創作「知恵の劇場」より。石を喰らう人外の話です。
福知山に百八寺と呼ばれる寺があった。住民は住職に何でも相談したが、相談に訪れるのは人間ばかりではなかった。茸たちのよい相談相手でもあった。
毎夜、夢を見る。でも、本当は、
とても醜く、とても哀しい、1体の操り人形のお話。
食べられることこそが存在理由──。マーマレードおじさんが死んで、新しい顔を作ってもらえなくなったアンパムマンと食パムマンは、人生最後の旅に出る。食べてくれる人を探すために。賞味期限が過ぎてしまう、その前に。