0519-0705 和歌のようなもの48首

0519-0705 和歌のようなもの48首

2018年5月19日から7月5日までの間、診断メーカー「題詠ったー2」( https://shindanmaker.com/186125 )を利用して、一日一首ずつ、和歌のようなものを作りました。期間は決めていたわけではなく、豪雨で電車が止まってバタバタしていた7月6日についうっかり忘れてしまったのを機に終了しました。48首でした。

全48首


(イ) 栗色の睫毛に睫毛で触れるため歩みを止めて呼吸も止めて
       5月19日(土)「歩」「こきゅう」の両方を用いた相聞歌(百合)


(ロ) 合服に映える笑顔で運動場を駆けて来たから許してあげる
   5月20日(日) 「動」「ゆるし」の両方を用いた季節詠


(ハ) まっさらなシューズに垂らす青インク ロッカールームにあふれる「嫌い」
   5月21日(月)「嫌」「さら」の両方を用いた短歌


(ニ) 鼻も変耳も変なら目も変なあの子を好きになるなんて変
   5月22日(火)「露」「へん」のどちらかを用いた青春歌


(ホ) 男子なら軽やかにもて遊んだり振り回したりできる僕でも
   5月23日(水)「遊」「ふり」の両方を用いた相聞歌(BL)


(ヘ) 魂も愛も誠も失った抜け殻でいいからここにいて
   5月24日(木)「誠」「うし」の両方を用いた相聞歌


(ト) 笑いつつ「お前が女だったらな」と肩を組まれて融けた屋上
   5月25日(金)「屋」「つつ」のどちらかを用いた相聞歌(BL)


(チ) 飢えて触れて絡まりあって揺れあって溶けて消えてく水母みたいに
   5月26日(土)「母」「うえ」の両方を用いた官能詠


(リ) 夜の街に消ゆ物言わぬiPhoneを詩集のごとく胸に抱きて
   5月27日(日)「詩」「まち」の両方を用いた文語の歌


(ヌ) 「もしもしねえ、お手紙届きましたわよ。少しは恥を知ったらいかが?」
   5月28日(月)「届」「はじ」の両方を用いた歌


(ル) 「猫の森の通貨に両替してください」「ちゅ〜るですね」と慣れた店員
   5月29日(火)「替」「なれ」の両方を用いた動物詠


(ヲ) 目を閉じて全ての終わりによみがえる遠い夏日のよもぎの匂い
   5月30日(水)「匂」「おわり」の両方を用いた植物詠


(ワ) 「ごめんな」に負けへんように今はまだほんまのことを知りたないねん
   5月31日(木)「負」「へん」のどちらかを用いた口語の歌


(カ) 汗や血や涙の味まで似てるって知ってふるえる姉と弟
   6月1日(金)「弟」「ちり」のどちらかを用いた官能詠


(ヨ) 草枕旅にしあればバゲットとカフェ明くる朝もバゲットとカフェ
   6月2日(土)「貶」「あく」のどちらかを用いた旅行詠


(タ) 「ジジイがさ、『これ食べな』って夏みかん出すの。キモくね? ダッシュで逃げた」
   6月3日(日)「思」「つみ」のどちらかを用いた口語の歌


(レ) 「あなたなど、路傍の塵よ」と言ひてのちやがて赤らむ白きデコルテ
   6月4日(月)「路」「ちり」の両方を用いた官能詠


(ソ) 時任三郎の呪縛は解けざるか24時間なほ戦ふか
   6月5日(火)「田」「とき」のどちらかを用いた歌


(ツ) ポケベルで5989した日は帰りゃせぬ緋色のサラファン縫うてみても
   6月6日(水)「進」「さら」のどちらかを用いた短歌


(ネ) 「他是谁?」「他是谁啊?」イケメンを見れば目が光る上海娘
   6月7日(木)「他」「やく」のどちらかを用いた歌


(ナ) 「ドラゴンと雹と炎に守られたあの塔がキンキザイムキョクじゃよ」
   6月8日(金)「路」「きんき」のどちらかを用いた社会詠


(ラ) 「だーれだ?」とまぶたに触れた指先で指紋認証「真由美ちゃんよね?」
   6月9日(土)「頃」「にんしょう」のどちらかを用いた短歌


(ム) 君がためペガソスに乗り空に舞いほら男爵は雲を蹴散らす
   6月10日(日)「舞」「ほら」の両方を用いた季節詠


(ウ) クマザサを踏み分け歩くキジトラはオオヤマネコのようで得意げ
   6月11日(月)「焼」「ねこ」のどちらかを用いた自然詠


(ヰ) 「かしゆかです」「み~ちゃんです」 ちょっと待てあの三人はニセモノ臭い
   6月12日(火)「臭」「かし」の両方を用いた歌


(ノ) 山田さんとか田中さんとかが出てくる例文しか思いつかない
   6月13日(水)「田」「ちかい」のどちらかを用いた職場詠/職業詠


(オ) 知ってるさ女の子と間違ったからあの夜俺を拾ったんだろ?
   6月14日(木)「拾」「まち」の両方を用いた相聞歌(BL)


