上毛物語(じょうもうものがたり)

上松煌

       1
 
 輿入れの儀もすんでいる。
対面も果たした。
それでも彼は寝所には行かない。
何をすべきかは、わかっている。
それが我が身の義務であることも知っている。
秀麗な眉目には、困惑と反発が色濃い。
 
「左馬介(さまのすけ)殿、介殿(すけどの)、若殿っ。どちらにおわせらるっ?」
館の枡形(ますがた)を次郎左衛門の声が近付いてくる。
一瞬、逃げようとしたものの、体は意に反して動かない。
 
上松左馬介康光。
清和源氏の流れをくみ、源頼朝台頭以前の上毛(今の群馬県)に所領を持つ名家の総領だ。
数え年、15歳の元服を果たしたばかりである。
「次郎左(じろうざ)、ここじゃ。騒ぐな」
庭の形のいい臥龍松(がりょうまつ)の上から声をかける。

 「おお。そこにおいでか」
「うむ。秋ゆえに物を思うておった」
「それは、それは。さだめし、貴(たか)姫様のことでござりましょうの?」
畳みかける言葉に、左馬介は目をそらす。
枝の松葉を所在なく引きちぎった。
「先ごろも大殿様より、この次郎左めにきついお叱りがございましたぞ。ご幼少のみぎりにあなた様をお預かり申し上げてより、心砕きて幾歳(いくとせ)。弓馬学問に優れたるあなたが、なにゆえ女子(おなご)に関してはかくも頑迷にておわせるか」
ついつい愚痴になる。

 「言うな。では、問う。そちはそもそも、人を恋うたことがあるのか?」
鬢の毛に白いものがちらほらする川村次郎左衛門景清は口ごもる。
「そ、そ、それは、わたくしとて人の子」
「ほう、かようなことは、かつて聞かなんだぞ。して、たれを?」
松の上から身を乗り出す左馬介(さまのすけ)をちらりと見て、少々顔を赤くして告白する。
「奥。我が奥方にてござりまする」
「なに?奥とな。では、もとより、好いた女子であったのだな」
「いえ、けっしてそのような。祝言に顔を合わせたのみ、そのまま初夜に赴きましてございます」
「ううむ」
左馬介も少し赤くなって空を見上げる。
初夜という生の言葉が、未経験の彼には少し気恥ずかしい。
幼いころより教育係として慣れ親しんだ次郎左が、突然、ひとりの男として立ちはだかる気がした。

        2

 規模は小さいものの、華やかな寝殿造りだ。
庭に池泉を巡らし、築山や滝、観月台や東屋などを、小ぎれいに配してある。
奥州平泉よりはるばる嫁いだ藤原の姫を楽しませようとの工夫が、この新居には満ち満ちている。
木の香も新しい柱に依って、貴(たか)姫は重いため息をつく。
(殿の、左馬介殿のお渡りなきは、いかなることにて候や?)
もう、かれこれひと月近くになる。
次第に色を深める上毛の山々が、平泉の秋を思わせて心にしみる。
(我が身を疎んでおられるのか?)
最初、小さく、日々に大きくなる疑問は彼女にとって辛く悲しい。
大殿や奥方よりの腫れものに触るような気づかいも、かえって心苦しく情けない。

 「川村次郎左衛門様、お越しにてございます」
侍女の声に我に帰る。
その庭先に次郎左がやってきて持参の芝栗などを差し出す。
「ここへ」
と、縁先に円座を出させると一礼して座った。
「お貴様、今年は沢胡桃(さわぐるみ)がよう実りましてな。あなた様のお好きとう、胡桃の粥をたんと進ぜましょうよって。坂東太郎(利根川)の支流の北沢には、ことに良きものが実りまする。この次郎左、老骨に鞭打ちまして胡桃拾いに精を出しましょうぞ」
にこにこと親しげな言葉には、彼女の気を引き立てたいという、優しい心づかいが感じられる。
まして胡桃はふるさとの奥州で慣れ親しんだ木の実だ。
「おお、それは、心待ちに思いまする。ありがたきこと」
思わず微笑むと、次郎左はさも嬉しそうに笑った。

