夜の夜

零れた涙の意味を誰も知らない
後ろ髪を引きずられている僕を
少しふざけてみせて和ませた君

いつか終わる理由を知らないで
いつまでも君の近くで眠りたい

大人に近づいていくほど
涙が何故だか零れてる
大声でどんなに叫んでも
決して振り返る人は居ない
また一人で塞ぎこんでいる夜

飛び降りた人間を誰も知らない
若くして未来も過去も失くして
世界を変えるために死んでいく

いつか始まる理由も知らないで
いつまでも親の膝で寝ていたい

偶然子供を見てしまうたび
心臓が何故だか高鳴る
急いで視線を逸らしても
脳裏から離れようとしない
また何も知らない君が笑ってる夜

何処へ辿り着くのか僕も知らない
だけど進む道は既に目の前にある
最後の最後は自分のメンタル次第

いつ死ぬかなんて神様も知らない
だから今一瞬を生きようとするけど
涙の涙が空気を読まずに零れていく

夜の夜がまた段々と明けていく

夜の夜

夜の夜

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-04-22

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