年末年始、運命論の詩


一貫性のない流行歌が廃れ
誰かのつぶやきが流行語になって
長い髪をバッサリ切ってみて

死にたい理由ばかりノートに綴っていたら

あっという間に年の瀬ですね

わたしとあなたとの距離は一定を保ったまま

今年、わたしは、いろいろなことを間違えて過ごしてしまいました

星めぐりの計画書は
先刻、破棄されました

何かにとって、なんらかの存在になり得る人たちが、踏んでいる影を、きちんと数えておきましょう

浜辺で拾われた貝殻の末路について、作文を書きましょう

人としての形が、運命論の敗北により、粉々になるところ、最後まで見ていましたか?

途中で席を立つあなたは、やさしいひとですね。

チグリス川とユーフラテス川が優しく溶け合う瞬間のように、いつかあなたとわたしとで何かのはじまりか、何かのおわりになれたら、いいですね

生まれる度に、わたしは、いつもそう思いますよ。

あなたを思うことは、とてもつらくて、とてもきもちがいい

観覧車の窓から春をばら撒く、彼は、みんなから愛されていますね

あなたを愛する人が世界でわたしだけになる日を願ってるうちは、わたしの根元にだけ春は来ませんでした

いろんなこと
考えているうちに

命はいつも終わっていきますね

あなたが好きなまま、
いつもわたしは生まれて、
いつもわたしは死んでいきます

ふつうじゃない

そう呟けば、それは、流行に絡め取られますか?

今年が終わるとき、心の中で絡み合う指先に、いろんな数字と運命を見ても、わたしはきっといつもさみしい

あなたが、好き

答えが単純明快なほど、いろんな理論をくっつけたがるのは、人類が毛皮を捨て去って、寒い寒いって言いながら毛を剃るようになる過程の、どこで、できた、習性ですか?

あなたが、好き

永遠なんて凍えるようなこと、言わないで、刹那なんて狂いそうなこと、言わないで、

わたしは、あなたが、好き

わたしは、あなたの、隣に、いたい

わたしは、あなたの、腕に、還りたい

年末年始、運命論の詩

年末年始、運命論の詩

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-10

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