 「さて」彼女の気持ちがほぐれたのを感じたらしく、言葉を継いだ。「お貴様におかれましては良き茶をお持ちとのこと。左馬介様はそれを一服ご所望のご様子。ちかぢか折を見て、と仰せにてござります」
「おお…」
ちょっと絶句する。
遠く京の宇治より取り寄せた「茗紗雁(みょうしゃがん)」はことに高価で、都の貴族階級の間で消費しつくされてしまう。
それを手に入れたのは藤原の権勢で、大切な嫁入り道具のひとつとなっている。
まして当時、茶をたしなむのは一種の洗練された教養、文化人の尺度だ。
貴族武士、中央地方の別なく、都の習俗を積極的に身につけようとの風潮がある。
これは良い半面、地方に行けば行くほど極端になる傾向があり、眉をひそめる者もいるのだ。
対面以来、全く音沙汰のなかった新郎からの突然の意思表示には、うれしさよりも戸惑いのほうが大きい。
「左馬介様は茶がお好きとな?」
「はい、立ち居振る舞い、ご趣向は都なめり(都ふう)にてございます。しかしながら普段は無骨な上毛人の常。あなた様には心なき振る舞いと、さだめし儚(はか)なく思し召しのはず」
彼女は思わず顔を伏せる。
 
 次郎左衛門だけでない、この微妙な問題をおそらくは館じゅうの者が知り、心を痛めているのだろう。
「いえ、わたくしめこそが、左馬介様のご不興のもとにてありましょう。何と致せばよいのか…。貴女(たかじょ)は辛ろう思いまする」
抑えに抑えた苦渋が、そっと口に出る。
悲しみを袖で隠す姿に、次郎左は少しあわてる。
「あ、いや、決してそのような」
せっかく気を引き立てに来たのに、これでは元も子もない。

 「お貴様、時というものをご覧なさりませ。時至らば枯れ野も花となりまする」
「ほんに、のう…」
見ず知らずの土地、顔も知らない家に嫁ぐ。
これは名家の世の常ではあるけれども、できることなら幸せでありたい。
わずか、1ヵ月。
この短い時に、我が身を占うのは、あまりに愚かかも知れない。
少しく顔を上げる。
心を強く持とう。
彼女の変化をまなじりに留めて、慇懃に一礼する。
そのまま次郎左衛門は帰って行った。
人のよい微笑とこの言葉を残して。
「左馬介様は考え深きお方ゆえ、ご案じめされますな」

        3

 「ホレてもおらぬ女子(おなご)は抱けぬのだ」
左馬介は言い放って胸を張る。
泥まみれになって、今年最後の掻い干し(川干し)をした午後で、獲物はほとんど手伝いの領民に分け与えた。
かわりに献上された稗餅と煮物で腹ごしらえをしている。
「拝謁の栄に浴してはおりませぬが、奥州随一の手弱女(たおやめ)にてあらせられるとか」
周りを囲む数人の荒小姓の一人が、うらやましさを隠さずに言う。
幼少からの付き合いで、彼らにはこうした無作法は許されている。

 「うむ。いかにも良き女子ぞ。美しい」左馬介は悪びれない。冷静に評価して「しかしながら、奥州藤原は砂金(いさこがね)により、都をもしのぐ権勢と聞く。さぞかし、物の見方も京なめりにてありなむ。上松には上松の家風がある。なまじ都かぶれの女子を一族に加うるは、いかがなものか」
周りの全員が、いかにもとうなずく。
「京の女子は、いけずぅ、と聞き及びまする。我ら、そのような風潮を好みしお方様に、心よりお仕え申せざるや否や?」
臣下として当然の危惧だ。
うまくまとまっている家中に余計な波風は不要だ。
「いや、介殿(すけどの)」年長のひとりが促す。「して、先行きはいかように?」

