信州の椎茸と松茸のこどもが旅に出た。高尾山の松の木にたどり着き育った。ところがその松の木は天狗の便所だった。
アミガサタケの精になった吾は、鳥海山の近くを歩いていた。と、母娘といっしょになり、柘榴の山にいく
三人姉弟は丘を登る。 住宅地を包む優しい夕やみを眺めようと上る。 だが、頂上で彼らを迎えたのは新月の闇夜だった。 それだけの話。 夢も、空想も、現実も、すべて入り乱れていた幼い日のイメージ。 それを、昼と夜の合間にある、曖昧な時間帯の景色に重ねてみました。