見果てぬ夢/短歌七首

恋ごころ 古希の坂をば下りつも
面影偲べば 今もあの日に


幻の おさげが揺れる桜道
微笑む君の面影恋いしや


桜道 外れて寺の石段の
かどを曲がれば君の住む家


思い出は 時の彼方に消え去りて
残りし君の家や侘しき


愚かにも 我捨て嫁ぎし君なるに
如何に暮らすや つつがなしやと


今一度 あの日の君にめぐり合い
かなわぬ夢を 思いのすべてを


君なくば 故郷もなし 花もなし
風に朽ちゆく ただの古巣よ

見果てぬ夢/短歌七首

見果てぬ夢/短歌七首

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-14

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