鶯の夢

夕暮れて

なおもそよ吹く春風の

漂う甘き花の香に

酔いしれて待つ桜影


朧の月もため息の

霞の彼方に 現れし

輝く乙女の麗しさ

白きうなじに手をやれば

天女のごとき微笑みを

返してそっと目を閉じぬ


さもおぼろげなる春の宵

花を褥の鶯も 

夢にもらすや恋の歌

月は雲間に

君わが胸に

鶯の夢

鶯の夢

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-02-03

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