最低の屈辱

何の為にここまで来た
何の為にあいつを傷付けた
何の為に約束を破った
何の為にあいつを打った
何の為にあの日があった
何の為にあいつと会った

常にあるのは最低の屈辱
此処に居るのは本物の自分か
考えたって白を切って
常にあるのは最低の屈辱
其処に有るのは本当の言葉か
分かったってもう戻れない

馬鹿だったからじゃ済まされない
取り返しの付かないことをしてきた
感謝や謝罪じゃ足りない
二度とはない時間を無駄にしてきた

結局 その場しのぎの約束を破った
傍に居た奴らは何処かへ行った
はっきり言って自分が分からなかった
自我を持つ奴が羨ましかった
真似したって毎回後味が悪くなった
優しい言葉で弱い心臓が締め付けられた
何が何なのか分からないまま
傷も癒えないまま
何も言えないまま
大人になりたかった

何の為にここまで来た
何の為にあいつを傷付けた
何の為に約束を破った
何の為にあいつを打った
何の為にあの日があった
何の為にあいつと会った

常にあるのは最低の屈辱
此処に居るのは本物の自分か
考えたって白を切って
常にあるのは最低の屈辱
其処に有るのは本当の言葉か
分かったってもう戻れない

ああ忘れてたじゃあ済まされない
取りこぼしを何度もしてきた
天国や地獄には行けない
男には二言は無し死んでしまえばその時だ

人生 考えるたびに生きなくなった
傍には常に死が潜んでいるから
はっきり言える自分で居たかった
自慢できるほどの頭を持ちたかった
満面の笑みで毎日を適当に過ごしてみたかった
優しい誘惑で弱い誰かを騙してしまうなら
何が何なのか分からなくていい
傷も癒えないまま
何も言えないまま
大人になればいい

最低の屈辱

最低の屈辱

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-02-17

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