代償

嗄鳥鳴夏

空は
過去での罪を憎しみながら
未だ解けない謎が頭を駆け巡っているのに
僕を見下ろしている

光は
前世での罰を悲しみながら
それを許された理由が分からないまま
僕を照らしている

君は
前へと
足を急かされているから
騙されたまま目的地を見失う
君は
後ろから
僕に足を掴まれているから
自由に走れずに居る

声は
生まれてまもなく自立しながら
一つの意味を持って届けられるのに
直ぐ傍から消えていく

風は
どこからともなく現れながら
一人の生命に向けて吹いたらすぐ
彼方に散っていく

僕は
人生を
謳歌しなきゃいけないから
独り名も無き荒道を進む
僕は
君を
幸せにしなきゃいけないから
こう涙も落ち零れていく

代償

代償

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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