クリスマスの夜、彼氏彼女がいない男女が集まって、様々なエピソードを送ります! 第一話のテーマ▷アンハッピークリスマス(笑) とにかく読んでみてください✨
なにか才能がある、または他人とは違う特技というものを備えた人間が、葉山たどるには理解できなかった。 中学二年生の葉山たどるは、所属している部活に行ってはいなかった。それには原因というものは存在しない。いじめられているわけでもなく、孤立しているわけでもない。ただ、行きたくないのだ。 しかし、葉山たどるはその「部活に行っていない」という事実を誇張して話す癖があった。葉山たどるは、自分を哀れな目で見て欲しいという人間なのだ。劣等感のようなものを感じると歓び、可哀想と思われる同情の視線を求め、そして心配される事に葉山たどるは生きる実感が湧いた。 そんな彼は部活をサボるいつもの放課後に、「本物」の女子生徒と出会う。
【短編】降り続けている雨の音にまどろみかけている僕は、中学生だったときの記憶を思い出していた。冷えた白い秋の季節が、僕に感傷の苦しみを心底で燻らせた。
【短編】ある猫は悩んでいた。それは猫が恋している女学生の顔から、笑顔が消えたことだった。どうして彼女は変わってしまったのか、猫はわからないでいた。彼女の失くしてしまった表情を見つけ出すため、猫は自分なりに彼女を救おうと努力するが……。
【短編】振り返れば、僕のためにさよならをする誰かが手を振っている。振り返れば、思い出が起きている。影もない足元に、涙が隠れてる。
ギャルのマドカは勉強が全然ダメで、ガリ勉のリョウは人間が全くダメだった。 そんなふたりが月あかりの歩道橋でめぐり逢った。 『数学教えてくれたら、アンタに ”人の気持ち ”ってモンを教えてやるよ。』 ケンカしながら互いの足りないところを補い合ううちに、月の夜に逢うのをマドカは心待ちにしてゆくのだが・・・。 もどかしい想いの行方は?! ≪全50話 完結≫