「悪人」がでました。 集落にいたある者―「キジン」は、一連の出来事を書いて集落を去ります。それはのちに文献になるものです。
久々の休日を一人でショッピングをして楽しんでいた彼女。 人ごみに交じり、昔の彼氏の姿を見かける。それはありえないことだった。遠い昔にすでになくなっているのだから。 しかしそのはっきりした、彼の後姿から視線を外すことができずに、追いかけてしまう。付き合っていた頃に、よく二人で歩いた道であることで、彼女はどんどんついていく。 そして、小道に入ったそこで、見かけない駐車場へとたどり着く。そこに彼の姿は見当たらない。そして、彼女は怖くなり逃げ出す。 この出来事を聞いた後、彼女の行方はわからなくなってしまった。
児童の閲覧は、お勧めできません。 この作品には、人の心に潜む影の部分が描写されています。 1枚のコインに、表裏があるように、この作品が蔭となり、他の作品は光となります。光あるところに、必ず影ができます。 強い言語、思想、描写、が含まれています。これらのことをご理解の上、ご覧ください。 【陽、極まれば蔭となり、蔭、極まれば陽となる】 この世の理(ことわり)を現す言葉です。
海を臨めるはずが、窓の向こうは五月雨に煙ってしまっていた。 ベッドに横たわる女の傍らに、その少年は腰かけていた。 私の今回の依頼は、彼を捜すことだった――
海を臨めるはずが、窓の向こうは五月雨に煙ってしまっていた。 ベッドに横たわる女の傍らに、その少年は腰かけていた。 私の今回の依頼は、彼を捜すことだった――
未完結。 ここは「魔法」が存在する世界。未だ魔法を知るものは少ないが、国家により秘密裏に作られた魔法学園に通う高等部2年の男女が、二人。 イケメンだけどコミュ障気味の少年ミツキと、ミツキの幼馴染でいつもふわふわな少女ユノ。 そんな二人が様々な人々と協力しながら、「煉獄の使徒」と呼ばれる快楽殺人犯を捕まえようと奮闘するお話。
過去の記憶が無い少年。 連続殺人鬼だった父親。 顔さえ覚えていない母。 突然現れた兄弟。 少年の頭の中で響く“声” ここに、仮面舞踏会(マスカレード) 開幕す。
昭和二十一年三月、太平洋戦争終戦後の旧日本軍軍事施設の解体・無力化を進めていたアメリカ進駐軍は、ある重要情報を得て、五島列島の北の孤島・阿曽島にある旧帝国陸軍の隠された施設に向かった。古くは倭寇・松浦党の海賊としての拠点であった阿曽島は別名「邪宗島」と呼ばれ、今なお、その狗神(いぬがみ)信仰や密教と融合して特殊化した土俗的な信仰を「隠れキリシタン」であった時代から続けている人々の島であった。米軍通訳として島に渡った、元軍属で代議士秘書の南部修平が見たものは、キリシタンの聖女達を標的とした連続殺人と、ある未秘の意図を持って占領軍を翻弄するキリシタン達の姿だった・・・。