ああ、リナリア。 私の可愛い姫金魚草。 貴方も何時かは枯れる刻が訪れるのでしょう。 だったら今、私はこの身をかなぐり捨ててでも。 貴方を刻みましょう。私の胸にあなたを。姫金魚草の彫刻を。 愛おしい貴方が、私を取り巻く環の中から消えてしまっても大丈夫なように。
ヒト科・分不相応願望属。 「いや。おまえには無理だろ」という夢を無謀にも追いかけてしまう、ヒト種族の中でもきわめてとんちで、無謀な根性を持った人間のこと。 そんなおろか者を夫に持ってしまった、とある若妻の物語。
これは死にたがりによる、生きたがりな話。 (「小説家になろう」さんのささかま。のページでも重複投稿を行っている作品です)