タイ在住三十年の生活経験を活かし、異文化が交錯する人間模様を鮮烈に描く作家。日タイの社会・文化・歴史・風俗に精通。過去と現在、官と民が織りなす独自のエンターテインメント小説を拓く。タイの息吹を日本語で紡ぐ、日タイの架け橋となる物語の旗手。
タイ在住。
1992年より在タイ日本大使館に勤務し、任期終了後もタイという国と文化に強く惹かれ、永住を選択。官民双方の立場から長年この国に身を置き、日本とタイの社会、歴史、日常の空気感を肌で知る。
民間企業勤務を経て、人生の第二章として執筆活動を開始。
海外、特にタイを舞台に、日本人と現地の人々が交錯する歴史、文化、恋愛、風俗、犯罪を軸とした物語を執筆する。異文化の狭間で生まれる誤解や共感、過去と現在が交差する瞬間を、エンターテインメント性と文学性の両立を意識して描くことを特徴とする。
タイの文化、料理、風習、歴史的背景を物語に自然に織り込み、「タイを舞台にした日本語小説」という独自のフィールドを切り拓くことを志している。
趣味は乗馬、鉄道旅行、日タイ近現代史の研究。
紅葉に染まる日本の古都・京都を舞台に、日本とタイの思惑が激突する本格警察ミステリー。 警視庁公安外事一課の坂本警部は、来日したタイの女性カリスマ・インフルエンサー、メイの警護任務に就く。だが、初顔合わせの直前、保津峡の山道で水色のポルシェと遭遇。激しいカーチェイスの末、車は谷底へ転落する。運転していたタイ人青年・ジェイが死の間際に叫んだのは、「マイチャイ・ポム(俺じゃない)!」という、魂を振り絞るような無実の訴えだった。時を同じくして、嵐山の展望台ではメイが刺殺体で発見される。真相を追う坂本の前に現れたのは、かつてバンコクでの合同捜査で背中を預け合った相棒、タイ警察のリサ警部補だった。親日国タイからの旅行ブーム、日本の美しい風景、文化の合間に潜む犯罪の匂い。緻密な捜査の日本刑事とタイの刑事、リサ。お互いの社会観の違いをぶつけ合いながら事件の真相を暴く、異色の海外ミステリー。
タイの夜行列車が闇を切り裂く――。 逃亡犯、謎のレディボーイ、毒殺、連続殺人。 蜘蛛の入れ墨が示す先は、巨大な人身売買組織の心臓部だった。 日本人刑事・坂本と通訳リサは、チェンマイへ向かう寝台特急9列車の中で、 次々と姿を変えて迫る“真実”に追い詰められていく。 幽霊伝説が囁かれるクンタントンネルの闇、 そして情婦ニーナが秘めた過去と復讐の炎。 USBに記された少女たちの名が、 やがて闇の帝国を揺るがす引き金となる。 疾走する列車とともに暴かれる陰謀、すれ違う正義、交錯する欲望。 終着駅にたどり着くとき、あなたはまだ“真実”を信じられるか――。(全7話)
【刑事×日本兵の幽霊】がタイの裏社会に挑む!? コンテナから出た腐乱死体、消された鉄道、そして陽気な幽霊。 ホラー・コミカル・ミステリーが全部入りの超弩級エンタメ、誕生! ラストの敬礼に、あなたもきっと熱くなる。 #読書垢 #おすすめ本 #パタヤ
第二次世界大戦の最中、日本軍の軍医・佐藤泰三と、タイの菓子を売る女性・マリーが織りなす切なくも美しい恋の物語。そして時を経て、その絆が泰三の孫・泰地と、マリーの孫・クワンによって新たに紡がれる。 物語は、戦時下の苦難の中で芽生えた二人の儚い愛と、日本とタイを結ぶ「大福餅」に秘められた思い出を軸に展開。80年後、祖父母の想いを胸に生きる泰地とクワンは、二人の歩んだ道を追う中で、運命的な出会いを果たし、互いの国と文化を繋ぐ役割を担っていく。 時代を超え、世代を超えて繋がる愛と絆。戦火を越えた奇跡の味が、過去と未来を包み込む――。 日本の伝統和菓子の「大福餅」が紡ぐ日本とタイ、そして人々の心を繋ぐ温かいストーリーに、ぜひご期待ください。
その馬は、絶望の戦場で誇り高く駆けていた。 現代を生きる会社員・勇馬が、祖父の遺品の中に見た一枚の古びた写真。そこに写っていたのは、南方戦線へ送られた軍馬「黒影」と若き日の祖父の姿だった。 ふとしたきっかけで昭和十八年のビルマへとタイムトリップした勇馬は、激戦の地で、生きた証を刻む黒影と再会する。飢えと砲火が渦巻く極限状態の中、命を懸けて駆ける馬の鼓動、そして祖父が守り抜こうとした信念。戦火の愚かしさと命の尊さを肌で感じた勇馬は、やがて過酷な選択を迫られる——。 過去に留まるか、未来へ戻るか。 焼け跡に咲いた絆が、時を超えてあなたの心に「生きる意味」を問いかける。 魂を揺さぶる、もうひとつの「命の物語」。
戦争の記憶が静かに息づくタイ西部・カンチャナブリ。泰緬鉄道の跡地に佇む神社で、筆者が体験した一夜の出来事――それは、煙草の煙に導かれ現れた英霊たちとの、哀しい邂逅だった。月影の下、川辺に漂う煙が呼び覚ますのは、帰れなかった兵士たちの声と影。痩せこけた若者、裸足の少年兵、包帯に覆われた顔――彼らは何を求め、何を伝えようとしていたのか。怪談としての緊張感と、鎮魂記としての静謐さが交錯する本篇は、戦争の悲劇と人の記憶にそっと触れる一篇。恐怖の奥にある哀しみと祈りが、読む者の心に深く染み渡る。