Sun glasses

嗄鳥鳴夏

いつもの街が黒く染まる
清らかに咲く花や優しい人の腹が黒く染まる
僕の心が何より誰より黒いことは
自覚しているのだけど
サングラスを掛けると
どれも同じに見える

例えば前に闇が迫っていたとして
きっと僕は動けずに飲み込まれていく
例えば灯りのついた部屋に居たとして
きっと僕は気付かずに隅で俯いている
 
どうか風よ
僕一人では外すことが出来ない
このサングラスを吹き飛ばして
僕に真実だけを教えてくれ
世界がどれだけ美しいか教えてくれ

建物 人の影はそのままに
傍を横切る猫や羽を休める兎は黒く染まる
他殺がこの世で最も悪いように
生きるのもそう思える
サングラスは取れないまま
希う陽の光を遮る

例えば伝えられた言葉が愛だったとして
きっと僕は判らずに拒んでしまう
例えば隣に愛する君が居たとして
きっと僕は知らずに君を蝕んでしまう

どうか君よ
僕一人では外すことの出来ない
このサングラスを取り外して
僕に僕が悪いのだと知らせてくれ
君がどれだけ美しいか教えてくれ

Sun glasses

Sun glasses

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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