 「それよ」
左馬介はみんなを見渡す。
「親父殿が藤原の姫をおれと娶(めあわ)せたるは、主眼が奥州にある。米は取れぬが、豊かな金に馬、漆、海浜には水軍を隠し持つ。親父殿の目的は東北じゃ。おそらく、いづれ白河の関より南は、上松が押さえようとのご所存であろう。その先はおれの裁量よ」
小姓どもは身を乗り出す。
こういう話には本能的に血が騒ぐ。
基本、まつろわぬ民の上毛人は、都より新天地に目を向けるのだ。
「おれはしばらくは貴姫には手をつけぬ。いらぬと送り返すわけにもいかぬ姫じゃ。昔から馬には乗ってみよ、人には添うてみよとう。添うてどうにもソリがあわぬなら、せいぜい奉って、子は好いた女子との間で儲けようぞ」
周り中がうなづく。

 これがただの男なら、いい女には目がないのだろう。
が、左馬介は好いた女子(おなご)でなければ情けは与えぬというのだ。
これもひとつの男の純情というか、見識だ。
「介殿、現(げ)に賢きご裁断。感服つかまつりましてございます」
これは世辞ではなく全員の思いだ。
みだりに女の色香に迷うようであっては、お家の安泰は望めない。
「止めよ。おれに甘言を弄しても褒美はないワ」
苦笑して言う左馬介の周りに、明るい笑いが広がった。

        4

 「な、なんとしたこと」
蔀戸(しとみど)の陰から、馬上豊かにやってくる左馬介を見て、貴姫は顔色を変える。
女のように派手な梅染め(友禅の原型)の直垂(ひたたれ)に、生地も色味も全く違った金糸銀糸の大宮絹(今の西陣織)の袴をつけ、侍烏帽子(さむらいえぼし)もなく髷を丸出しにしている。
履く太刀は八幡大社にでも奉納するかのような、豪奢で権威的な黄金作りだ。
乗馬はみごとな大馬(体高160㎝以上)だが、それに花嫁行列のような鈴をつけ、金覆輪の鞍にさらにごてごてと螺鈿を散りばめ、チンカラチンカラ、キラッキラッとやって来るさまは狂人かバカ殿様そのままだ。

 「これが我が夫(つま)とは…。対面の折には気付かなんだものを」
めまいのするような思いで、われ知らずのり出していたのだろう。
左馬介が見とめたらしく、格式の高い袖露(袖縁につける飾り紐)のついた袖を、貴族の逢瀬のように振っている。
 
 恐怖に近い驚きに委縮したのは彼女だけではなかった。
10月初旬とはいえ、内陸性気候の日中は暑い。
急ぎ薄茶を出させたのだが、それをささげる侍女の手元が震え、畳にこぼしてしまった。
「お許しを。不調法、申し訳ございませぬ」
侍女を叱るより早く、姫は必死に手を仕える。
部屋中に張り詰めた気が満ちた。

 「いや、案ずるな」
左馬介は泰然としている。
それはいいのだが、おもむろにたずさえた扇を開き、ぱたぱたとあおぎはじめた。
扇は権威をあらわすもので、衣冠束帯の笏(しゃく)と同じだ。
日常の用(ゆう)には用いない。

 「ああ、これが上毛の都なめりとは…。物を知らぬ田舎者よ」
再び、目の前が暗くなるのを押さえて、侍女たちを次の間に下がらせる。
二人きりになったところで、琴の音曲でもてなす。
彼も知っている曲なのだろう。
楽しげに小さく口づさんだりしている。
それでも2,3曲弾きこなしたあたりで、もう、飽きたのだろうか。
左馬介は手枕で、傍若無人にごろりと横になる。
豪奢な袴の裾が乱れ、脛が丸出しになった。

 貴姫は絶望に心も消え入る思いだ。
自分自身にすがるように気を取り直す。
ここで幸せになりたいのだと。
もう、帰るところはないのだと。
弦に琴爪をすべらせながら、この無作法極まりない野人を盗み見る。
彼は腑抜け面で鼻毛をむしっている。
思わず、手が止まった。

