異国と怪奇と少女小説が好き。
ーー租界。 私はその言葉を覚えている。 「ここはもしかして燈明租界なのですか?」 口に出した瞬間、たくさんの事が胸に湧いてきた。 租界とはある国にありながら別の国の決まりが通る土地のこと。 ただ租界と言うならば、それは燈明租界に置いて他ならないこと。 記憶喪失の「私」が「芦取」という少年とすごすモダン東洋な架空世界を舞台にしたお話。
身内とお互いの小説をリライトしあうという遊びの小説。 ちょっとホラー風味。