早春に想う/短歌八首

春の訪れを素直に喜べない昨今の想いを歌にしてみました。

遠き事と昔は知らずに過ごせしを
今は即座に知れる世となり


貧しさや戦火を逃れて行き着きし
希望の都に待ちし現実


銃口の先に消えにし命をば
ものともせずに武器を売る者


如何にせんや戦火の中を逃げ惑う
幼き命の叫びを聞きつつ


同じ世の人と生まれし者が何故
幾多の人の運命を握るや


雪氷の凍てつく路地の片隅で
絶望の果ての骸は動かじ


人の世など知らじと春は訪れり
変わらず花は今年も開いて


紅白の梅咲き揃いても心は詫びし
人の世の春の未だ遠き想いに

早春に想う/短歌八首

幼き命が危険にさらされ、傷つき奪われる現実に無関心ではいられません。
平和国家を自称する我が国の、反戦平和に向けた国際的な働きかけを切に希望いたします。

早春に想う/短歌八首

この地上に暮らす、戦火や圧制、貧困に苦しむ人々の心にも、平和な春が一日も早く訪れますように、との願いを込めてこの歌を詠みました。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-28

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