だからぼくらは縁を切る。 2度と繋がらない赤い糸を。
異国情緒溢れる港町。波に乗せられ行き交う人の数だけ、出会いと別れをもたらす場所。 そんな街に住む彼女には、穏やかで優しい恋人がいた。
あまりに愚かであると思えば、 不思議な事ばかり起きるようになる。 其れが、先見で窺えるものもいるが指一本だけ。 多くの気球に覆われた時・・初めて気が付いても時すでに遅し・・。 動物から少しだけしか進化していない者達に・・予言者はいとも簡単に・・降りかかる事が見えている事になる・・。
月刊ココア共和国2021年11月号掲載作品(佳作集)
刺すように冷たい空気の朝、お別れする二人の話。
とある温泉街で暮らす、少しだけ不器用なおじさんの物語です。約1万字です。