(ク) 姉ちゃんの腐った薄い本たちがカビないようにあくまで換気
   6月15日(金)「腐」「あく」の両方を用いた季節詠


(ヤ) 元カレも部活仲間も今は敵 手裏剣しゅっしゅ抜け忍少女
   6月16日(土)「他」「にんしょう」のどちらかを用いた歌


(マ) ココヤシも白いビーチも夕焼けも鳥も見ていた奴隷売買
   6月17日(日)「買」「いくら」のどちらかを用いた自然詠


(ケ) 金髪の君あいらぶゆーいーぶんいふゆーどんのうみー「はろー・いつ・みー」
   6月18日(月)「余」「いつ」のどちらかを用いた短歌


(フ) 「それ以上罪を重ねてどうするの? さあ降りてきて、タンスから」「にゃー」
   6月19日(火)「津」「つみ」のどちらかを用いた動物詠


(コ) 狼も虫も草木も歌へ舞へ乾坤砕くるまでが宴ぞ
   6月20日(水)「舞」「かみ」の両方を用いた自然詠


(エ) 「ベランダで外の空気を吸わないか? 女の匂いは俺も苦手だ」
   6月21日(木)「拾」「そと」のどちらかを用いた相聞歌(BL)


(テ) 「ケロケロケロケロケロ、生まれて、すみません」かわず跳び込む玉川上水
   6月22日(金)「釘」「たま」のどちらかを用いた歌


(ア) 真夜中のマックで女子高校生が「卒塔婆の夢しか見ない」と言ってた。
   6月23日(土)「帰」「そと」のどちらかを用いた歌


(サ) 朝まだき水道管を引き千切りわが衣手を濡らす6弱
   6月24日(日)「衣」「よそ」のどちらかを用いた職場詠/職業詠


(キ) その男勝りの心臓くちびるでプチッて融けるイクラみたいね
   6月25日(月)「勝」「いくら」の両方を用いた相聞歌(百合)


(ユ) 首を振り野良ボスは言う「俺を飼う? 虎を飼うのと変わらぬ罪だ」
   6月26日(火)「飼」「つみ」の両方を用いた自然詠


(メ) ぼくたちは広い世界のはじっこをのぞきこんではふるえていたね
   6月27日(水)「広」「のぞき」の両方を用いた青春歌


(ミ) 天界の監視をくぐり知恵の実をしれっと食べて寝てるアルパカ
   6月28日(木)「恵」「てんかい」の両方を用いた自然詠


(シ) 開いたら元の自分に戻れない塞いで揺れて融けて崩れる
   6月29日(金)「元」「つつ」のどちらかを用いた官能詠


(ヱ) わたしたち交換しましょブラウスもアクセもキスも飴も鞭もね
   6月30日(土)「切」「むち」のどちらかを用いた相聞歌(百合)


(ヒ) 真夏日のハーゲンダッツ無償化の理想かかげて政界進出
   7月1日(日)「鳴」「せいかい」のどちらかを用いた短歌


(モ) 女子会をふたりで抜けてはしご酒鬱金の力で肩組む夜明け
   7月2日(月)「請」「うこん」のどちらかを用いた相聞歌(百合)


(セ) あまざかる田園都市は店も消え人も去りただ芥子咲き乱る
   7月3日(火)「田」「えん」の両方を用いた短歌


(ス) 「三人称単数現在形だから後ろはSでしょ」「you loves me」「違うし」
   7月4日(水)「後」「にんしょう」の両方を用いた短歌


(京) 五反田を過ぎたらこれで何周目?めぐるぐるぐる輪廻転生
   7月5日(木)「転」「きのう」のどちらかを用いた歌



以上48首

0519-0705 和歌のようなもの48首

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2018年5月19日から7月5日までの間、診断メーカー「題詠ったー2」( https://shindanmaker.com/186125 )を利用して、一日一首ずつ、和歌のようなものを作りました。期間は決めていたわけではなく、豪雨で電車が止まってバタバタしていた7月6日についうっかり忘れてしまったのを機に終了しました。48首でした。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-15

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

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