微熱

微熱でも普段通りに僕は過ごす
いつ倒れてもおかしくは無いけれど
体温計が出した答えになんか縛られたくない
元気になろうとしてご飯を食べて
水で薬を流し込んで吐く繰り返しだけれど
変わらないな
体がボロボロになっても
頭がぐちゃぐちゃになっても

おっと 少し頑張りすぎたようだ
ちょっと 肩を貸してくれないか
おっと 直に触らないほうがいい
ちょっと やけどしちゃうぜ

心臓が高鳴って僕は床につく
いつ死んでもおかしくはないけれど
心配する彼女には笑って見せよう
病院に頼らないで自分を信じて
風が吹く外に飛び出して はっくしょん けれど
変わらないな
涙がボロボロと零れても
視界がぐちゃぐちゃになっても

やっと 男らしくなってきた
ちょっと 耳を貸してくれないか
やっと 伝えられる時がきた
そっと 頬に口づけをした後

微熱

微熱

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-08-26

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