 「殿っ、黙っておれば重なるご無体っ」
琴を捨てて、膝でにじり寄る。
「そのような無作法、いづれ家臣どもにあなどられましょうぞ。世間では昔から何と申すかご存じか?人を惨く育つるは、人として道理を教えず、ふるまい犬猿に似せよと。ええ、恥を知りなされっ」
そのまま扇をひったくる。
肩口のあたりをピシリと打ちすえた。
さすがの左馬介も目を見張って起き直る。
「何をする。男子(おのこ)に手を上ぐるかっ」

 当時は戦などの非常時には、男同様に刃を合わせる女丈夫は少なくない時代だ。
が、平時に嫁ぎ先の新郎を打ちすえるのは、いささか行き過ぎている。
それでも、左馬介の抗議も聞かばこそだ。
「人に非ざるものを打つに、何のためらいあろう。打たれとうなくば、人のふるまいを学びやれっ」
ピシリ、ピシリと続けざまに振り下ろす貴姫に、彼は逃げだす。
それが人を小馬鹿にしたように見えたのだろう。
彼女は躍起になって追う。
「打つな。あい分かった」
やがて左馬介が振り返る。
目。
彼の眼光が彼女を捉えていた。
「ああ…」
すべてが氷解した。

        5

 「あの折、あなた様はわたくしめをたばかったのでござりましょう?」
大分うちとけてきた言葉に、左馬介はふふっと笑う。
「そうじゃ。そもじのようすを逐一、見ておった」
「あのように手の込んだお戯れをなさるとは、お怨み申し上げまする。あなた様も貴女(たかじょ)も、ともに都なめりを嫌ろうておりましたとは」
「あはは、人とはわからぬものよのう。そもじは、ゆえなく世の習いに染まりし女子(おなご)に非ず。まことに道理をわきまえたる善き者ぞ。おれのあのふるまいは、そもじがもし、我が家風にそぐわぬ女子であったらと思うたが故。許せよ」

 貴(たか)姫はここで黙る。
左馬介の胸に思い切りすがって、今すぐにも問いたい。
「わたくしめはこの家(や)に、いえ、あなた様にふさわしき者や否や」
と。
彼の来訪は足繁くなったものの、未だに肌は合わせていないのだ。

        6

 10月も末になると、美しかった上毛の錦秋も冬枯れに入ってくる。
点在する松山の間に刈田が広がり、乾いた街道が湾曲しながら東西に走るのが見える。
新居は堀と土塁をめぐらし、少し小高い所にあるため、往来がよく見渡せるのだ。
左馬介は庭先に愛馬をつなぎ、貴姫の手になる茶を喫している。
「馳せとう思うほど、良き馬であること」
姫は思わず独りごちする。
丈高い美麗な連戦葦毛で、足の速そうな癇馬だ。
ちょっとした物音や、まつわる羽虫にいらいらと足踏みするところを見ると、かなりの癖馬らしい。
馬産地をふるさとに持つから馬は好きだし、女だてらに手だれでもある。
ひと筋縄ではいかない馬には、かえって気をそそられる。
 ふとした酔狂に、左馬介を振り返る。
「殿様。馳せ比べをいたしましょう」
「うむ」
彼は満足そうに微笑する。
上松は数多くの女丈夫を輩出した家柄だ。
武術に優れる女子(おなご)は好ましい。

 「そうか、馬は巧みか」
「はい、少しくたしなみまする。…では、しばしお待ちを」
支度にかかる時間を、残りの茶を飲み干しながら待つ。
ほどなく現れた姫は茜(あかね)染めの馬乗り袴に十文字のたすき掛け、束ねた髪を鉢巻きで押さえた美丈夫ぶりだ。
凛とした眼差しが幾分ほおを紅潮させて、少し恥ずかしげに左馬介を見る。
彼も思わず知れず心ときめく。
「おお、良きかな」
照れを隠すように感嘆の声をもらしながら、朱房の鞭をとり、庭先に降りる。
連れられて来た彼女の南部馬は、珍しい金栗毛で、西洋人の髪のようにつやつやしい。
「ううむ」
思わず見とれた。
利口そうな小ぶりの頭に素直で愛らしい丸い目、すんなりした脚はなかなかの良馬(りょうめ)だ。

