孤独の涙

嗄鳥鳴夏 作

尾崎豊「太陽の破片」を聴いて。

文化祭帰り、駅のバスターミナルの傍で元カノにある件で一方的に問い詰めた。
元カノは怒り地下道に歩いていき僕は一分間ほど下を見つめていて、跡を見失った。
当時、携帯の契約をしていなかったから電話やSNSは使えなかった。
そして夜になった街を探し回った。相手の家、遊んだ公園、駅とかを何往復もした。
そんな時、遠くから救急車のサイレンも聴こえて心臓がざわついた。
それでも夢中になって探し回っていると、ふと、何故か落ち着いた気分になった。
いや、必ず彼女が見つけられるという気分になった。
僕は深呼吸をしてイヤホンを装着して米米クラブのアブラカダブラを流した。
そうして、一つずつ居るかどうか確かめながら駅に向かった。
地下道の階段を駆けると、花壇に下を向き泣いていた彼女が居た。
僕は、右手を差し出し冷めた手を取り、ごめんと言った。

孤独に耐えれるなら 君なんか求めない
涙が流れるのは 君に会いたいから
夕の陽を浴びる 一つため息をつく

気づけば暮れて 冷たい雨が頬を打つ
あの時に描いた僕は 何処で何をしているのか
あの時に描いた夢は 何故に捨ててきたのか

背中を曲げ頭を垂らす心
公園の影で立派に咲く花
 
僕はどれだけ砕けても 君なんか求めない
弱虫になりたくない 君を守れないから
憂の日を生きる 二つ荒息たてる

追い詰められて 冷たい風が頬を打つ
あの時に冷めた君は  何処で何をしていたのか
あの時に熱した僕は 何故に言ってしまったのか

前を向き走り追い駆ける影
下を向き一人噛み締める唇

もしも再び出会えるなら
二度とその手を離さない

孤独の涙

孤独の涙

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2017-01-09

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