【あらすじ】夢の中で迷子になった睡は、たくさんの猫をつれて歩く《猫貸し屋》と出会う。猫貸し屋は睡を、夢でも現実でもない町へと案内してくれる。
和田村陽乃《わたむらひの》は幽霊。 渡部櫛木《わたべくしき》、クッシーはその相棒。 ある日大事なものを失ったクッシーと幽霊陽乃は気付いたら旅に出ていた。 幽霊と旅にいく。 稼ぎながら旅をする二人に行く宛なんてない。 終わりのない旅。 大事なものを失ったクッシーと、幽霊陽乃に目的地はない。 幽霊と生者の二人羽織悲喜劇。
【あらすじ】人が眠って見る《夢》。その夢に関わる商売をする守と、《夢見》になるため修行中の睡。しばらく姿を見せない睡を、守が心配し始めていたころ。睡は、夢で迷子になり帰れなくなっていた。
高2のおれは夏休みに配送センターでバイトした。業務は厳しかったけど、そこで「ランボー」と呼ばれる30代の人と懇意になる。社長だった彼は、バブル崩壊の走りで会社をつぶしていた。やがて世間は本格的不景気に突入し、ランボーにもさらに過酷な運命が待ち受ける。 セッションごとに表題がついています。 1)おれんちの家族 2)バイト先の現実 3)新入りいじめ? 4)アサカワのランボー 5)コレもんが入ってきた 6)4日で消えちゃった 7)お礼参りは求人だった 8)バブル崩壊がやってきた 9)銀行はなんのため? 10)ランボーと飲んだ 11)おれんちもどうなるのだろう? 12)おれの中に生まれたもの
炭砿を題材にした小説やドキュメンタリーは多々ありますが、戦前、明治〜昭和初期にかけての坑夫の物語は極めて少なく、著者は子供の頃見聞きした坑夫たちの生活や、お年寄りから聞かされた古い因習をからめた逸話、労働運動の開拓者たちの生き様など、自分の頭の中に残っている生々しい記録をなんとか小説という形で残したいと考えていました。在職中から膨大な量の資料を集め、定年後10年かけて全五巻もの長編小説を書き上げました。刊行の10年後に著者は病没しましたが、夕張の歴史遺産の一つとして、多くの方に読んでいただければ幸いです。