洞木けい

洞木けい

思い出を拾い集めて、捨てられない。

何も起こらずに毎日が始まり終わる—
それは平和と呼ばれ何より大切な事だ。僕は生温い気温の部屋で今、だらしのない格好をして寝転がっている。平手でも打ってやりたくなるほどぐうたらな姿勢でこうも偉そうに労力もかけず文章を書ける世の中とはなんと素晴らしいことだろう。人工着色料と人口香料で上手に出来た砂糖水をストローで吸いながら、ひたすらに無意味な思考を繰り返す。
 
自己顕示欲を満たす為だけに、夢を見て御伽噺を作る。紙の上に言葉を散らかして丸めてもう一度散らかす。もう随分こんなことばかりやっている気がするけれど、いつまでたっても満たされないのでいつまでも書いている。何処かに置き捨ててはまた再び紙を真っ黒にする。今朝、胸の奥でずっと僕自身を貪り続ける欲とやらがまた外殻を破り顔を出した。気づけば早々にこのインターネットの海で此処を見つけ、またひとつ居場所を作っていた。ひたすらに生まれたことを後悔しながら煙草を吸っては吐き出し、思春期の間違いを正せないまま生きている。
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本当は詩がメインですが、たまに物書きの真似事がしたくなります。なんだってそうです、真似事がしたいのです。
全てに関して読んで頂ける方々にひとつお願いをするのならば、現実の全てを忘れて読んで頂きたいです。


2014.6.26

お菓子の家とヴァンパイア

お菓子の家とヴァンパイア

つまらない日常、息苦しい家庭。どこにも私の居場所なんてない―― 平凡で窮屈な日常を過ごしていた美穂は、ある日真っ暗な森で迷子になってしまう。出会った不思議な男は、スイーツホリックのヴァンパイアだった。現代に割り込むように存在するハロウィンのような世界。変わり者だらけの常夜の森の住人に振り回されながら、少女は大人になってゆく。

  • 小説
  • 短編
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