思いついたものを書き綴ります。
書きたくなった時、気ままに投稿させて頂きます。もしたまたま開いて読んでくださいましたら、ご感想など頂けると幸いです。
ほとり
40歳になった浅井涼一は、ある日突然、高校時代の自分に戻る。 意識だけが現在のまま、身体は過去にある。 そこには、幼馴染の美都陽菜がいた。 かつて好きだったかもしれない人。 けれど、言葉にしないまま、時間だけが過ぎていった相手。 未来を変えようとしたわけではない。 何かを救おうとしたわけでもない。 ただ、言えなかったこと。 名前を与えられなかった感情。 それらが、もう一度だけ、彼を過去へ引き戻した。 交わらないまま、少しだけ近づき、 そして再び離れていく二人。 これは恋の物語ではない。 運命の話でもない。 ほんの少しの心残りが、 違う形でほどけていった、ただそれだけの話。