        7

「では、姫。いかように…」
 返事はなく、いきなり葦毛の、癇立った鼻嵐(はなあらし)の音。
振り返ると、あろうことか彼の連銭葦毛上に姫がいる。
思わず、顔色が変わる。
「姫、ならぬぞっ、女の手には負えぬっ」
声より早く、葦毛は跳ねあがり、凶暴に後じさりする。
手綱を強く下げて、ハミ掛かりを目論む彼女の腕を引きちぎるかのように頭を振りあげるや、猛然と爆走する。
かろうじて落馬を免れたものの、狂奔する馬は留めるすべもない。
みるみる土煙を上げて遠ざかる

 瞬間、左馬介は一回り小さい金栗毛に飛び乗る。
巧みに駆り立てるも、一足ごとに遅れて行く。
馬の能力が違うのだ。
一計を案じて、田中の畔に乗り入れる。
半月のように回り込む街道を、畔道を駆け抜けて、弓弦(ゆづる)そのままに接近する。
弾丸のような襲歩(全速力)に馬具がきしみ、限界の金栗毛がうめき声を上げる。
それでも左馬介は鞭を振るって容赦なく駆り立てる。
常の彼にはないことだ。

 わずかに先を押さえ、街道に駆けあがる。
そのまま馬体を叩きつけるように寄せた。
葦毛がひるむ隙に姫をひっつかみ、回転するように落ちる。
腰と背に大地の強い衝撃と、胸のあたりに柔らかな重み。
重なり合ったまま、彼はしばし貴姫の様子をうかがう。
もし、ひどい打ち身や骨折がある場合、やたらに動かせないからだ。
「あっ」
という声がして突き飛ばされた。

 姫がとっさに身を引き離したのだ。
恥じらいに満ちて、少し乱れた馬乗り袴の裾や、襟元をそそくさと取り繕う。
「無事か。案じたぞ」
声をかけながら、左馬介は電光のように悟る。
おれはこの女にホレていたのだと。

 「どこぞに痛みはないか?」
問いながら、自然に慈しみの手が伸びる。
彼女は身を固くするも、逃げない。
彼はためらいつつも、あふれる思いそのままに掻きいだく。
「おれはうれしいぞ。そもじが無事で。のう」
夢見心地の腕にわれ知らず、力がこもったらしい。
「あっ、苦し」
「おお、すまぬ。そもじの肩があまりに儚(はか)のうての。もう、のがすまいとてしくじったワ。寝室(ねや)には今宵にも渡ろうぞ」
誰もいないとはいえ、天下の往来だ。
率直な告白に、貴姫が真っ赤になる。

 大切に彼女を立たせる。
手ずからチリ、ホコリを払ってやり、ケガのないのを確かめた。
できれば並んで手でも握りたいところだが、そんなことははしたない時代だ。
彼は先に立ち、姫は三歩退いて後ろに続く。
そのあとを二人の馬がぱかぽことついてくる。
手綱は引かずとも、常日頃慈しんだ馬は逃げないのだ。
左馬介は歩きながら、聞き覚えの馬子歌をひとくさり歌って、彼女と馬に聞かせる。
まるで合いの手を入れるように、初冬の上毛の空から、のんびりしたトビの声が降ってきた。

上毛物語(じょうもうものがたり)

上毛物語(じょうもうものがたり)

平安末期から鎌倉前期を生きた、先祖の話です。 上毛(今の群馬県)に所領を持っていた殿さまでした。 ご先祖様もおれ同様、純情でフェミニストであったようです。

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