路傍の花束

いつも通るその道に
いつの間にやら花束が
二つ三つと添えられて
御魂の安らかなること願います

今日の花は明日も飾られ
想いの永久なるを願えども
風に吹かれて雨に降られて
次第に乱れてゆくばかり
想いはもう届きましたか
願いはもう叶いましたか
花の散りゆく様はそのまま
記憶の去っていく様で
無性に虚しく感じます

未だ見ぬ人よ
疾うに去りし人よ
もうここで出会うことはないけれど
私の記憶の中で生きていて
少しの間の命ですが
私の時間を捧げます

路傍の花束

路傍の花束

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-03-08

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted