ねえ、神様

ねえ、神様

私から大好きな人を奪ったことも

私の手首が蚯蚓みたいなケロイドだらけになったことも

あの子達に後ろ指を指されてせせら笑われたことも

夢は叶うものではなく覚めるものだということも

世の中の理不尽さを際立てる一滴の幸福のエッセンスも

社会不適合者の看板を掲げて大安売りする私のことも

マグロにしかなれなかった姉さんのことも

マグロにならざるを得なかったお兄さんのことも

全部全部

私が許してあげる

その代わり

あなたのことはワインに漬け込んで四足の動物と一緒にミンチにして捏ねて焼いてパンに挟んで

食べてしまってもいいでしょう?

ねぇ、神様

聞いてるの?

ねぇ、

ねえ、神様

ねえ、神様

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2018-07-12

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